カイ2歳、父と過ごした何でもない日常の一コマ
2021年、明けましておめでとうございます。
元日ということで、こっそりと小話を一つ。
以前、Twitterにて公開していたお話の再掲ですので、フォロワーさん各位にとっては目新しいものではないですが……懐かしく感じて頂ければありがたいです。
「あ、ああああああわわゎゎゎ……!」
某下宿屋の二階から、若い男の狼狽した声が落ちてくる。
またか、と直感し、まだ若いがしっかり者の女将はダダダ! と階段を駆け上った。その間も二階からは、「止めなさい!」「降りてきてくれ、良い子だから……!」と既に涙ぐんでいる声が断片的に響いてくる。
迷いなく二階の一部屋の前までやってきて、女将はノック抜きで扉を開けた。
「ソラ! 今度はどうしたの!」
「おおぉ女将さん! カイが! カイが……!」
エルグランド人には珍しい黒髪の男が、これまたエルグランド人には珍しい黒い瞳をうるうるさせて、まるで神様を見つけたかのような眼差しとともに振り返る。一目見て状況を把握した女将は、目と口をまん丸にしてから――。
「何してんの! 早く降ろしなさい!」
「降りてきてくれないんです……! どうしたら、」
「そういうときは無理やり降ろすのよ! アンタの長い手足は何のためにあると思ってんの!!」
相手が一応客だということをすっ飛ばして、怒鳴った。
ソラの向こうにあるのは、建て付け式の戸棚。高さはちょうど、平均的な男性の身長より少し上程度。つまり天井まで、そこそこの隙間がある。
その戸棚の上に、よりにもよって鞘付きとはいえ立派に凶器な短剣を抱え、座り込んでいるのが……。
「カイ! 頼むから、降りてくるんだ!!」
「やー!!」
御歳そろそろ二歳になる、ソラの愛息子、カイというわけである。
(それにしても、どうやって登ったのかしら……?)
棚の左隣はベッドだが、二歳の子どもが飛び移れるほどの距離でも、高さでもない。右隣は普通に壁。客によっては小さい家具をおいている人もいるが、常に王国中を移動して回っていることがほとんどのソラに手持ちの家具などなく、まっさらな壁のままである。
普通に考えて、よじ登った……という可能性が最も高いわけだが。
(あんなに小さな子が? 自分の身長くらいの剣を抱えて? 掴まるところがほとんどない棚をよじ登った?)
想像しづらい……というか、まず不可能な気がする。
「いい加減にするんだ、カイ! 降りなさい!」
「や! とーちゃ、め!」
女将がそんなことを考えている間にも、親子の攻防は続いているわけで。
はぁ、とため息をついた女将は、やや呆れた目でソラを見た。
「剣だけ何とかできる?」
「は……はい?」
「カイが持ってる剣だけ、取り上げられるかって聞いてるの」
「あ、ハイ」
少々お待ちください、と言い置いて、ソラは何やら紙に細かな模様を描き出す。そんなチマチマした作業をするより、カイごと抱き上げて降ろした方が何十倍も早い気がするのだけれど、息子に激甘なこの父親はどうしてもソレができないらしい。
やがて出来上がった紙を、ソラはベッドの枕に貼り付けて、軽く手をかざした。
「!!」
その瞬間、ベッドの上の枕は消え失せ、その場所に短剣が現れる。「うー!」と不満そうな声が聞こえてきた方を見上げれば、大きい枕に顔を埋めたカイが、顔は見えないながらも大層ご立腹なご様子で、もにもに枕を揉んでいた。どうやら感触を確かめて、剣を取り上げられたことを確認しているらしい。
と、次の瞬間。
「とーちゃ! めー!!」
棚の上から、勢いよく枕がぶん投げられた。枕は女将を素通りし、抜群のコントロールで、短剣を取り返してホッとしている父親の頭を直撃する。二歳とは思えない遠投だった。
「やー! め! かいの!」
