表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リナの冒険ノート2  作者: リナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/93

リナ、自分の静けさを守る

**20xx年9月8日(火曜日) 高校1年生**

**朝**


目が覚めたとき、カーテンのすき間から入ってくる光が、前より少しだけやわらかくなっていた。

セミの声はかなり減って、代わりに、遠くで車の音がよく聞こえる。


(完全な“夏休み感”はもう消えたなあ……

 今日は、“二学期普通運転だけど、ちょっと電池少なめ”って感じ)


ベッドの上で伸びをしてから、横の棚から赤い手帳を取る。


今日のブロックは、昨日のうちに書いておいた。


『6〜8:家ブロック(英語ワーク+二人の季節)

 14〜16:学校ブロック(図書室自習)

 20〜22:家ブロック(数学+ストレッチ+読書)』


その下には、変わらない中期目標が二つ並んでいる。


『① 週に4ブロック、“◎”をつける勉強ブロックを作る。

 ② カバンとスマホの“いつか用”を、一日一個ずつ減らす。』


ページの端の「今週のおまけ」欄には、青いペンで書いた文字が増えていた。


『机の上5こルール継続

 夜:未来の里奈への一行メモ

 今日:一つ“静けさポイント”を見つける』


(目標は増やさない。

 でも、“おまけ実験”はその日の限定キャンペーンだからセーフ)


体調欄に、今日の一行を書く。


『天気:くもり時々晴れ/気温:まだ暑い/体調:なんとかデー(元気少なめ)』


(昨日、体育の持久走やったせいで、脚がちょっと“地面重力強め”だし、

 今日は“なんとかデー(元気少なめ)”ってことにしとこ)


右手の甲には、昨夜書いた今日のキーワードがうっすら残っている。


『静けさ』


(今日は、“がんばってしゃべる日”じゃなくて、

 “自分の静けさもちゃんと守る日”。

 それでも誰かに必要とされたら、五分ルールでできる範囲だけ)


洗面所で顔を洗って、化粧水→乳液→日焼け止め。

タオルでそっと押さえてから、鏡の前で三秒自分チェック。


一、二、三。


(クマはちょっとあるけど、“ゾンビ感”まではいってない。

 肌の赤みも、前より落ち着いてる。

 “なんとかデー顔”のなかでは、けっこう上位のコンディションかも)


前髪を軽く整えてピンで留めていると、廊下からさくらの声が飛んできた。


「お姉ちゃーん、洗面所まだー?」


「今、仕上げですー」


慌てて場所を空けると、入れ替わりにさくらが飛び込んできた。

一瞬だけ目が合って、さくらが首をかしげる。


「今日、なんか“眠そうだけど肌きれいな人”って感じ」


「新ジャンル」


「いや、ほんとに。クマはあるけど、肌はつるつるしてる。

 “お疲れ透明感”って名付けよう」


(なんかよくわからないけど、悪口ではないっぽい)


「じゃ、“お疲れ透明感”で登校してきます」


そう言って笑うと、胸の奥にちょっとだけ元気がチャージされた気がした。


---


**午前(教室と、ノイズと、ちいさな境界線)**


朝ごはんは、雑穀ごはん、鮭の塩焼き、豆腐とわかめの味噌汁、

小松菜のおひたしと、納豆少し。


「“まだまだ暑いけど、秋に向けて戻すごはんセット”でーす」と母。


「ネーミング長い」と太一がつっこみ、

「でもこういうので夏バテ抜けるんだよ」と父が真面目にうなずく。


(たしかに、こういうごはんのおかげで、

 “おやすみデー”に落ちる回数、前より減ってる気がする)


電車の中。

つり革につかまりながら、スマホを開く。


“スマホの“いつか用”、一日一個減らす”実験も、なんだかんだ続いている。


(今日は……この、存在忘れてた無料ゲームアプリかな。

 最後に開いたの、たぶん春休みだし)


