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マッチ率100%の二人だが、君は彼女で私は彼だった  作者: naomikoryo


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10/29

第10話:4月19日「好きなものを語るときのテンション」

《マッチアプリ画面》


千佳:

こんばんは。

リョウさん、突然なんですけど──

“推し”っています?


リョウ:

こんばんは(笑)

おっと、いきなり深い話題きましたね。

“推し”…って、芸能人とか、そういう?


千佳:

そうそう。

アイドルでも俳優でも、YouTuberでも漫画のキャラでも、

何かしら定期的に愛でてる存在(笑)


リョウ:

うーん…強いて言えば、

昔から好きな作家さんがいて。

伊坂幸太郎なんですけど、

新刊が出ると絶対に初版で買います。


千佳:

おお、それはもう立派な“文系の推し活”ですね(笑)

伊坂作品ってテンポ良くて読みやすいのに、

なんか深いんですよね…。

わたしも『重力ピエロ』、いまだに心に残ってます。


リョウ:

それめちゃくちゃわかります…。

兄弟の関係とか、家族ってなんだろうって、

読み終わったあとしばらく考えました。


千佳:

リョウさん、語る語る(笑)

こういうの聞くの楽しいな。

“好き”を語る人のテンションって、見てて気持ちいいから。


リョウ:

千佳さんはどうですか?

何か熱くなれるものあります?


千佳:

私はですね…

某アイドルグループに、ずっとゆるくハマってまして(笑)

王道系っていうより、ちょっとクセのあるグループなんですけど、

ダンスも歌も中毒性があって…気づいたらYouTubeの沼に。


リョウ:

わかる、それ(笑)

ふと気づいたら「関連動画」10本目くらいになってるやつ。


千佳:

そうそう!

1本3分だから…って油断してたら、

平気で1時間経ってるんですよね(笑)

しかも、同じ動画を3回とか見ちゃう。


リョウ:

「同じとこで笑ってるのに、なんか新鮮」みたいなやつですよね(笑)


千佳:

そうそう!わかってる~(笑)

でも最近、ライブ配信とかもあって、

「推しが今リアルタイムでしゃべってる…!」ってなると、

生活リズムぐちゃぐちゃになります(笑)


リョウ:

その気持ち、ちょっと羨ましいかも。

何かを全力で好きでいられるって、

今の年齢になるとなかなか貴重ですよね。


千佳:

それはあるかも。

だからこそ、「好きって言える場所」があるって大事だなって思います。


リョウ:

ちなみに、その推しグループって…

ヒントだけでも、名前の頭文字とか(笑)


千佳:

ふふ、どうしようかな~(笑)

バレたらちょっと恥ずかしい気もするし…

でも、じゃあヒントだけ──「M」で始まります。


リョウ:

おっと、気になる(笑)

でもその曖昧さがまた面白いですね。

“顔の見えない誰かと、推しを語る”って、

ある意味一番純粋な推し活かもしれない。


千佳:

たしかに(笑)

会ったこともない人に、

「この子のここが最高なんだよ~」って熱弁してるの、

なんか妙に楽しいです。


リョウ:

僕も同じ感覚です。

こういう話って、

意外とリアルな友達とはタイミング合わなかったりするし。


千佳:

そうなんですよね。

相手のリアクション気にしちゃったり、

熱量に温度差あったりして、

途中で「この話もうやめとこ…」ってなるときある(笑)


リョウ:

でも千佳さんとは、なんかテンポ合うから、

話してて心地いいです。


千佳:

うん、私もそう思ってました。

“好きなもの”の話で盛り上がれる相手って、

けっこう大事ですよね。


リョウ:

マッチング率100%、伊達じゃなかったかも(笑)


千佳:

ふふ、それはちょっと言いすぎかもですけど(笑)

でも今日は楽しかったな。

語れるって、いいですね。


リョウ:

ほんとに。

じゃあまた次は…別ジャンルの“好きなもの”トークでもします?

映画とか、食べ物とか。


千佳:

ぜひぜひ!

リョウさんの“食のこだわり”とか聞いてみたい(笑)


リョウ:

なんかハードル上がってません?(笑)

じゃあまた明日、ゆるっとお話しましょう。


千佳:

はーい。

おやすみなさい、リョウさん。


リョウ:

おやすみなさい、千佳さん。



◆◇◆


(真子:“趣味”という、少しパーソナルな話題。

それを語れる相手がいるというだけで、

今日という日がこんなにも“楽しかった日”に変わるなんて…)


(和人:たった数十行の文字のやりとりが、

こんなにも心を満たすのは、

言葉の奥に“通じている”という安心感があるからだな)

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