リナ、「“今カード”」を書いてみる
**20xx年6月13日(土曜日) 高校1年生**
**朝**
アラームの音より、
外の車の音のほうが先に聞こえてきた。
(今日は……“元気少なめの元気デー”かな)
・ふくらはぎ → 昨日より軽い。階段もいける。
・下腹部 → ときどき「まだいるけど、もう帰る準備してます〜」くらいの存在感。
・頭 → ちゃんと起きてるけど、天井見つめながらもう一回寝そうになる危険ゾーン。
(“おやすみコース”まではいかないけど、
全力で遊ぶ元気ってほどでもない、土曜日の朝って感じ)
ベッドの横の壁を見上げる。
『6/10 元気寄りなんとかデー(将来カード“理系(仮)”)』
『6/11 なんとかデー(テスト説明+眠)』
『6/12 元気デー(掃除当番+帰り道おしゃべり長め)』
(昨日の“元気デー”のせいで、
今日はちょっとだけ“充電モード”に入ってる感じ)
ペンを取って、今日の欄に書く。
『6/13 元気少なめの元気デー(土曜授業+だらだら候補)』
(括弧の“だらだら候補”が正直すぎる)
枕元には、三日前に貼った付箋がそのまま残っている。
『明日のリナへ:
“今日はまだ分からなくてOK”って、先に言っとく。』
(これ、“明日のリナへ”って書いてあるけど、
正直今日のリナにも効く)
将来カードのこと思い出して、
お腹がちょいキュッとなりかけたところを、
この付箋がちょっとだけ中和してくれる感じ。
(“分からなくてOK”って、
自分で自分に言っていいんだよな、そういえば)
布団から出て、洗面所へ。
顔を洗って、いつもの順番で
化粧水→乳液→日焼け止め。
(はい、3秒自分チェック+好きポイント一個探しタイム)
鏡の前に立つ。
一、二、三。
(クマ、ちょっとだけ。
でも、前に比べたら“住み着いてる”ってほどでもない。
生理終わりかけのわりには、肌のザラつきも少なめ)
前髪をアイロンで軽く整える。
今日は学校だから、あまり巻きすぎない“おとなしい前髪”。
(今日の“まあまあ好きポイント”は、
“顔の元気は少なめだけど、生きてる感じはちゃんとある”で)
「……うん、“土曜日の顔”って感じ」
小さく宣言してから、制服に着替える。
---
**午前**
土曜日だけど、うちの学校は午前だけ授業がある日。
(“土曜授業デー”は、
体感“平日と日曜のハーフ&ハーフ”って感じ)
通学電車は、平日よりちょっと空いている。
窓の外をぼーっと見ながら、
バッグから文庫本を少しだけ出す。
(『雨上がりの家族図鑑』はエッセイ部分も読み終わったから、
今日は図書室で借りた新しい本にする)
『スローモーションで暮らしたい日』
薄めのエッセイ本を開く。
ページの真ん中あたりに、こんな一文があった。
> 「“将来の自分”より、“今日ここにいる自分”に
> ちゃんと挨拶してあげるほうが、
> 毎日は少しだけましになる。」
(“今日の自分に挨拶”って何)
でも、ちょっと分かる気もする。
スマホのメモアプリを開いて、一行だけ打ち込む。
『スローモーションで暮らしたい日 一行メモ
→ 将来だけじゃなく、“今日の自分”にも挨拶しとく。』
(“挨拶”っていうと大げさだけど、
“今日の自分えらいところ一個くらい認める”ってことかも)
電車が止まって、
小さく揺れる。
(“将来カード”も大事だけど、
それとは別に“今カード”みたいなのあってもいいのかも)
頭の片隅に、
「今カード」という言葉だけ置いておく。
---
一時間目・二時間目は、
いつもより少し短めの土曜仕様授業。
二時間目の後、
教室で小さなざわざわが起きた。
「ねえねえ、聞いた? 来月からプール始まるって」
「え、マジ? ムリなんだけど」
「まだ去年の水着そのままなんだけど……」
(出た、“女子全員ざわつくやつ”)
クラスの女子たちの会話が、
一気に「水着」「体型」「ムダ毛モード」に切り替わる。
「てかさ、
なんで毎年“いきなり水着”なんだろうね。
“心の準備期間”くださいって感じ」
「わかる。
今日から“水着意識モード”に入らないと間に合わない」
「とりあえず、
お菓子と夜食減らすところからかな〜」