「ハイハイ、カイのなのね~。分かった分かった、取り敢えず降りようねー」
短剣が消え、取り敢えずの危険が去ったカイを、女将は踏み台に登って手を伸ばし、問答無用で抱き上げる。ご立腹な様子のカイだが、女将にはゴネても意味がないと賢く理解しているらしく(ゴネるカイをあっさりイナす方向で関わってきた成果である)、そこまで暴れることなく抱き上げられて、無事、床へと降ろされた。
枕をぶつけられた父親はといえば、それより何より息子の様子が気になるらしく、目にも留まらぬ速さで床に座った息子を腕に抱く。
「カイ! あんなところに登って……どこも怪我はないか?」
「や!」
しかしながら、いつの時代も親の心子知らず。抱かれ、父親と視線が合ったカイは、そのふくふくした小さな手でぺしりと父親の顔を叩き、叫んだ。
「とーちゃ! きらい!!」
その瞬間、ソラの表情がピシリと固まる。『ガーン』という効果音が視覚化したら、たぶんこんな感じになるのだろう。固まった父親の腕からよいしょと抜け出して降り、カイはベッドの敷布の中に潜り込む。
やがてじわじわと、ソラの表情は崩れていって……。
「旅に出ます……探さないでください」
「バカかアンタは」
思わず真顔で突っ込む。裏の世界ではそろそろ名が売れてきて、『黒獅子』なんて格好良い通り名も浸透して、一部では絶賛されるほどの腕前と信念を持った稼業人なのに、息子にだけはとことん弱い。子どもに「キライ」と言われただけで、この世の終わりを宣告された方がまだマシだろうというようなリアクションを取る彼に、呆れを通り越してそろそろ可哀想にすらなってきた女将だった。
「カイに嫌われたら、もう私は生きていけません……」
「だから、話し始めの赤ん坊の言うこと真に受けて、首括る準備始めるんじゃないよ。朝食まだだろ、そこの巻布オバケ連れて、一旦食堂に降りてきな」
「食欲無いです……」
「アンタの食欲はどうでもいい、カイに朝ご飯食べさせないとでしょ」
そう言われた瞬間我に返ったらしく、ソラはベッドの上で敷布内籠城中のカイヘ、「カイ! 朝ご飯に行くぞ!」と声を掛けている。が、二歳ながらも並の二歳より圧倒的に賢いカイは、父親の懐柔の気配を感じ取っているようで、頑として敷布から出てこない。ソラもその反応は流石に予想していたようで、女将の言う通り〝巻布オバケ〟状態のカイごと、よいしょと持ち上げた。
「やー! ごはん、ない!!」
その〝巻布オバケ〟は、当然じたじた暴れるワケだが。
「それはダメだ。食事はちゃんと取らなければ、いざというとき動けなくなるぞ」
基準のよく分からない子育て観を持つソラによって、無事に食堂まで運ばれた。子ども用の背の高い椅子に〝巻布オバケ〟のまま座らされたカイは、大好物の下宿屋特性ハムエッグサンドの誘惑に耐え切れず、顔と手だけを出してもぐもぐ食べ始める。
「ソラさん。どうしてカイはシーツを被ってるの?」
ソラの食事を運んできた、十歳になる女将の娘が、ジャストなタイミングで質問してきた。食事を受け取りつつ、ソラははあぁ……と長い息を吐き出す。
「それがですね……私にもよく分からなくて」
「ソラ、何かカイを怒らせたの? この子、遊びの方向性が他とはちょっと違うから結果として困ることは多いけど、あんなアンタが困ることがはっきりしてるイタズラをするなんて、これまでなかったじゃない」
「ですよね……」
まだ話し始めの赤ん坊ながら、カイは見るからに父親であるソラのことが大好きで、何かといえばソラの真似をしたがり、それが結果として大騒動に繋がったことなら何度もある。見様見真似でソラの暗器を投げてみたり、ソラの仕事着を着ようとして首が締まりそうになったり、どうみても毒薬の原料な草花を食べようとしたり……その度にソラが叫んでは女将が駆けつけ、ゴネるカイを軽くイナして危険物から遠ざけ、後で「子どもが触ったら危ないものを、手の届くところに置いておくんじゃない!」と説教するのがお決まりだった。