ホーム画面から、そっと削除する。


(“やらない罪悪感”から解放される感じ、ちょっと気持ちいい)


SNSを軽く流すと、他校の友達が体育祭の練習動画を上げていた。


(うちもそろそろ体育大会モード始まるんだよな……

 “団結!”みたいなノリは嫌いじゃないけど、音量高めすぎるのはちょっと苦手)


学校に着いて教室に入ると、二学期モードのざわざわがいつも通り広がっている。

席についた瞬間、前のほうのグループから、少し強めの笑い声が飛んできた。


「ねえ聞いてよ〜、あの子さー」


(あ、このトーンは“楽しい雑談”じゃなくて、

 “半分悪口モード”入ってるやつだ)


里奈は、カバンから英語の単語帳を出しつつ、

右手の甲の「静けさ」をちらっと見る。


(全部聞いてたら、たぶん体力持っていかれる。

 “耳のシャッター”半分下ろすモードにしとこ)


視線を窓の外に向けて、心の中で自分にだけ聞こえるくらいの声で言う。


(今、私がやることは、“友達の悪口にコメントする”じゃなくて、

 “今日の自分の静けさを守る”こと)


ちょうどそのとき、隣の席のさゆりが、半分あきれ顔で小声をこぼした。


「朝から音量でかいよね、あのグループ」


「うん……なんか“ラジオ大音量モード”って感じ」


「“静かなラジオ局”にチャンネル変えたい」


二人で目を合わせて、ちょっとだけ笑う。

それだけで、さっきまで教室に満ちていた音の圧が、少しだけ下がった気がした。


(“静けさ守る仲間”が近くにいるの、ありがたいな)


---


**昼(相談と、五分ルールと、“ここまで”の線)**


四時間目が終わって、お昼の時間。

机をくっつけて、お弁当を広げる。


今日のお弁当は、雑穀ごはんにごま、

鶏むね肉とブロッコリーとにんじんの蒸し料理、

ひじきの煮物、きゅうりとわかめの酢の物。


「里奈んちの“ヘルシー弁当枠”は、今日も安定だね」とさゆり。


「さゆりんとこは?」


「今日は“冷凍食品大感謝セット”。

 でもブロッコリーだけはお母さんの手作りっぽい」


「ブロッコリー単独手作り枠」


くだらないことを言い合って笑っていると、

席を立った別のクラスメイトが、トレーを抱えたまま近づいてきた。


「ねえ、里奈ちゃん、ちょっといい?」


話しかけてきたのは、同じ委員会の子――美咲みさきだ。

表情が、いつもより少し硬い。


「どうしたの?」


「……あのさ、

 委員会のグループLINEで、ちょっともめてて」


美咲は、言葉を選ぶみたいにして続ける。


「“誰がどの仕事どれくらいやってるか”みたいな話になって。

 なんか、私が“やってない側”みたいに見られてるっぽくて」


(出た、“見え方問題”。

 しかもLINE。

 これは、たぶん五分じゃ終わらないやつの匂いがする)


里奈は、一瞬だけ右手の甲を見る。


『静けさ』


(私が全部聞いて、“完璧な正解”を出す役になるのは違う。

 でも、“今できる範囲のヒント”くらいなら渡せるかもしれない)


さゆりが空気を読んで、そっと言った。


「私、ゴミ捨て行ってくるから、二人で話してていいよ」


「ごめんね、さゆり」


「いいよ、“静かなとこ”で話したほうがよさそうだし」


近くの空き教室の前のベンチに移動して、二人で座る。

里奈は、スマホを見ながら、美咲の話を聞いた。


LINE画面には、スタンプと短い文のやりとり。

直接的な悪口はないけれど、

じわじわと「ちゃんとやってる人」と「そうじゃない人」を分けようとする空気がにじんでいる。


(こういうの、読んでるだけで胃がきゅってする)