(私は……どうしよう)
自分の腕を見る。
制服の袖から出ている、いつもの腕。
ちょっと日焼けしてきた気もする。
(ムダ毛はまあ、いつものペースでなんとかするとして、
問題は体型と、あと“気持ち”だよな)
後ろの席から、
小声で呼ばれた。
「リナ〜、プールって好き?」
「えー、“泳ぐの”は好き。
“見られるの”は……まあ、普通?」
(いや、普通っていうか、
“普通の顔して頑張ってる”って感じ)
「私さ〜、
毎年“周りの子スタイル良すぎでは?”ってなるんだよね」
「それな」
(“それな”とか言いつつ、
内心“それ以上のそれな”ってなってる)
ふと、
手の甲を見たくなる。
(“グレーな一言”ルール、
ここでも使っていいのかも)
「なんかさ」
と、里奈はちょっとだけ本音を混ぜる。
「“プールそのもの”より、
“プールまでの一か月、みんなで同じ方向見てそわそわしてる感じ”のほうが
まだ好きかも」
「それ分かる」
隣の子が、ペットボトルのふたを開けながら言う。
「“見られるの嫌だ〜”って言いながらさ、
なんだかんだでみんな頑張ってる感じ、ちょっと好き」
(あ、地味に本音言えたかも)
ホームルームでやった
進路トークとはまた別の、
「女の子としての“見られ方”の話」。
(将来のことだけじゃなくて、
“今の体のこと”も、
こうやってちょっとずつ話せるようになれたらいいな)
---
**昼**
土曜授業は四時間目まで。
チャイムが鳴ると、一気に“解放感のざわめき”が教室に広がる。
「ねえ、このあとどうする?」
「私は午後から塾……」
「私、美容院。前髪切りに行く」
(前髪事情、みんなそれぞれ)
いつものメンバーで、
廊下を歩きながら話す。
「リナは?」
「私は、まっすぐ帰る。
昼ごはん食べて、『二人の季節』ちょっと書いて、
そのあとだらだらしたい」
「計画的だらだら」
「“だらだら候補”って朝の体調メモにも書いてきたからね」
「なにそれ」
「“元気少なめの元気デー(土曜授業+だらだら候補)”って」
「あ〜、でも分かる。
土曜日って、“全部頑張る”としんどいよね」
(こうやって少しずつ、
自分の体調ラベルを外に出すのも練習かもしれない)
校門を出るところで、
別のクラスの子と鉢合わせになった。
「おつかれ〜。進路カード、書いた?」
突然の“将来ワード”。
「一応、“看護系(仮)”って書いたけどさ〜」
「“(仮)”文化、広がってる?」
「だって親に“安定してるから”って言われるとさ、
“はいはい分かりました〜”って顔だけしとくしかなくない?」
「“安定してるから”の翻訳ってなんなんだろうね」
里奈は、
自分で決めた「翻訳+本音一言」ルールを
頭の中で思い出す。
(先生や親の“安定してるから”は、多分
“これならあなたが困らないで済むと思う”とか
“安心したい”って意味なんだろうな)
「なんかさ」
と言いながら、
自分でも少しびくっとする。
(ちゃんと話せるかな)
「“安定してるから”って、
こっち側の言葉にすると
“あなたが困らないように、って思ってるよ”
なんだろうけど」
そこで一拍おいてから、
本音一言を乗っける。
「こっちはこっちで、
“困らないだけじゃなくて、そこそこ楽しく生きたいんだが?”って気持ちもあるよね」
「それな」
「“困らない”で終わりたくない」
「“そこそこ楽しい”欲張りたい」
みんなが一斉に
「それな〜」と笑った。
(あ、ちゃんと“翻訳+本音”できた)
少し胸が軽くなった気がする。
---
コンビニに寄って、
帰り道のお供を一つ選ぶ。
(今日は“頑張ったご褒美”というより、
“土曜日だからまあいいかアイス”な気分)
冷凍庫の前で三分くらい迷った結果、
パリパリしたチョコのアイスを一個、カゴに入れる。
(“水着”の話をした直後にアイス買うの、
一瞬ためらったけど……
今日は“今の気持ちカード”優先でいきたい)
レジを出て、
家までの道でアイスを半分まで食べる。
(歩きながら食べるアイス、
ちゃんと罪悪感より“おいしい”が勝ってて良かった)
---
**午後**
お昼ご飯は、
残りものの鮭と、
お味噌汁と、納豆。
