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第75話 川の上で②

今年ラスト間に合った・・。

ハッサミー?が現れた。


「カニじゃん!」

「カニ?」


まぁ出てきたときから分かってたけど。

全体的にゴツゴツしたシルエットのカニだった。大きさはカイマンと同じくらいかな?


脚が全部見えないしよくわからないけど・・・。


相手も目は完全にこちらを向いている。どうやらやる気らしい。


「大きいけどやっぱりハッサミーね。・・・・大きいけど」


チョコが大きさにドン引きしている。確かにカイマンと同じ大きさのカニなんて見たことないけど。

チョコの思ってるハッサミーってどれ位の大きさなんだろう?。


しかしあれだけでかいとなると身も多いし、食べ応えがありそうだな。想像すると思わずヨダレが出そうになる。


「ねぇ・・・まさか食べようとしてるの?」

「いや・・・、そんなつもりはないけど」


魔物だけどアリゲーターの肉は美味しかったので、ハッサミーも美味しいと思ってしまう。あれ?、もしかして食べられない?。


「ううん・・そんなことないけどね。ちょっと緊張感無さすぎじゃないかしら?」

「うっ、・・ごめん」


チョコはこの状況にかなり緊張しているのか若干顔が強張っている。多分今まであの大きさと対峙したことがないからかな?。


俺はカイマンやギガント・ランプリーを見てるので、何というかもう慣れた。

慣れたかどうかは知らないが、何か緊張感というか緊迫感を感じない。セリが居るからかな?。


「セリ落ちたわよ?」

「まぁそうだけど・・」


どうせすぐに“顕現”して出てくるだろう。


あ、ほら来たな。


ドォン!!

俺たちの後ろの方で大きな水しぶきが上がる、どうやらセリが出てきたようだ。

水しぶきの大きさからやっぱり“顕現”を使ったようだ。


「なぁセーー」


振り返って固まる。

そこにセリは居なかった、そこには物凄く大きなヤツメが居る。ギガント・ランプリーだ。


「なっ!?、ギガント・ランプリー!?。何で!」

「こいつ、俺たちのを尾けてたのか!」


流石にギガント・ランプリーが出てくるのは予想外だった。ハッサミーとギガント・ランプリーが仲間なのかは知らないが、ここで共闘されるとまずい。

ハッサミーはカイマンに任せて、俺がギガント・ランプリーを抑えるしかない。が、レーザーだけで何とかなるのだろうか?。


とはいえ、やらないと死ぬだけなのでやるしかない。

最近練習してなかったけど大丈夫かな?。


『くくく、やっぱウチが居らんとあかんみたいやな!!』


照準をギガント・ランプリーに向けた時ん、上の方からセリの声が聞こえる。上?、下じゃなくて?。


「ススム、あれ!」


チョコがギガント・ランプリーを指す。正確にはその頭を。

見るとギガント・ランプリーの上になにか居る。しかし逆光もあり、よく見えない。

大体何がいるのかは分かるけど・・・・。


「ちょっと高すぎてよく見えないな・・・」

『ウチやぁ!!』


とうっ!っと華麗に飛び跳ねた何か、もといセリがカイマンの上に着地する。さっきまで怒ってたけどもう治ったのかな?。


『んなわけないやん!!。ちゃんと後でウチの分用意してもらうで!』


どうやら、自分も食べれたらいいらしい。

あれだけ怒っていたのに、結局は食べられたらそれでいいのか・・・。


『で?、あのよう分からんやつを倒したらええんか?』

「まぁそうなんだけど・・・。その前にギガント・ランプリーに乗って出てきたことの説明をしてくれないか?」


ギガント・ランプリーは今、ハッサミーを睨んで牽制している。あの感じだとどうやらハッサミーとは敵対しているようだ。

でもそれと、セリを助ける?のがどう繋がっているか分からない。


『簡単な話や。奴にとってもあのハッサミーやったか?、そいつが鬱陶しいらしいてな。かといって戦っても決着つかんし、ウチに倒して欲しいみたいなんや』


つまりランプリー達もあのハッサミーに苦労しているらしい。

だからギガント・ランプリーより強いセリに代わりに倒して貰いたいようだ。


だからセリを助けたのか。


「てことはあのハッサミーはギガント・ランプリーと同じくらい強いってこと?」

『せやな。といっても強さではギガント・ランペリーが上やな。ただアイツには攻撃が通らんみたいなんや』

「攻撃が通らない?」

『奴も“鋼質化”を持っとる。ギガント・ランプリーにはそれを突破する攻撃がないんや。ウチらやったら水の中に引き込んだら息できんし勝てるけど、奴は水の中でも息を出来るしなぁ』


なるほど、天敵みたいなもんか。・・ていうかみんな“鋼質化”持ってるな。

前に“鋼質化”セリを触らせて貰ったがかなり硬い。あれ、生物がしていい硬さじゃない。


「でもギガントランプリーがダメなら、セリもダメなんじゃないのか?」

『“顕現”すれば問題ない。ウチに任しとき!』

「え?、そのまま行くの!?」


そう言ったセリはそのままハッサミーに突撃していく。高く跳躍し、“顕現”を使用する。

一瞬で巨大化したセリがハッサミーとカイマンの間に割り込む。


「ええっ!?、ちょっと何あれ!?」


そういえばチョコは何も知らないんだった。説明は面倒なので後でナギにでも聞いてくれ。


「シュゴー・・」


セリは大丈夫だと言ってたけど本当に大丈夫なんだろうか?。いや負けるとかは思ってないんだけどさ、何かセリを見たハッサミーが逃げようとしているように見える。というか徐々に潜ってるな。


「セリ!、相手が逃げるぞ!」

『ウチから逃げられるわけないやろ!』


セリが尻尾をハッサミーの左脚に叩きつける。水しぶきと同時に、ボキィと大きな音がする。どうやら片脚を折ったようだ。これでハッサミーはもう逃げられない。勝負あったな。




いつも読んで頂きありがとうございます。

来年もよろしくお願い致します。

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