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リナの冒険ノート2  作者: リナ


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リナ、「盛れてない写真」と和解する

**20xx年5月25日(月曜日) 高校1年生**

**朝**


目が覚めた瞬間、下腹部がずんっと重かった。


(あ、これは……“おやすみデー一歩手前のなんとかデー”コースだな)


布団の中で、いつもの「体の様子チェック」。


・ふくらはぎ → ちゃんと歩けるけど、階段は「ゆっくりお願いします」レベル

・下腹部 → じわっと重い。カイロ欲しいほどじゃないけど、存在感は強め

・腰 → いつもより固まってる感じ。寝返りサボり度三割

・頭 → 起きられるけど、意識だけ教室の机に突っ伏してるイメージ


(今日は、“元気かなり少なめのなんとかデー”。

 学校には行けるけど、全力ダッシュしたら普通に死ぬやつ)


ベッドから起き上がって、カレンダーを見る。


先週の土曜日のところには、ボールペンで丸がついていて、小さく「歯医者◎」と書かれている。


(土曜、“虫歯ゼロですね〜”って言われたの、地味に嬉しかったな。

 ああいうときだけちょっと大人っぽい自分になれた気がするんだよな)


今日の欄に、『元気かなり少なめ/なんとかデー』と書き込む。


その横のマステで貼った紙には、いつものメニュー。


『元気デー:35分×3セット(台本・進路・英語)

 なんとかデー:30分×2〜3セット(台本+どれか一つ)

 おやすみデー:日記+ストレッチだけ』


(今日は……正直、“おやすみデー寄りなんとかデー”。

 夜は、なんとかデーメニューの“下限”くらいにしておこう。がんばりすぎ禁止)


洗面所で顔を洗って、タオルで水分を押さえる。


鏡の前で、いつもの化粧水をぱしゃぱしゃと頬になじませる。


(とりあえず、乾燥させない。

 難しい美容テクは知らないけど、“砂漠肌にしない”だけは守る)


乳液を薄くのばして、首までついでに塗る。


(首ってさ、意外と焼けるんだよね。将来の私に怒られたくない)


日焼け止めを手に出して、顔と首と腕にささっと広げる。


(外に出る日は、とりあえずこれだけは。

 “今日の日光、直で受け止めません宣言”)


鏡をのぞき込むと、目の下にうっすらクマ。


(そりゃそうだよね。昨日、ベッドの中でショート動画ループしたもんな……)


そこで、ふっと思い出す。


(あ、そうだ。写真のときの「3秒自分チェック」、

 顔にもちゃんと使ってみようって思ってたんだった)


自分の顔に向かって、心の中でつぶやく。


(はい、3秒自分チェック。今日の顔、どんな感じですか)


一、二、三。


(たしかにクマはあるけど、

 前髪のまとまりは悪くない。肌も、昨日のニキビはそんなに目立たない。

 “盛れてない最悪顔”ではなくて、“ちょい寝不足のふつう顔”くらい)


数字をつけるなら、

「自撮りしたらちょっとは気になるけど、

 友達と一緒に写るぶんには全然セーフ」レベル。


(よし、今日は“ふつう寄りの顔”ってことで。

 “盛れてないから全部消す”モードには入らない)


そう決めて、前髪をささっと整える。


---


**午前**


登校中の電車の中。


つり革につかまりながら、ぼんやりスマホをいじると、

タイムラインに派手なビフォーアフター写真が流れてきた。


『このフィルター一つで、“盛れない自分”とサヨナラしよう!』


(いや、そんな宣言されても……)


スワイプすると、次はホワイトニングの広告。


『笑顔に自信を——』


(ちゃんと歯磨きして、月イチで歯医者行ってる高校生にも、

 もうちょっと優しくしてほしい世界だな、これ)


ふと、隣に立っている会社員っぽい人たちのスーツ姿が目に入る。


(十年後の私も、こうやって朝から電車乗ってるのかな。

 スーツでぐったり、じゃなくて、

 自分で選んだ働き方してたいな)


