表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マッチ率100%の二人だが、君は彼女で私は彼だった  作者: naomikoryo


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/29

第28話:5月7日「友達だったら、会えたのかな」

《マッチアプリ画面》


千佳(10:12)

おはようございます。

休日初日なのに、

いつも通りの時間に目が覚めちゃいました(笑)


リョウ(10:15)

おはようございます。

わかります(笑)

体がもう“百貨店仕様”になってますよね。


千佳(10:17)

ほんとそれです(笑)

でも今日は、何も予定入れずに

洗濯して、部屋片付けて、

あとはのんびりしようかなって思ってます。


リョウ(10:20)

いい休日ですね。

自分も似た感じです。

コーヒー淹れて、

ベランダでちょっとぼーっとしてました。


千佳(10:23)

ああ…その光景、

なぜか想像できちゃいます(笑)

静かな朝って、いいですよね。


リョウ(10:26)

ですね。

こういう時間があると、

いろんなこと考えちゃいますけど。


千佳(10:28)

……うん。

考えちゃいますね。


(少し間が空く)


千佳(10:31)

ねえ、リョウさん。

ちょっと変なこと言ってもいいですか。


リョウ(10:32)

はい。

変じゃなければOKですし、

変でも聞きます(笑)


千佳(10:35)

最近、

リョウさんと話してると楽しいのに、

同時に、

ちょっとだけ胸が苦しくなる時があって。


リョウ(10:38)

……

自分も、同じです。


千佳(10:40)

なんでだろうって考えたら、

たぶん、

“ちゃんと話してるのに、ちゃんとじゃない部分がある”

って感じがして。


リョウ(10:44)

……

それ、すごく分かります。

言葉は正直なのに、

立場というか、設定というか…

そこだけが、少しズレてる感じ。


千佳(10:47)

うん。

嘘をついてるわけじゃないんだけど、

全部本当でもない、みたいな。

それが、

だんだん気になってきちゃって。


リョウ(10:50)

自分、

最近それを“罪悪感”って呼んでます。

千佳さんに向けてる言葉は本音なのに、

自分が“リョウ”でいることが、

ちょっとだけ後ろめたい。


千佳(10:53)

……

リョウさんも、そう思ってたんですね。


リョウ(10:55)

はい。

だからこそ、

もしこれが…

同性同士だったらって、

何度も考えました。


千佳(10:58)

……!

それ、

わたしも同じこと考えてました。


リョウ(11:01)

ですよね。

もし同性で、

ただの友達として出会ってたら、

「会おう」って、

もっと簡単に言えた気がして。


千佳(11:04)

うん…。

友達だったら、

お茶するだけでもいいし、

仕事の愚痴言い合うだけでもいいし。

変に構えなくて済んだのに、って。


リョウ(11:07)

そう。

今は、

“会いたい”って思う気持ちに、

意味が乗っかりすぎてしまうから。


千佳(11:10)

わたし、

恋愛したいとかじゃないんです。

ただ、

リョウさんがどんな人なのか、

ちゃんと知りたいだけで。


リョウ(11:13)

……

それ、

自分も全く同じです。

だから余計に、

この気持ちの置き場が分からなくて。


千佳(11:16)

相手が男性だから、

踏み込んじゃいけない気がして。

でも、

同性だったらって考えると、

すごく自然に思えてしまう。


リョウ(11:19)

本当は、

友達として会えたら一番いいんですよね。

でも、

今の関係だと、それが許されない気がして。


千佳(11:22)

……うん。

会いたいのに、

会わない方が優しい気がしてしまう。


リョウ(11:25)

それが、

今の自分たちのジレンマなんでしょうね。


千佳(11:28)

でも、

こうして話せてること自体は、

大切にしたいです。


リョウ(11:30)

自分もです。

だから、

答えを急がなくていい気がしてます。


千佳(11:32)

うん。

今日は休日だし、

この話はここまでにしましょうか。


リョウ(11:34)

そうですね。

少し、コーヒーでも飲みましょう。


千佳(11:36)

はい(笑)

またあとで、

他愛ない話しましょう。


リョウ(11:37)

ぜひ。



◆◇◆


(和人はスマホを置いて、

胸の奥に残る“正直でいられない自分”の感覚を噛みしめていた。

もし相手が男だったら、

どんなに楽だっただろう。

そう思ってしまう自分が、

いちばんの嘘つきなのかもしれない、と)


(真子は、

「友達だったら会えた」という言葉を、

何度も頭の中で繰り返していた。

自分が女であることを知らない相手に、

その未来を想像させてしまったことが、

少しだけ、胸を締めつけた)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