美咲は、スマホを持つ手をぎゅっと握りしめた。


「私、ちゃんとやってるつもりなんだけどな……

 でも“やってますアピール”するのも、なんか嫌で。

 里奈ちゃん、こういうときどうしてる?」


(“こういうときどうするのが正解か”って聞かれがちだけど、

 たぶん、正解って一個じゃないんだよな)


里奈は、心の中で自分に「五分ルール」を思い出させてから、口を開く。


「えっとね」


一呼吸おいてから、はっきり言う。


「まず、“全部ちゃんと解決する”のは、私には今、無理そう。

 これは、先生とか、委員長とかもからむ話だと思うし」


美咲が、少し不安そうにこちらを見る。


里奈は続けた。


「でも、“今この場所でいっしょに考える”のはできる。

 だから、今から五分だけ、“一緒に選択肢考えるタイム”にしようか。

 それ以上は、私のほうの体力も、今日ちょっと足りなさそうで……」


“ごめん”を最後に足そうとしたけど、

それは飲み込んで、代わりに付け足す。


「“ちゃんと話を聞くため”に、時間と範囲を決めたいって感じ」


美咲は、ちょっとだけ目を見開いて、それからふっと笑った。


「……うん。そうやって言ってもらえると、逆に安心するかも」


スマホで五分のタイマーをセットして、

画面を机代わりにしながら、頭の中を整理していく。


「今考えられる選択肢は、ざっくり三つかな」


指を一本ずつ折りながら、里奈は話す。


「一つ目、“既読だけつけて、今は反応しない”。

 二つ目、“自分がやったことを、一回だけ淡々と書く”。

 三つ目、“先生か委員長に、“LINEだと空気が変になるから、役割分担を対面で決め直してほしい”って相談する”。」


「……二つ目と三つ目の中間くらいがいいな」


美咲はそう言って、唇をかんだ。


「“私はこれとこれをやってます”って、事実だけ書いて、

 それでまだ変な感じだったら、先生に相談するっていうのはどう?」


「アリだと思う。

 “やってますアピール”じゃなくて、“情報共有”ってことで」


タイマーが鳴る頃には、

美咲の中で「今日中に送る文面のざっくりした形」が決まりつつあった。


「……五分でここまで整理できるの、すごい」


「五分だから、“整理できたところまで”で止められるんだと思う。

 これ以上は、プロの大人の仕事だからさ」


「プロの大人」


二人でちょっと笑う。


美咲は、小さく息を吐いた。


「ありがとう。

 “全部聞いて!”って押しつけそうになってたけど、

 里奈ちゃんが最初に“できる範囲”言ってくれたから、

 私も、ちゃんと自分で考えなきゃって気持ちになれた」


(“全部受け止める人”をやらなくていいって、

 相手にとっても、たぶん優しいことなんだよな)


教室に戻る前に、里奈は赤い手帳をちらっと開いて、端っこに小さくメモした。


『→ “五分だけ一緒に考える”+“その先は大人へバトン”=自分の静けさも守れる』


---


**午後(図書室の静けさと、“誘われたけど行かない”選択)**


終礼のあと。

教室のあちこちから、「マック行かない?」「カラオケどうする?」みたいな声が聞こえてくる。


さゆりが、鞄を肩にかけながら里奈の席に来た。


「ねえ、今日このあとどうする?

 何人かでファミレス行こうって話も出てるけど」


(ファミレスでみんなとしゃべるのも嫌いじゃない。

 でも今日は、“なんとかデー(元気少なめ)”だし、

 午前中からちょっと音量負けしてる感じもある)


右手の甲を見る。


『静けさ』。


(ここで“いいよ行くー”って言ったら、

 たぶん楽しいけど、家に帰る頃には電池ゼロになってそう)


