177.大晦日!
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「ついに来た」
「終末の鐘が鳴る刻!」
「楽しそうで何よりだよ」
夜11時半過ぎ。槙の家。
今日は大晦日という事で槙の家に泊まりに来た。
「特に何もない日でも泊まりにくるクセに何言ってんだよ」
「読心!?」
「違うよ槙。何もない日だから泊まりにくるんだ」
「なんだ、さっきのはただのこじつけか。この暇人めが」
なんで僕が責められる流れになってるの?
「で、あと30分近く何してるよ」
「そうだなぁ……」
今日は大晦日なので元旦まで起きているという事で決定している。つまりそれまで暇を潰さなければならない。
「トランプで何かするとか?」
「ネタが尽きにくそうで良いな」
「槙トランプある?」
「いや持ってない」
「ならボクが持ってきてあるからこれでやろう」
「なんで持ってんの」
初めからやるつもりだったの?
「じゃあ何やろうか? 大富豪で良い? うんわかった!」
「無理矢理押し通すな」
「柚大富豪以外やる気ないでしょ」
「そうでもない」
「「なんなんだ」」
本当になんなの。じゃあどうして今ソッコーで決めちゃったの。
「じゃ、槙。カード配って」
「俺かよ」
「柚がやれば良いじゃん」
「ん? ボクがやるとイカサマするよ?」
「こえーよ」
なんでそんなドヤ顔で言うかなぁ? ていうか本当にやりそうで怖い。革命と8切りと縛り使いまくって即終了に持ち込みそうだよ。だって柚だし。
槙がトランプを受け取り、切り始める。
「ジョーカーは二枚か?」
「二枚だね」
「ババ抜きしたら全員上がれるね」
「いやそこは一枚抜けよ」
でもやったら楽しそう。
「……パーフェクトシャッフルってあるだろ?」
「あぁ、あのバラララララララからシパパパパパパパってするやつ?」
「擬音語って便利だな」
「それで、あれがどうかしたの?」
「いやさ、あれなにがパーフェクトなんだろうな?」
「哲学?」
「違ぇ」
まぁ確かに、なにが完璧なのかよく分からない。見た目の綺麗さ的な意味かな?
「紙のトランプでやると傷むし」
「その点ではただの劣化版だね」
「劣化版て」
「でもプラスチックのやつでも多少は傷むよ?」
「ていうか物なんてみんな徐々に傷んでくでしょ」
「そんなマクロな話はしてない」
「あぁ分かる。美味しいよね」
「マグロな話もしてない」
なんで分かった。
槙がトランプを配り始める。
「なんでマグロが出てくるんだよ。すげぇどうでも良い」
「ボクはマグロよりカンパチの方が好きかな」
「知ってるし」
「そういえば最近寿司屋とか行かないねぇ」
「そもそも三人で飯食いに出る事自体少ないからなぁ」
「槙、焼肉屋連れてってよ。槙の奢りで」
「やなこった」
そりゃそうだ。
カードが配り終わった。早速手札を確認……うわなにこれ。なんというか……すごい真ん中。なんだこれ。8とかそのへんの札がめっちゃある。
「回る順は?」
「年上からで行こう」
「同い年だし。誕生日順の間違いだろ」
「じゃあ柚から反時計回りだね」
「はいクラブの3」
「持ってんのかい」
「じゃなきゃ言わないよ」
トランプとかってローカルルール多いよね。僕達のやってる“スタートはクラブの3から”ってのは全国共通なのかな?
「じゃあ僕だね。えーと……」
「悩んでるところ悪いが、あと2分で日付変わるぞ」
「「!?」」
槙が指差す先の時計を見る。なるほど、そろそろ二本の針が真上を向きそうだ。
「そういえば、新年初は何するか決めてなかった」
「あ、そういえば」
「このままいくと年明け早々大富豪やってる事になるな」
「それだけはなんとしても避けたい!」
「なんでだよ」
なんとなくだよ!
「何しようか!早く決めないと!」
「そうこうしてるうちにあと1分を切ったよ」
「あわわわわわ」
「お前ら楽しそうだな」
「よし、なんか叫ぼう!」
「いつも叫んでるだろ」
「えー、じゃあね、じゃあね」
「もう諦めたらどうだよ……」
いや、何かやりたい!何かやりたいんだ!
「あ、そうだ!テンプレだけどジャンプするってのは」
「あと2秒」
「えっ」
続きます