しかし。今朝のコレは、今までと同じようで、どこか違う。短剣に興味を示すだけならありそうだし、「危険物を子どもが触れるところに~」といういつもの説教だけして終了だろうけれど、わざわざ剣を抱えて手の届きにくい棚の上に登って立て籠もるなんて真似、ソラ大好きなカイがするだろうか。あまつさえ、剣を取り上げられたことに腹を立て、「きらい!」とまで言うとは。暗器も仕事着も毒草も、カイは大好きなソラのものだと認識しているからこそ興味を持ったわけで、短剣も父親のものだということは分かっているはずなのに、「かいの!」と主張していた。……やはり、今までとは何かが違う。
「何か、いつもと違うところはなかった? カイなりに考えがあったのかも」
「私も先ほどから考えてはいるのですが……寝起きも良かったですし、熱もありませんでしたし、しばらくはご機嫌でしたよ。昨夜はカイが起きている間に帰ってこられませんでしたので、起きて私がいたのが嬉しかったようで、いつもより甘えん坊ではありましたが」
「あぁ、そうだったわね」
仕事が立て込むと、ソラの帰りは深夜を過ぎる。さすがにそんな時間まで赤ん坊を待たせておくわけにはいかないので、ソラが遅くなるときは女将が面倒を見て自分の子どもたちと一緒に寝かせ、帰ってきたソラに寝ているカイを渡すというのがお決まりだった。女将は子どもが多く、一番下の子は三歳と、カイと歳も近い。もう一人子どもが増えたところでどうということもないため、それこそソラがカイを拾ったばかりの頃、まだ首も座らない赤子のうちから、子育て初心者の父親共々面倒を見ていたのだ。どうやらいくつかあるらしいカイの預け先のうち、ソラとしてもこの下宿屋が最も安心できるようで、王都での仕事の際はまず部屋の空きがあるか聞いてくる程度には頼りにされているらしかった。
昨日もご多分に漏れず、そのパターンで。もともと女将がカイを預かれるときは、ソラも安心して帰りが遅くなる日が多くなるのだが、賢いカイのことだからそんなことでヘソを曲げたりはしないはずだ。朝起きてソラの顔を見てご機嫌だったというし、帰りが遅かったことと先ほどの騒動に関係はないだろう。
「それで、起きた後は?」
「しばらくカイと遊んで……それから、そろそろ朝食の時間だからと着替えて下に降りる準備をして、振り返ったら剣が消えてまして。唖然として室内を見回すと、カイが棚の上で剣を抱えてあの状態でした」
「なるほど」
そこから冒頭の、「あ、ああああああわわゎゎゎ……!」に繋がるわけか。確かに話を聞く限りでは、カイがヘソを曲げるポイントはどこにもない気がする。
もう一度、困ったようにため息を吐いてから、話しながらも手早く食事を終えていたソラは、立ち上がって食事のトレイを返しに行った。さすがに父親ほど早く食事ができないカイは、残り三分の一ほどになったハムエッグサンドをむしゃむしゃしつつ、立ち上がったソラをちらりと見て、やはり機嫌悪そうに「うー」と唸る。
カウンター式になっている厨房にソラが声を掛けると、中からコック兼下宿屋の主人でもある、女将の夫が顔を出した。一言二言会話してからトレイを受け渡したところで、夫が「ん?」と首を傾げる。
「ソラ。その腕のところ、どうした? 包帯だよな?」
「え……あぁ、コレですか?」
ソラが、右腕の、手首より少し上辺りを押さえて苦笑した。女将からは見えなかったが、トレイのやり取りをした際に、夫からはソラの袖口が見えたようだ。
