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拝啓、漆黒の魔法が光はじめました。

前回のあらすじ。

チート魔法が消滅しました。

代わりに白いタヌキと栄光の到達点(クソ・ダサ・魔法)が手に入りました。


「それで、その栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングさんは……具体的に何ができるんでしたっけ?

 正直、漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスのほうが圧倒的に優れてるように見えるんですけど。

 あなたがそれを推す“根拠(エビデンス)”って、どこにあるんですかね?」

「突然の高圧的質問!?」


僕のイチャもんに存外タヌキもノリよくツッコミを入れつつも、それでいて自信満々と言った様子で解説してくれた。


栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングが出来ることは大きく二つ。

 魔力を使った物質の生成魔法(クリエイト )と、生成物に効果を与える付与魔法(エンチャント)です」


そう言うと白タヌキは魔力を練っているのかむ~と踏ん張るような声をあげた。

すると白タヌキの身体からは純白のオーラが現れ、次第に手に集まる。


数秒の後にそれは短剣の形を成した。言わば白銀の聖剣。

ゲームならばアンデット特攻がありそうな見た目をしていた。


「ふわぁ、疲れました……。

 本当は付与魔法エンチャントもお見せしたいのに……申し訳ございませんご主人」

「いやいいよ、ゴメンね無理させて」


多分復活した直後とかで上手く魔力を扱えないのだろう。

それに話を聞く限り、ゲームでの漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスの能力と酷似していた。


物質の生成魔法(クリエイト )付与魔法(エンチャント)

この世界の魔力体系からすれば完全に異端であることをルイスの記憶から読み取れた。

異端審問が開かれてもおかしくないほどに世界のルールを書き換える危険性を孕んでいる。まさしく禁忌の魔法。


そしてゲームプレイ時の記憶からすると、漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスの能力と同じと言ってもよかった。

作中のルイスは武器の生成魔法(クリエイト )だけでなく、変装、眷属の召喚、果てには一撃で城塞を消し飛ばす威力の砲撃など様々な魔法を駆使していた。


ただ一点の違いは、漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスが漆黒の魔法だったのに対し、この栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングは光の魔法っぽいところだけだ。


「聞いた感じ、漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスと同じに思えるけど、違いはあるのかな?」

「むっ、一目見ただけで漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスとの類似点を理解するなんて、流石はご主人です!!」

「いや、魔王の記憶とか見たからね、近いなって思っただけだよ!!」


苦しい言い訳だけども、白タヌキはうんうんと納得してくれたようだ。

今後ペットとして一緒にいることを考えると前世の記憶とか打ち明けた方が良い気もするが―――正直まだ敵か味方か判断しかねている部分もある。


「凄いなぁ、うちのご主人は賢いなぁ。みんなに自慢したいなぁ!!」

「……」


何よりうっかりバラされそうだと思う程度には口が軽そうだ。


「それで漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスとの違いは?」

「そうでした!!

栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングは暴走していない分、繊細な魔力操作をすることが出来ます。

 剣に緻密な刻印をしたり、付与魔法エンチャントでも細かく効果を加えることができますよ」

「ふむ…」


確かに上位互換な効果に思えるものの、ゲーム知識だけで言えば作中のルイス=ストレイもやっていた。

あくまでゲームのイラスト的描写の問題か、それともルイス=ストレイの天才的センスが暴走してなお細かな魔力操作をすることができたのか。


イマイチ納得いっていない様子を見てか、タヌキはさらに言葉を重ねた。


「なにより―――ピッカピカでオシャレです!!」

「はぁぁぁぁぁあ?」

「スッゴイ大きなため息!?」

「いやいきなり野性的感性でアプローチされたから。

 やっぱり光るものが好きなの?」

「馬鹿にしてます!?いいじゃないですか、ピカピカ。綺麗ですよ!!」


だってヤだもん。ピカピカ光る感じ……柄じゃないもん。

純白の天使の羽と漆黒の翼なら絶対後者の方がカッコいいもん。


実際白タヌキが生成魔法(クリエイト )した剣は今も高貴そうな光が滲み出ていた。

なんともなぁ、なんだかなぁ……。


「なんかこう、この光の色味?って調整できないの?

 赤黒っぽく、こう影が落ちるような、ダークネス感が出る感じで…」

「どういう注文ですか!?」


そう言いながらも白タヌキは証明の摘みでも回すように魔法を微調整した。

すると栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングで生み出された剣は光の強さが抑えられ、明るさの緩急により影が生まれ、更に上から栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングにより着色された光を被せられて―――


「ご主人…こんな感じですかぁ?」


漆黒に彩られた禍々しいオーラ(付与魔法による演出)の短剣が出来上がった。


「くくくっ、いいだろう。今だけはその光魔法を我が目的の為に利用させてもらう。

 強すぎる光は影を落とすことになる。今こそ我が悲願を―――」

「……ご主人が嬉しそうで何よりですぅ」


すっごい腑に落ちないって顔をされながらも白タヌキは肯定してくれた。

だって見た目は重要だよ?テンションが違ってくるもん。

僕はゲームで見た目の変更(キャラクリ)が出来るなら気が済むまでやるタイプだもん。発売日に買って一週間ぐらい弄ってるタイプだもん。


「以後栄光の到達点ビヨン・ザ・シャイニングを使う際は自動でこの色味に設定するように」

「色味は覚えたので出来ますけど…ご主人、これ余計な魔力使いますよ?2倍ぐらい」

「構わない。必要経費だ」

「さいですかぁ…」


呆れた様子ながらも白タヌキは納得してくれた。


【ルイス=ストレイは栄光の超―――(ビヨン・ザ・シャ――)

 漆黒の超越者ビヨンド・ザ・ダークネスと、白いタヌキの眷属を手に入れた。】


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