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170.愀君と黒い塊
アヤシイものではありません。
視点 愀
「…………」
「…………」
……自転車で下校中。
道端に、なにやら黒いものが転がっていた。
「…………?」
「…………」
自転車を停めて近付いてみる。
なんだろうか……?
「…………」
「…………!?」
突然、黒い塊が動いた。
……足……?
「…………」
「…………」
……もしかして、生き物か。
分からなかった。
「…………」
「…………」
……もっと近付いて観察してみようか。
いや、近付く前に逃げられるだろう……。
「…………」
「…………」
……でもまぁ、この程度の距離なら逃げられないだろう。
ここから観察する。
「…………」
「…………」
……この子は……なんだろう。
目……は見付けたが。
「…………」
「…………」
……なんだろう。
あの突起は……耳?
「…………」
「…………」
この距離だとよく見えない……。
近付いたら逃げられる……。
「…………」
「…………」
……詰んだ、かな。
どうしよう……。
「…………」
「…………」
……もやもやする。
せめてあの子が何なのか分かれば……。
「…………」
「…………みゃー」
「…………!?」
猫!?猫か!
通りで……。
「…………」
「…………あ」
………………。
……逃げられた。
黒猫……この後どうするのやら……