「少しミスをして、軽い怪我を。大したことはないのですが、出血がありましたので、傷口が塞がるまでは包帯を巻いておこうかと」
「おいおい、お前が怪我とか、何があった。危ない現場じゃないのか?」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。もう本当に、笑い話程度のケアレスミスです」
「そうか……? なら良いが、気をつけろよ」
「はい。お気遣い、ありがとうございます」
穏やかに笑って頷いてから、ソラは踵を返してカイと女将のいるテーブルに戻ってくる。
ソラが座ったところで、トレイを運んだ後もテーブルを拭くなどして食堂内に留まっていた娘が、口を開いた。
「……ねぇ、それじゃないの?」
「はい?」
「ん? 何が?」
「だから、カイが機嫌悪くしたの。それが原因じゃない?」
言いながら、娘はすたすた、ハムエッグサンドを食べ終えつつあるカイに近づく。
「だってカイ、起きたときは機嫌良くて甘えん坊で、ソラさんが着替え終わったら機嫌悪くなってたんでしょ? それで剣持って、棚の上にいたんでしょ?」
「えぇ、そうですが……」
「だったらカイは、ソラさんに仕事に行って欲しくなかったんじゃないの? ソラさんのその服、仕事着でしょ? てことは、今日もこのあと仕事でしょ?」
「えぇまぁ、昨日よりはゆっくり出られますけれど……」
「大好きなソラさんが怪我してるのに、剣持ってお仕事の準備してたから、だからカイは怒ったんじゃない? 無理せずゆっくり休んで欲しいんだよ、きっと」
まさか、そんな。
いくら並の二歳より賢いとはいえ、父親が包帯している様を見て怪我の具合を案じ、剣を奪うことで強制的に休ませようとするなんて。
さすがにそこまでしようとする二歳など――。
「そうだよね、カイ?」
「そー! とーちゃ、おしごと、め!」
咄嗟に出かけた否定の言葉は、キラキラした肯定の言葉に遮られた。食べ終わった口元を娘に拭いてもらいながら、もうすぐ二歳の赤子が、愛らしい顔を精一杯険しくして椅子から身を乗り出し、呆然としているソラを何度も叩いている。
「いたいたい、や! おしごと、め! かい、いく!」
「えぇ……っと、もしかしてこれは……」
「怪我してるのにお仕事行くのはダメでしょ、代わりに僕が行く! みたいなことが言いたいんじゃない?」
「あぁなるほど、だからソラの短剣持って、棚の上に立て籠もったわけか……。仕事道具取り上げれば、大人しく休むだろうと考えて……二歳離れした思考力だわね」
ゆえに、剣を「かいの!」と言って手離さず、強制的に奪った父親に枕を投げつけ、怒りのあまり「きらい!」と言ったわけか。……そう考えると凄い、ちゃんと筋が通っている。
起きてすぐはソラがいて、ご機嫌だったカイ。しかし、いつものように仕事着に着替え出した父親を見た彼は驚いた。父親の腕には、これまで見たことがない包帯が巻かれていたからだ。
包帯は怪我をしたときに巻くものだということは、経験上カイも知っている。女将の子どもたちが巻かれているのを見たことがあるし、本人にも巻いたことがある。つまり、『包帯が巻いてある=ソラは怪我をしている』ということになるわけだ。
怪我をしたら、大人しく休むもの。足を怪我したらかけっこは控え、腕を怪我したらしばらく料理の手伝いはしない。子どもはもちろん大人とて、怪我した箇所に負担がかかる作業は控える。当たり前ながらそれが、この辺りの住人たちのルールだ。
もちろん、話し始めの赤子に、そんな理を一から説く大人はいない。しかしカイは、繰り返すようだが、並の二歳より圧倒的に賢いのだ。身体の成長こそ同い年の子どもたちよりゆっくり目で小さく、そのため舌ったらずで言葉も二語文、三語文がやっとだが、頭の中はおそらく、三歳になったばかりの女将の末っ子より成長しているのではないかと思うときがあるほどで。そんなカイならば、周囲の会話から〝怪我をしたらどうすれば良いのか〟を自然に学び取っていたとしても不思議ではない。