(家も相変わらず“たんぱく質+発酵食品セット”)
ご飯を食べたあと、
洗い物を少し手伝ってから、
自分の部屋に戻る。
机の上に、
『二人の季節』のノートと、
さっきのエッセイ本を置く。
(“将来カード”書いたばっかりだから、
今日は『二人の季節』にも
“カード”の話をちょっと入れてみたいな)
ノートを開いて、
前に書いたところをざっと読み返す。
“全力ダッシュ禁止デー”を決めたシーンのあと、
主人公の子が、
自分のノートを開くところで終わっている。
(ここで“将来カード”じゃなくて、
“今カード”を書かせるの、ありかも)
ペンを持つ。
> 「『なりたい将来』の欄を埋めるのは、
> まだこわい。
> だから今日は、『今の自分カード』を書くことにした。」
> 「いま好きなこと」
> 「いま頑張れてること」
> 「いま、ちょっとだけ誇らしいところ」
> 紙の上に、その三つの見出しを書いてみる。
(完全に今日の私じゃん)
主人公の子に、
それぞれ一行ずつ書かせていく。
> 「いま好きなこと」
> → 友達と帰り道にくだらない話をすること。
> 「いま頑張れてること」
> → ちゃんとご飯を食べて、ちゃんと寝ること。
> 「いま、ちょっとだけ誇らしいところ」
> → 『全力ダッシュ禁止デー』って言葉を、
> ちゃんと自分から提案できたところ。
(“将来なにになりたいか”はまだ分からなくても、
“今の自分のここは嫌いじゃない”くらいは、
紙にしてもいいかもしれない)
タイマーを30分にセットして、
その間にこの場面を書き切る。
書き終わったあと、
ノートを閉じずに、そのまま横にずらす。
(……よし、ここからは“現実のリナの番”)
新しいルーズリーフを一枚出して、
ペンで大きく書く。
『リナの“今カード”(6/13版)』
その下に、
さっき主人公に書かせたのと同じ三つの見出し。
『いま好きなこと』
『いま頑張れてること』
『いま、ちょっとだけ誇らしいところ』
(いきなり全部長文で書こうとすると詰むから、
一個ずつ、箇条書きでいいや)
『いま好きなこと』の欄に、三つ。
・電車の中で本を読んで、一行メモを書くこと。
・さくらとどうでもいいことで笑う時間。
・『二人の季節』の中で、キャラに“自分のペース”をあげること。
『いま頑張れてること』の欄に、三つ。
・体調メモを“なんとかデー”のときもサボらず書いてること。
・サーモンとか鮭とか鶏むね肉とか、
タンパク質多めのご飯をちゃんと食べてること。
・英語の一行メモを、ちょっとずつ続けていること。
『いま、ちょっとだけ誇らしいところ』の欄に、二つ。
・“理系(仮)”って、ちゃんと“仮”って書けたところ。
・“将来のために”って言葉を、
“今の自分を未来の自分と仲良くさせるために”って
自分の言葉に言い換えられたところ。
(“誇らしい”って言葉はちょっと照れるけど、
“まあ許せる”くらいの意味で使ってると思えばセーフ)
書き終わると、
胸のあたりが少しだけふわっとする。
(“将来カード”とは別に、
こういう“今カード”をたまに書いてもいいかも)
ルーズリーフを壁に貼るのは恥ずかしいから、
体調メモの紙の後ろにそっと挟んでおく。
(“将来どうするか分からないけど、
この日この時点の私は、
こうやって生きてましたカード”ってことで)
---
**夕方〜夜**
夕方、
リビングからテレビの音と、
お皿のカチャカチャいう音が聞こえてくる。
「リナ〜、ご飯だよ〜」
降りていくと、
テーブルには
・サバの塩焼き
・冷ややっこ
・ほうれん草の胡麻和え
・わかめとねぎの味噌汁
が並んでいた。
(今日は“青魚+豆腐+野菜+味噌汁セット”。
健康ポイント高めの日)
「なんか最近、魚率高くない?」
太一が座りながら言う。
「成長期だから、
魚も肉もちゃんと食べなさいってこの前テレビで」
お母さんが言う。
「それ、この前も聞いた」
「何回でも言うよ」
(オメガなんとかとカルシウム、大事だからね)
箸でサバを少しほぐして、
口に入れる。
(塩加減ちょうどいい)
「そういえば」
お母さんが、
冷ややっこにねぎを乗せながら言う。
