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私は二度、三十キロ痩せた  作者: かゆると


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痩せた実感が、分からない

ウォーキングを始めてから

季節は、夏へと変わっていた。


仕事を終えて


家事を片付け


軽く夕飯を済ませてから


歩きに行く。


そんなルーティンが

少しずつ、出来始めていた。


そんな時


姉が話していたポイ活を思い出した。


詳しく聞くと

歩数でポイントが貯まるらしい。


早速、アプリを入れてみた。


仕事で、6000歩。


ウォーキング後には、13500歩。


(……仕事でも結構歩いてんだな

 でも…)


ウォーキングだけで

10000歩を目指してみようと思った。


時間にして、1時間ほど。


微々たるものだけど

ポイントが増えていく。


それが、少し楽しかった。


(……これなら、続けられるかも)


ウォーキングの後は

お風呂で、半身浴。


最初は、30分ほどだった。


でも……


停滞期に入った。


そのあたりから

スマホで倖田來未の動画を見ながら

少しずつ、時間を伸ばしていった。


気づけば

トータルで、1時間半ほど。


(……結構、やってるな)


そう思いながらも

少しでも変わりたくて、続けていた。


ただ、その分

家族には、負担をかけていた。


私がウォーキングに行っている間に

先にお風呂に入ってもらうように

していたからだ。


(……申し訳ないな)


そう思う気持ちもあった。


でも——


(途中でやめるわけにはいかない)


家族の支えがあったからこそ

踏ん張れたんだと思う。


肝心の体重は

なかなか落ちなかった。


思っていたより、数字は動かない。


(……あれ?

 こんなにやってるのに?)


正直、少しだけ気持ちが落ちた。


でも、ここで前の自分なら


焦って


無理をして


結局、崩れていたと思う。


だから


(焦らない、焦らない)


そう言い聞かせた。


(これは、数字のためじゃない

 健康になるためでしょ)


何度も、自分に言い聞かせながら

なんとか気持ちを抑えた。


そうしているうちに

停滞期を抜けたのか


体重は、面白いように落ち始めた。


89キロから、80キロ。


80キロから、75キロ。


(……え、こんなに?)


少し戸惑うくらい

スルスルと

数字が減っていく。


そして——


ウォーキングを始めて

一年ほど経った頃には


70キロまで落ちていた。


そのあたりから


「あれ?痩せた?」


そう聞かれることが、増えていった。


嬉しかった。


ちゃんと変わっているんだと

思えたから。


でも、鏡に映る自分は

あまり変わっていないように見えた。


確かに

ズボンは緩くなっている。


でも……鏡の中の私は

前と、同じままに見える。


(……なんで?

 こんなに落ちてるのに)


周りは変わったと言うのに


自分だけが、それを感じられない。


そのズレに


少しだけ、戸惑っていた。

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