だから、怪我をしているのにいつも通り仕事へ行こうとしている父親に怒り、それなら自分が父親の代わりに仕事をするから休んでいろ、と言っていたわけか。語彙が少ないため、大人には一切伝わらなかったけれど、日々カイの面倒を見ることも多い女将の娘はさすが、意思疎通に慣れている。
二歳離れした賢さに女将が驚いている前では、ソラが黒い瞳を輝かせながら全身を震わせて、賢く優しい息子に感動していた。いわゆる、〝全俺が泣いている〟状態だ。
「カイ……お前は本当に良い子だな。俺のことを心配してくれていたのか。そうとも知らず、無理やり剣を取り上げた父さんを許してくれ」
「いや、気遣いはともかく、いくらとてつもなく賢くても、二歳の赤ん坊に短剣は危ないからね? 剣を取り上げる対応そのものは至極マトモだからね?」
「今日はこの後、父さんと遊ぼうな。久しぶりに、的当て遊びでもするか」
「う!」
「よし、じゃあお姉さんにお願いして、道具を借りてきてくれ」
ソラが自分の気持ちを知り、なおかつ仕事に行かないと分かったからだろう。カイの機嫌はころりと治り、シーツからぽんと出てきて、女将の娘と一緒に奥の倉庫へと消えていった。何となく無言で見送ってから、女将はジト目でソラを見る。
「仕事はどうするのよ? 本当に休むの?」
「今日は少々遅れても問題ない日です。カイと遊んで、昼食を食べさせて、昼寝させてから行きます。で、即終わらせて、カイが起きるまでに帰ってきます」
「何それ、そんなことできるの?」
「もともと、それほど難しくない仕事なんですよ。ただ金払いが良い依頼主なもので、チームの中の何人かがタッグを組んで無駄に仕事を長引かせて、報酬を釣り上げていたんです。そのしょうもない工作のせいで、こんな怪我をする羽目に」
「なんだ、そうだったんだ」
「もう充分報酬も頂いたことですし、そろそろ頃合いでしょう。煩く言うようなら、彼ら諸共片付けてきます」
「あ……そう」
心底、その〝タッグを組んで無駄に仕事を長引かせている〟連中に同情した女将だった。『命が惜しければ、余計なことせずさっさと仕事を終わらせな!』と内心叫んではみたが、心の声を特定の相手へ飛ばす霊術なんて使えないので、たぶん当人たちまでその忠告は届かないだろう。取り敢えず、無駄な人死にが出ないようにだけ、申し訳程度に祈っておくことにした。
「とーちゃ! これ!」
「お、持ってきてくれたのか。ミィもありがとう、助かりました」
「はーい。ねぇソラさん、私も一緒にやって良い?」
「もちろんです」
倉庫から的当て遊びの道具を持って戻ってきた子どもたちと一緒に、ソラは分かりにくいがとても嬉しそうに、中庭へと出て行く。
女将一人になった食堂に、片付けを終えたらしい夫がのそっと入って来た。
「……馬鹿な連中もいたもんだな」
「……ホントにね。息子に関することになると『黒獅子』は人が変わるんだって、その連中が知ってれば良いんだけどさ」
「折を見て噂を流してはいるんだがな。実際に人が変わることがあんまり無いから、イマイチ浸透しねぇ」
「……じゃあもういっそ今回派手に暴れて、その〝噂〟が掛け値無しの真実だって知ってもらった方が、今後のためかもしれないねぇ」
投げやりな女将の言葉が現実になるまで、あと数時間――。
いかがでしたでしょうか? どこにでもいそうな(いるかな?)親子のお話に、ほっこりして頂ければ幸いです。
2021年もゆるゆると創作活動を続けて参りますので、皆様、どうぞよろしくお願い致します!!