「来週の保護者会のプリント、出してね。
“進路と高校生活について”っていうやつ」
「出した。
“理科の先生/物語を書く人/翻訳や解説する仕事”って
欲張りプレートのやつ」
「それそれ」
お父さんが、味噌汁を飲みながら言う。
「父としては、
“今のリナカード”も見てみたいけどな」
「今のリナカード?」
「“将来リナカード”じゃなくて、
“今こういうこと頑張ってますカード”みたいなやつ」
(完全に今日、部屋で書いたやつじゃん)
一瞬、
心臓がドキッとする。
「……実は、さっき書いた」
「え、マジ?」
太一が乗ってくる。
「なにそれ、見たいんだけど」
「やだよ。
“ちょっと誇らしいところ”とか書いたの、
家族に見せるのハードル高すぎでしょ」
「“ちょっと誇らしいところ”って何書いたの」
さくらがニヤニヤしながら聞いてくる。
「それは秘密」
(“理系(仮)って書けたこと”とか、
口が裂けても言えない)
お母さんは、
あえて深追いせずに、
「でも、“今できてることカード”を自分で見えるようにしとくのは
普通にいいなと思うよ。
将来の話って、それまでの“今”の積み重ねだし」
と言って、
サバの骨を上手に外していた。
(本のエッセイとお母さんの意見、
またちょっと近い)
ご飯のあと、
さくらが唐突に話題を変える。
「ねえ、来月プール始まるんだってさ」
「聞いた」
「水着どうしよ。
去年のやつ、なんかもう“気持ち的に小さい”んだけど」
「“気持ち的に小さい”って初めて聞いた」
「なんかさ、
体がどうこうっていうより、
去年までの自分の延長線で着る気がしないっていうか」
(それ、ちょっと分かるかも)
自分も去年の水着のことを思い出す。
中学のときからずっと着てる、
もう若干色あせてきたやつ。
(“中学生の頃の自分”のテンションで選んだ水着を、
高校の自分がそのまま着るの、たしかに違和感あるかも)
「今年は、
サイズはそんな変わってなくても、
水着だけちょっと“今の自分寄り”にしてもいいのかもね」
気づいたら、
口から勝手に出ていた。
「“派手にする”とかじゃなくて、
“これは今の私が選びました”って言える感じのやつにするとか」
さくらが「それだ」と言う。
「“今の私が選びました水着”ってやつ。
なんかそれだけでちょっと強くなれそう」
「名前長い」
太一がツッコミを入れて、
お父さんが笑った。
(“今カード”の発想、
こういうところにも使えるのか)
---
お風呂に入って、
今日は少しだけ湯船長め。
でも“元気少なめの元気デー”なので、
ほどほどを意識する。
(“プールまでに”って考えると、
いきなり全部頑張ろうとしちゃうから危ない)
体を洗ったあと、
いつも通り保湿クリームを
足と腕と、気になるところにざっと塗る。
鏡の前で、
今日二回目の3秒自分チェック。
一、二、三。
(生理終盤のわりには、
顔色そこまで悪くない。
むしろ“今日はちゃんと生き延びました”って顔)
「今日の“まあまあ好きポイント”は、
“土曜授業のあとでも顔がそこそこ残ってる”で」
ぼそっと言ってから、
部屋に戻る。
---
机の前に座って、
壁の紙を見る。
『元気デー:35分×3セット
なんとかデー:30分×2〜3セット
おやすみデー:日記+ストレッチだけ』
(今日は“元気少なめの元気デー”だから、
30分×2セットコースで)
一セット目は、
さっき書いた『二人の季節』の“今カード”シーンの推敲。
主人公の子が、
自分の“今カード”を机の引き出しにしまうところに、
一行だけ足す。
> 「“将来カード”がこわくなったときは、
> 引き出しのこのカードを先に見ることにしよう。
> それくらいなら、今の自分にも許してあげられそうだから。」
(“許す”って言葉、
ちょっと大げさだけど、
今はこのくらいでいいか)
二セット目は英語。
今日は、
電車で読んだエッセイの一文を思い出しながら、
単語を一個選ぶ。
スマホで調べて、
ノートに書く。
『今日の英語:right now
→ 「今この瞬間」「今日ここにいる自分」。
“right now also counts.”
