179.年明けからの大掃除
今更ですね
「はいはい動け動け」
「う〜……ねむい……」
「正月なんだからもう少し寝かせてよ……」
「調子乗って朝まで起きてたのはどこのどいつだ」
お正月。なのに今日は大掃除をやるらしい。僕と柚の家ではもう終わってるけど、槙の家では終わってない。年末にできなかったからね。
それで、僕達が巻き込まれている。
「ボク達は掃除しなくても良いだろう!」
「そーだそーだ!」
「母様からのお達しだ」
「ほら槙早く!」
「ボク掃除したくて仕方ないよ」
槙のお母様には逆らっちゃいけない。ダメ。絶対。
それに僕達は少なからず世話になってるしね!
「やるなら早よ着替えろや」
「「御意に!」」
「なんだその返事」
逆らっちゃいけない。逆らっちゃいけない。
数分後。
着替え終了。多少汚れても良い服装。ちなみに槙はすでに使い捨てゴム手袋と三角巾を装備している。
「それで、僕達はどこ掃除すれば良いの?」
「そうだな……とりあえずハタキでも使ってホコリ落として、モップかけてくれ」
「「りょーかーい」」
よし。ホコリなんぞ全力で掃いて捨てる!!
――――――――――
「んー……あらかた終わったね」
「このホコリどうする?」
「ゴミ袋にぶち込んどけば良いよ」
「表現が怖いよ柚」
間違ってないんだけどさ。
「そういえば槙はどこ行ったんだろう」
「さぁ?窓でも拭いてるんじゃない?」
「あー、やっぱり?」
槙はどういう訳か窓拭きが大好きだ。汚れた窓の透明感を取り戻すのが楽しいらしい。僕が見た時にはお風呂洗ってたけど今は水音してないし、たぶん窓拭いてるんだろうな。
「もう今度から槙が暇って言ってたら汚れたガラス与えようか」
「良いねそれ」
「良かねぇよ。どんな偏見だそれは」
「あ、槙だ」
「窓はほっといて良いの?」
「なんで俺が窓に異常に傾倒してるみたいな感じなんだよ。ってか窓拭きならもう終わっとる」
「流石。仕事早いね」
「どういう意味だてめぇ」
そのままの意味だと思うけど。
「槙、もうボク疲れたから寝てて良い?」
「布団と一緒にクリーニング出してやらっか」
「やめてくれたまえ」
「なんだその口調」
「ボクは洗濯しても綺麗にはならないぞ!」
「よっぽど汚れ酷いのか、もしくは元々汚れてないのか」
どっちだろうね。柚は色々フリーダムだからよく分からないよ。
「もう良いじゃないか。ボクが寝るんだから皆で寝れば」
「何その意味不明な理論」
「ていうか多少はホコリかぶってるんだからまずお風呂入らないと」
「よし、じゃあお風呂入ってから寝よう」
「どんだけ寝たいの」
「つかまだ風呂沸かしてないし」
「……ならお風呂で寝よう!」
「落ち着け」
もう本当に意味が分からないよ。お風呂で寝たらのぼせるし。
「ほらほら、つべこべ言ってないで働け働け」
「わー」
「強制労働はんたーい」
「母上が」
「「さぁ早くやろうか!」」
逆らっちゃいけない。
槙くんのお母様はどんな人でしょう……




