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私は二度、三十キロ痩せた  作者: かゆると


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76/83

大掃除で見つけた過去の〘私〙

辞める話をしてから


私は、より一層

仕事に励むようになった。


息子には申し訳なかったけれど

残業も、自分から進んで入った。


直属の上司は

ちゃんと約束を守ってくれているようで


時給の話はもちろん

辞める話が広まることもなかった。


誰かから、聞かれることもない。


そうして……

日々は、静かに過ぎていった。


そして、辞める月

十二月へ入った。


〘十二月〙


それは…

物流会社にとって

一年で、一番忙しい時期だった。


残業も毎日のように発生し

現場は、ずっとバタバタしている。


そんな日々が

あっという間に過ぎていった。


そして…

年末も近付いてきた、ある日。


その日は、休みだった。


しかも、たまたま二連休が取れていた。


年末になると

まとまった休みなんてなかなか取れない。


だから私は、この休みを利用して

旦那と息子を最大限利用しながら


大掃除を決行することにした。


計画としては

まず、二階からスタート。


そこから


リビング


そして、和室


トイレやお風呂場は

二日目へ回す。


そんな、かなりザックリとした

大掃除計画だった。


でも、計画通りにいかないことなんて

きっと、誰もが経験していると思う。


もちろん、我が家も例外ではなかった。


思っていた以上に


息子の部屋や

旦那の〘書斎兼部屋〙に手こずったのだ。


これも……

自分の悪い癖だとは思う。


でも私は、一度やり始めると


納得出来る仕上がりになるまで

とことんやってしまう。


どうしても、手が抜けない。


「もう、いいんじゃない?」


呆れたように

旦那がそう言ってきても


私の手も、頭も

止まることはなかった。


ようやく


旦那の〘書斎兼部屋〙が

終わる頃には

すでに、半日が過ぎていた。


「母ちゃん、腹減ったぞ~」


そう息子に言われて


(……あ、しまった

 お昼、何も考えてなかった……)


そう思いながら

私は、冷蔵庫を漁る。


すると旦那が


「俺、なんか買ってくるよ

 何食べたい?」


そう、ナイス判断をしてくれた。


疲れている時ほど……甘いもの!


……ではなく。


「マック!!Lセットで!

 あと、チキンマックナゲットと

 シェイクのバニラ!Sサイズでお願い♫」


一応、親の独断ではなく


息子にも

〘マックでいい?〙と確認すると

息子も、大喜びだった。


旦那を待っている間

和室の書類整理でもしておこう


そう思って

私は、ファイルラックの中を確認し始めた。


すると……


ふと、一番下の段に目が止まる。


そこには

グチャグチャに詰め込まれた

紙の塊があった。


「も~……なんなのよ、コレ~

 大事な書類じゃないでしょうね……」


そう独り言を言いながら

私は、引き出しを開けた。


すると、そこには……


前の会社で使っていた

勉強資料が入っていた。

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