里奈は、心の中で一回だけ深呼吸してから、言う。


「今日はね、図書室寄ってから帰ろうかなって思ってる。

 “静かブロック”差し込みたい日」


「静かブロック」


さゆりが笑った。


「いいな、それ。

 ……じゃあ、私はファミレス行ってくる。

 今度、“静かブロック”の日、一緒に図書室行こう」


「うん。そのときは“静かモード前提」で付き合ってください」


さゆりと別れて、里奈は図書室へ向かう。

昨日の“ひとくち教養”で寄った場所とは、また違う静けさがそこにあった。


窓際の席に座って、カバンから本を取り出す。

今日は、この前借りた『いつかの自分への短い手紙』の続きを読むことにした。


“人の話を聞くことと、

 人の問題を代わりに背負うことは、

 似ているようでいて、じつはまったく違う。”


そんな一文に、目が止まる。


(さっきの美咲との話、そのまんまだ……)


ノートの端に、小さくメモする。


『・聞く ≠ 背負う。

 ・自分の静けさを守ることは、相手を見捨てることじゃない。』


本を閉じてから、『二人の季節』ノートを開く。

図書室の窓から入る光と、さっき読んだフレーズが頭の中で混ざる。


> 「古い建物の階段を上るとき、

>  二人の足音だけが、石の壁のあいだで小さく跳ね返っていた。

>  外のざわめきは、厚い扉の向こうに置き去りにされて、

>  階段の途中には、二人ぶんの静けさだけがたまっていく。」


> 「彼女は立ち止まって、“ここ、ちょっと好きかも”と言った。

>  彼は、一段上から振り返って、“じゃあ、この静けさは君に半分あげる”と笑った。」


書き終えると、胸のあたりがふっと軽くなる。


(“静かな場所を選ぶ”ってだけでも、

 ちゃんと“自分で舵を切ってる”ってことになるんだよな)


窓の外を見ると、校庭のほうから、どこかの部活の掛け声が聞こえてくる。

それでも、図書室の中までは入ってこない。


(今日の“静けさポイント”は、ここだな)


里奈は、赤い手帳の今日のページに、小さな星マークをつけた。


『★ 今日の静けさポイント:放課後の図書室の階段側の席』


---


**夜(うちごはんと、“未来の自分”へのメモ)**


家に帰ると、キッチンからいい匂いがした。

今日の夕ごはんは、


・雑穀ごはん

・鶏むね肉とキャベツときのこの蒸し料理

・大根とにんじんの煮物

・きゅうりとしらすの和え物

・豆腐とわかめの味噌汁


「本日のテーマは、“静かに回復するごはん”です」と母。


「派手じゃないけど、じわじわくるやつ」と父。


太一が、味噌汁をすすりながらぼそっと言う。


「今日、電車でさ、隣の人がずっと大声で電話してて、マジでうるさかった……

 おれ、耳から体力削られるタイプなんだよね」


「わかる」と里奈。


「私も今日、教室音量高い日だった。

 だから、帰りに“静かなブロック”入れてきた」


「静かなブロック?」とさくら。


「図書室で、“静けさポイント”探す時間。

 そこに行くって決めておくと、なんか一日が持ち直す感じする」


母が、少し考えるような顔をした。


「大人も、“静かなブロック”必要かもね。

 仕事のあと、いきなりテレビつけるんじゃなくて、

 五分だけ何もしない時間を作るとか」


「それ、ぜひ導入していただきたい」と父。


テーブルの上に、ちいさな笑いが広がった。


(“静けさ”って、私だけの課題かと思ってたけど、

 家族もそれぞれの形で欲しがってるんだな)


お風呂でしっかり温まってから、20〜22時の家ブロック。


今日の机の上は、5こルールで整っている。


・数学ワーク

・英語一行ノート

・『いつかの自分への短い手紙』

・『二人の季節』ノート

・ペン立て


(机見るだけで、“ここからは静かモード”って切り替えやすい)


まずは英語一行。


『I need quiet time to keep being kind to people.

