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第37話 ワニ皮

いつもよりちょっと短めです

ギガント・ロック・アリゲーターがどっか行ったので帰宅。

正直あのデカさにはびびった。

マッドロブスターや、ウインドドラゴンも大きかったがアレは別格だ。


『ギガント級はみんなあんなもんやで』


落ち着いたセリが行ってくる。戦闘前にも言ってたけど、そのギガント級って何だ?


『進化が多い種族のランクみたいなもんや。最初に会ったミニマムは1番下のランクで進化するたびに上がってくんやで』

「そうなんだ・・・」


セリが言うには進化のランクはミニマム→スモール→レギュラー→ビッグ→グレート→ギガント→マキシマムらしい。

この手の名前の魔物は、進化とともに体のサイズが大きくなることが特徴だ。あの大きさだし、ギガントが最上位かと思ったがまだ上がいる様だ。


うーん・・・大きさが想像できないな。ゴジ◯のような大怪獣サイズでもなるのか?


『ギガント級にまでなるやつは珍しいんやで。大抵はレギュラーあたりで人間たちに狩られて終わるさかい。いい運動出来ると思うたんやけどなぁ・・・』


ああ、それでちょっかいかけたのか・・・。でもお前、戦闘時一歩も動いて無かったよな。あれじゃ運動してるとは言わないぞ。


『ちゃ、ちゃうねん! アイツ全然動きようらへんし動く機会無かってん!』

「お得意の体当たりすればいいじゃないか」

『アホか!アレはウチのとっておきや、そうホイホイ使うわけ無いやろ!』


そうなのか?知らなかった。アーススパイダーとかに使ってたしそんな認識は無かったな。



「あ、ススムさん帰って来たんですね」

「ああ、ちょっとあってな。今日はこれで中断することにしたんだ」


玄関前で話してるとナギが横から現れた。格好を見る限り畑作業をしていたみたいだ。

所々土がついてるのが可愛い。・・・言わないけど。


「中断するほどですか?・・・もしかしてまたセリさんのせいです?」

『何でウチ!?』


まぁ半分くらいは・・・。けど元の原因はあのワニだし、一概にセリのせいとは言い切れない。

何故そう思ったかは知らないが回答せず笑っておいた。




部屋着に着替えてからリビングで一服する。

同様に部屋着に着替えたナギがお茶を入れて来てくれた。


「ススムさん、外はどのような感じでしたか?」


どうやら外が気になるらしい。そういや降りてからまだ外出てないんだっけ。

正直、個人的にはオススメできない環境だから出ないほうがいいと思う


「風がないせいか全体的に熱いし、湿度も高い。熱帯雨林みたいな感じかな。魔物はまだワニしか見てない」

「ワニ?」


ワニ知らないか・・・俺は本棚から動物図鑑を取り出して見せる。


「あっ、アリゲーターのことですか。小さいのでしたら村の近くにもいましたので見たことあります。皮がいい感じなんですよね」


あっごめん、こっちじゃワニが通じないだけか。

あの高台にもいたのか一度も見なかったけど。


「こいつの皮って、やっぱり使うのか?」

「使いますよ。丈夫だし、見た目も綺麗ですよね。村の女性にはとても人気がありました」


こっちの世界でもワニ皮は人気らしい。

拾っといて良かった。


わたしも欲しかったんですが・・・と残念そうなナギ。

アリゲーター自体がそもそも少なく、なかなか手に入らないので持ってる人は少なかったみたいだ。


「あの・・・会ったアリゲーターはどうされたのですか?」

「ん? 普通に倒したけど?」


それがどうかし・・・ああ、皮が欲しいのか。


「倒したアリゲーターならセリの“収納”で回収してるから、欲しいならセリに言ってくれ」

「本当ですか! セリさんすぐ出してください!!」


ナギはソファに転がっているセリを揺さぶる。どうやら寝てたらしく、いきなりの衝撃に『なんやぁあ!』とびっくりしていた。


「あっ、ナギさん。死体のままだからここじゃなくて外で出してもらって」

「わかりましたぁあ!セリさん行きますよ!!」

『何や!? 何なんやぁあ!!』


状況が読めてないセリを抱いてナギはリビングを出て行ってしまった。凄いテンション高かったけどそんなに欲しかったのか。

いつものナギからは想像できないな。


「お姉ちゃんそういうの好きだから」


縁側で一部始終を見ていたフウが教えてくれる。

ナギはずっとおしゃれとか出来なかったため、その手のアイテムに強い執着があるようだ。

族長の家に住んでいたので、周りがよくおしゃれしているのずっと見てたらしい。


庭から「早く出してください」と急かす声と、セリの悲鳴が聞こえる。

・・・セリには後で謝っとくか。


「どの世界も女性はおしゃれしてみたいものなのかな。フウちゃんもおしゃれしてみたい?」

「フウはこのままがいい。おしゃれよくわかんないし」


まだよく分からないようだ。まぁ子供だし、仕方ないか。


「ナギはあんな状態だし、先におやつ食べよっか?」

「うん、今日は何ー?」


そうだなぁ。暑かったしアイスでも食べようかな。


「アイスー!! フウ、カップのやつがいい」


ハイハイ、分かってるよ。

フウはアイスの時いつもそれだからな。

俺が好きで食べてたら、フウもそのアイスを気に入ってしまった。


二人でのんびりアイスを食べる。さっきまで暑いとこにいたので冷たいアイスがいつもより旨い。


そんな俺たちを見て、セリが叫ぶ。


『ウチも!ウチもぉお!!』

「ダメです、先に出して処理してからです。すぐ処理しないとダメになってしまいますから!」


“収納”に入れてたら時間経過しないから大丈夫なはずだけど、ナギは知らないのか。


セリの悲鳴がまた聞こえてきた。

可哀想だし今日のおやつちょっと多めにしてやるか。

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