落ちた贅肉、軽くなる負荷
どうしても、自分では体型の変化を
うまく感じ取ることができなかった。
そうなると
「痩せたね」
そう言われても
どこか、お世辞のように
聞こえてしまう。
素直に
受け止めることができない。
(……なんでだろう)
どうしたらいいのか
少し、悩んでいた。
そんな時……
半身浴をしながら見ていた
YouTubeで
ダイエットに成功した人の
ビフォーアフター動画が流れてきた。
その瞬間
(……あ、そうか)
写真を、撮ればいい。
変化を
ちゃんと〘形〙で残せば
自分でも
分かるようになるはずだ。
(な~んで今まで
気づかなかったんだろう)
早速、お風呂から出て
写真を撮った。
自分しか見ないのに
なぜか、少し恥ずかしかった。
そのまま
撮った写真を見てみる。
鏡に映る自分より…
太くて、醜く見えた。
理由は分からない。
でも、そう見えた。
(……なんだろ、この感じ
でも……次に撮るときは
きっと変わってるはず)
そう思って
写真を保存した。
そして
ダイエットを続けて一ヶ月後。
もう一度、写真を撮った。
(……んー……変わっ……てる?)
はっきりとは分からない。
でも、なんとなく
お腹まわりが
引き締まった気がした。
そのときの体重は、69キロ。
一ヶ月前は71.5キロ
久しぶりに見た60キロ台。
確かに、嬉しかった。
でも——
変わった実感は
自分の中では
まだ、はっきりとは分からない。
そして、この頃から
ウォーキング中の汗のかき方が
変わっていることに気づいた。
以前は、びっしょりになるほど
汗をかいていたのに
今は
べったり、という程度。
(……あれ?)
歩き方が悪いのかと思って
YouTubeで見た歩き方も試した。
でも、変わらない。
焦らないと決めていたのに
やっぱり、焦る。
(……じゃあ、歩数?)
そう思って
今度は20000歩を目指した。
それでも、変わらない。
(……何が悪いの?)
分からなくて悩んでいた頃
友人と会った。
『食ったら、動け』
と言った、あの友人だ。
会ってすぐに
「おー、また痩せたね~」
と、驚かれた。
「ありがと。でもさ……」
そう言って
最近の悩みを話すと
「そりゃー、そうでしょ」
なんだそんなことかとでも
言いたそうに笑いながら友人は続ける
「だってアンタ
最初の頃と比べて
20キロ落ちてんだよ?」
「ん…?どゆこと?」
「だからー
もー頭悪いなー(笑)」
そう言いながらも
友人は、ちゃんと説明してくれた。
最初は、89キロ分の
重さを抱えて歩いていた。
でも今は
69キロ分の重さで、歩いている。
負荷が軽くなれば
当然、汗のかき方だって変わる。
そういうことだった。
その言葉を聞いて
(……あ、そっか)
ようやく
腑に落ちた気がした。