→ 「今だってちゃんと“人生の一部”に入ってる。」』
(“将来のための準備期間”じゃなくて、
“right now も本番の一部”って感じ)
タイマーが鳴ったので、
ペンを置いてベッドに移動する。
枕元には、
“明日の自分への一行メッセージ”用の付箋とペン。
(今日は、
進路とか将来とかからちょっと離れたメッセージにしよ)
少し考えてから、一行書く。
『明日のリナへ:
“日曜日は、絶対ラインだけ守れたら合格でいい日”にしていい。』
付箋を、
昨日のやつの隣に貼る。
(“進路モードの自分”と、
“ただの日曜日モードの自分”、
両方大事ってことで)
## 後書き
**日記**
**20xx年6月13日(土曜日) 高校1年生 田中里奈**
今日は、
「“将来カード”の代わりに、“今カード”を書いてみた日」だった。
---
### 今日できたこと
1. **“今カード”を、『二人の季節』と現実の両方で書けた。**
物語の中の主人公に、
「なりたい将来」じゃなくて「今カード」を書かせた。
それをきっかけに、
自分でも『リナの“今カード”(6/13版)』を作った。
「いま好きなこと」「いま頑張れてること」
「いま、ちょっとだけ誇らしいところ」を
箇条書きにしただけだけど、
将来カードのときよりお腹の“キュッ”が少なかった。
体調メモや英語一行メモも、
ちゃんと“今のリナカード”の中に入れられた気がする。
2. **“翻訳+本音一言”を、進路だけじゃなくプールトークにも応用できた。**
プールの話になったとき、
ただ「やだ〜」って言うだけじゃなくて、
「“プールまでの一か月、みんなで同じ方向見てそわそわしてる感じ”は
ちょっと好きかも」って本音を混ぜられた。
友達との進路トークでも、
「“安定してるから”=“あなたが困らないと思ってる”」って翻訳したうえで、
「でも“困らないだけじゃなくて、そこそこ楽しく生きたいんだが?”」って
自分の本音も足せた。
中期目標②が、日常トークでもちょっと機能してきた感じ。
3. **“明日の自分への一行メッセージ”が、朝のプレッシャーを少し減らしてくれた。**
枕元の「“今日はまだ分からなくてOK”」付箋を見てから起きたおかげで、
土曜の朝に将来のことを思い出しても、
前ほどお腹がキュッとならなかった。
「分からなくていい日」というラベルを
自分でつけておくの、地味に効いてる気がする。
---
### 今日できなかったこと
1. **“プール”の話題で、体型比較モードをゼロにすること。**
友達と笑いながら話してたけど、
心のどこかでは
「あの子のほうが脚細いな」とか
「ウエストすっきりしてるな」とか
こっそり比べてしまった。
“見られるの嫌だ〜”って言う側にも、
普通に入ってた。
2. **“今カード”を、家族にちょっと見せる勇気。**
食卓でお父さんに
「今のリナカードも見てみたい」と言われたのに、
「やだよ」で終了させてしまった。
別に見せる義務はないけど、
もし一項目くらいだけでも共有できたら、
もう少し自分のこと話せたのかもしれない。
3. **“土曜だから”の言い訳をゼロにすること。**
「土曜授業だったし」「プールの話で疲れたし」って理由を見つけて、
だらだら時間をちょっと長めにとった。
それ自体は悪くないけど、
だらだらしてる最中に
「今なにしてるんだろ」って
自分を責める感じになった時間もあった。
---
### 障害とその分析
1. **“将来モード”と“今モード”の切り替えがまだ下手。**
進路カードを書いてから、
何かと「将来」「安定」「仕事」のワードが
頭の中に出てくる。
そのモードのままプールの話や体型のことを考えると、
「この体で将来生きてくのか〜」みたいな
余計な方向に飛んでいってしまう。
“今は今の話”って区切るのが、まだうまくない。
2. **“比べる自分”をすぐには止められない。**
水着・体型系の話題になると、
ほぼ条件反射で他の子と比べてしまう。
「あの子は細いからいいよね」「あの子は肌きれいだし」って。