 (人に優しくい続けるために、静かな時間が私には必要だ)』


声に出して読むと、今日一日の場面が、いくつかセットで浮かんでくる。

教室のざわざわ、空き教室のベンチ、図書室の階段側の席、家の食卓。


『二人の季節』ノートには、さっき図書室で書いた階段の場面を、少しだけ整えてから閉じる。


最後に、赤い手帳。

体調欄の下の、「未来の里奈への一行メモ」のスペースを開く。


(今日は、“全部聞いてあげる人”にならなかったことと、

 “静かなブロック”を自分から選んだこと。

 どっちも、未来の私にとって大事なデータな気がする)


ペンを持って、一行書く。


『未来の里奈へ。

 自分の静けさを守るために場所や時間を選んだ日は、

 人の話を聞く余力も、ちゃんと少し残せているはずだよ。』


書き終わった瞬間、胸の真ん中が、すっと整った気がした。


数学ワークを予定していたところまで進めて、

20〜22時ブロックの欄に「◎」マーク。


今日のおやつは、小さめの梨を一個と、プレーンヨーグルト。

梨の皮をむいて、薄く切ってから、ヨーグルトの上に並べる。


(コンビニスイーツじゃなくても、

 こういう“静かに甘い”おやつのほうが、

 なんか今のコンディションには合ってる気がする)


寝る前に、洗面所の鏡の前で三秒自分チェック。


一、二、三。


(“お疲れ透明感”顔だけど、

 “ちゃんと自分を守った人の顔”って感じも、少し混ざってる気がする)


電気を消して布団に入ると、

図書室の階段の静けさと、

『二人の季節』の中の石の階段と、

未来の自分への一行メモが、静かに重なっていった。


(明日は、“静けさ”じゃなくて、また別の言葉にするかもしれないけど。

 “ここまで”って自分で決める感覚は、忘れないでいたいな)


そんなことをぼんやり考えながら、目を閉じた。



## 後書き


**日記**


**20xx年9月8日(火曜日) 高校1年生 田中里奈**


今日は、「自分の静けさを守る日」だった。

体調的には“なんとかデー(元気少なめ)”だったので、

朝の手の甲キーワードを『静けさ』にして、

“がんばってしゃべる日”じゃなくて、“静かな時間をちゃんと確保する日”にしようと決めた。


教室のざわざわや、人の悪口混じりの会話に全部付き合うと、

自分の体力が一気に持っていかれるのは、前からうすうすわかっていた。

今日は、美咲から委員会のLINEトラブル相談を受けたときに、

最初に「全部解決はできないけど、五分だけ一緒に選択肢を考える」と範囲を宣言できた。

五分ルールのおかげで、相手の話をちゃんと聞きつつ、

“この先は先生や委員長の仕事”と、自分の中で線を引けたのがよかった。

美咲も、「それを先に言ってもらえて安心した」と言ってくれて、

“自分の静けさを守ること=相手を見捨てること”ではないんだと少し実感できた。


放課後、ファミレスの誘いを断って、

自分から図書室に“静かなブロック”を差し込めたのも大きかった。

『いつかの自分への短い手紙』にあった

「人の話を聞くことと、人の問題を代わりに背負うことは違う」という一文は、

今日の出来事そのものみたいで、ノートにメモした。

図書室の階段側の席で、『二人の季節』に「二人ぶんの静けさがたまっていく階段」の場面を書いたとき、

“静かな場所を選ぶ”のも、自分で舵を切る選択のひとつなんだと思えた。


夜の「未来の里奈への一行メモ」には、

“自分の静けさを守るために場所や時間を選んだ日は、

 人の話を聞く余力もちゃんと残せているはず”と書いた。

中期目標は引き続き「週4◎ブロック」と「一日一個“いつか用”を減らす」の二つだけど、

ときどき「静けさポイント」を見つける実験も、しばらく続けてみたい。

“お疲れ透明感”と言われた今日の顔も、

“ちゃんと自分を守った日の顔”だと思えたのは、けっこう大事な収穫だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