第一話 一通の手紙
屋敷に一通の手紙が来た。
手紙には父のアンノエル・ラトリアの王都のI級裁判所への出廷命令が、書かれていた。
宛名 アンノエル・ラトリア様
あなたはエーテリアス王国の機密情報を、他国へ情報を流布し、国の安寧を脅かしたとして、「国家転覆罪」の容疑の当事者として、指定された日時に出廷して下さい。
日時 帝暦508年4月9日
場所 王立I級裁判所
この文書を最初に、見つけた母は、半狂乱になりながら、父を問い詰めた。だが父は何かを悟ったような目をしていた。
そして父は、当日まで何も僕たちに話すことなく、裁判所へ向かった。
当日、僕と母とソフィアは傍聴席で、裁判の行方を眺めることになった。
ーーー裁判開始ーーー
口頭弁論
「被告人あなたは、アンノエル・ラトリアで間違い無いですか?」
「はい、間違いありません。」
起訴状朗読
「起訴状を読み上げます、アンノエル・ラトリアあなたは、他国へ情報を流布し、国の安寧を脅かしたとして、
エーテリアス王国憲法第六条、国家反逆罪・転覆罪に限り、検察官だけではなく、国王・左大臣・右大臣に起訴権が与えられる。に則り、
左大臣 マルクス・ノワールの名において、アンノエル・ラトリアを起訴する。」
「では、被告人、何か起訴状に対する言い分はありますか。」
「ありません…」父は苦虫を噛み潰したように言った。
「弁護人ありませんか」
「はい、ありません」弁護人は不敵な笑みを浮かべながら言った。
(なぜ父さんは何も反論しないんだ!?)
「では、冒頭陳述を開始しまs…
「もうこんな茶番はいいじゃないか!!!」
そう裁判官の言葉を遮り声を上げたのは、父を起訴した左大臣のマルクスだ。「静粛に!」そう裁判官がマルクスへ言葉を放つが、彼は聞く耳を持たず、話を続けた。
「もうこんな奴は、裁判なんかしなくても、結果など見えておるだろう!死刑だ!死刑!!」
(こいつは何を言っているんだ!?)
その時、突如として、裁判官が虚な目をしこう告げた。
「被告人 アンノエル・ラトリアを国家反逆罪により死刑に処す。」
そう告げた瞬間、傍聴席にいた、僕たち三人は、全てを理解した。この法廷に父の味方はいない、父は、こいつの掌の上で踊らされていたことを理解した。
その瞬間、隣にいたソフィアが声を荒げながら、魔法を放った。
「おかしいだろぉおおおおおおお!!!旦那様がそんなこと!するわけないだろう!!!」
彼女はそう言い放ち、インペリウムクラスの炎と混成魔法である、ボルカニック・ライトニング
をマルクスに向けてはなった。しかし、無情にも彼女の魔法は結界によって弾かれた。
そして、数分の間、マルクスの高笑いだけが法廷に響き続けた。
読んでくださりありがとうございます。遅筆なので、時間はかかると思いますが、長い目で見守ってくれると嬉しいです!