それをゼロにするのは無理だとしても、
「比べたあとに、自分の“まあアリポイント”も一個思い出す」くらいの
バランスが取れるようになりたい。
3. **“家族相手の自己開示”のハードルの高さ。**
友達相手には、
進路やプールの話で
ちょっとずつ本音を混ぜられるようになってきたのに、
家族相手だと途端に恥ずかしくなる。
お父さん・お母さんに“今カード”の中身を見せるのは、
まだ数段階上のレベルな気がする。
---
### 明日以降の具体的な対策(小さな実験)
#### 1. 「今カード」を週一ペースで更新してみる
* 今日書いた『リナの“今カード”(6/13版)』を、
体調メモの裏に挟んでおいて、
来週の土曜日くらいにまた新しい“今カード”を書いてみる。
→ 一回きりにしちゃうと
「特別な日だけのカード」になるので、
“生活ログの延長”くらいのノリで
ゆるく続けてみる。
#### 2. プール関連のセルフチェックを「比較」+「まあアリポイント」にする
* 鏡を見て他の子と比べそうになったときは、
3秒自分チェックの応用で、
「比べたあとに、自分の“まあアリポイント”を一個探す」をセットにする。
例)
「脚の形はあの子みたいじゃないな」→
「でも最近、肌のザラつき少し減ったかも」とか。
→ 比較モードを完全に消すんじゃなくて、
“自分の味方もちゃんと同時にいる状態”を目指す。
#### 3. 家族には「今カードの一項目だけ」話してみる
* いきなり紙を見せるのはハードル高いので、
今度ご飯のときに、さりげなく一個だけ言ってみる。
例)
「今カードに“英語の一行メモ続けてる”って書いた」など。
→ 全部をオープンにしなくても、
“一部だけ共有”ならできるかどうか試してみる。
---
### 中期目標のメモ(継続)
① 理科・国語・英語を「土台科目」として、
週のうち三日はどれか一つに必ず触れる。
② 進路や将来の話題が出たとき、
「翻訳した一言」+「自分の本音一言」を返す。
今日は、
* ① → 英語の“right now”一行メモと、
『スローモーションで暮らしたい日』の読書で国語成分、
『二人の季節』の執筆で“ことば”成分をちゃんと補給したので、
土台科目ルールは継続中。
* ② → 友達との「“安定してるから”って言われるやつ」のトークで、
ちゃんと翻訳+本音一言を使えた。
プールの話でも、
「プールそのもの」より「みんなでそわそわしてる時間が好き」という
本音をちょっと混ぜられたので、
目標②が少し生活に馴染んできている感じ。
---
### 繰り返しの意識
サバや鮭や鶏むね肉を食べて、
野菜と発酵食品をちゃんと皿に乗せて、
お風呂上がりに保湿して、
日焼け止めを塗って、
3秒自分チェックで“まあアリポイント”を一個探して、
体調メモに「元気少なめの元気デー」って書いて、
本から一行メモをもらって、
『二人の季節』の子たちにも“今カード”を書かせて。
そうやって、
“将来カード”の裏側に
“今日の自分カード”をこっそり重ねていけたら、
いつか進路プリントを見返したとき、
「この紙だけが私の人生」って感じは
少し薄くなるのかもしれない。
自己採点は、
“元気少なめの元気デー”。
(“土曜授業でちょっと疲れつつも、
アイス食べて、プールにビビりつつ、
でも“今カード”を書いて今日の自分にも挨拶できた日”)
まだ、
水着のことを考えると
他の子と比べてしまうし、
進路のプリントを見ると
手汗でしわしわにしそうになる。
でも、
right now also counts
(今だってちゃんと“人生の一部”)って言葉を
どこかで思い出せるなら、
“今日はただの土曜日”も
ちゃんとカウントしてあげたい。
とりあえず今夜は、
コンビニで買ったチョコのパリパリアイスのことを
思い出しながら寝る。
“水着のために全部我慢!”じゃなくて、
“今の気持ちカード”を優先した自分も、
そんなに嫌いじゃなかったから——
今日はこれで、よし。