頭の中に、なんとなくの将来の自分が浮かぶ。


ノートパソコンを開いて、

カフェとか家とか、自分の好きな場所で台本を書いてる大人の私。


昼間に歯医者の定期検診に行けるくらい、

自分で予定を組める働き方。


(“清潔感ある大人になりなさい”って言われる側じゃなくて、

 「こういう体の守り方が自分には合うな」って、

 自分で決めて動ける大人になりたい)


電車が最寄り駅に着いて、

現実の高校生モードに強制的に切り替わる。


(とりあえず今日の一歩は、

 “盛れてない自分”を全部削除しないところから、かな)


---


**昼**


午前中の授業が終わって、お昼休み。


教室の真ん中のあたりで、

机を寄せてお弁当タイムが始まる。


里奈のお弁当箱には、

蒸し鶏とブロッコリーとにんじん、

しいたけと、端っこにちょこんと入ったぬか漬け。


「リナんとこ、今日も色が健康って感じする〜」


向かいの子が笑いながら言う。


「体育とかある日はさ、

 こういうの食べてたほうが後で楽なんだよね。

 ポテチとかだと、途中で胃が『やめて』って言ってくる」


「胃の声聞こえるの、もはや才能じゃん」


笑いながら、みんなそれぞれのお弁当をあける。


「そういえばさー」


隣の子が、スマホを取り出す。


「昨日カラオケ行ったときの写真、

 グループに送ったやつ見た?」


「見た見た。

 てかあのアプリ、盛れすぎて逆に誰かわかんなくならん?」


「わかる。

 加工ありのやつ見たあと、

 普通カメラで撮った自分見ると、ちょっとしんどくなるんよね……」


(それな)


タイムラインで見飽きたキラキラフィルターが、

今度は自分たちの問題として目の前に落ちてくる感じ。


「昨日のさ、

 この写真は好きなんだけど——」


隣の子が、LINEのアルバムを開いて見せてくる。


一枚目は、強めフィルターで目がぱっちり、肌つるつる。

二枚目は、普通カメラで撮った、ちょっと暗い部屋のやつ。


「二枚目さ、

 “盛れてない”って言えばそうなんだけど、

 なんか笑い方とかはこっちのほうが自分っぽい気もするんだよね」


「たしかに。

 一枚目、“雑誌の中の人”って感じするもん」


自分で言いながら、

(あ、これ前にスマホと“握手”したときとちょっと似てる)と思う。


(“盛れてるかどうか”だけじゃなくて、

 “自分っぽいかどうか”のほうもちゃんと見るって決めたんだった)


自分のスマホのギャラリーを開いて、

昨日の夜、ベッドの中で撮った自撮りを何枚か表示する。


「うわ、寝不足顔……」


思わず小声が漏れそうになったところで、

自分にストップをかける。


(はい、3秒自分チェックいきます。

 “盛れてない最悪写真”って決めつける前に、一回立ち止まる)


一、二、三。


(たしかに、フィルターかけてないからクマは目立つ。

 でも、目の形とか、笑い方とか、

 “誰かわからない別人”じゃなくて、“ちゃんと私”なんだよな)


スクリーンを指でスライドしながら、

心の中で小さく決める。


(よし、今日から——


 「写真は三枚セットルール」発動しよ)


頭の中で、

新しい仮ルールを書き出す。


『・フィルター強め

 ・フィルター薄め

 ・ほぼノー加工


 どれか一枚は“自分が判別できる顔”を残す』


「何ニヤニヤしてんの?」


向かいの子が、里奈の顔をのぞきこんでくる。


「んー、“盛れてないほうの自分も残しとこキャンペーン”しようかなって」


「なにそれ」


「なんかさ、全部“雑誌の中の自分”みたいにしちゃうと、

 現実見たときめっちゃ落ちない?

 “まぁこれがふつうの私”って写真も混ぜといたほうが、

 後で未来の私が笑える気がする」


「未来のリナ、アルバム見ながら爆笑してそう」


「“この頃の私、盛れない写真も消さなかったんだ〜えら”って」


「えらポイントの基準よ」


笑いながら、

でも胸の中でちょっとだけ本気で思う。


(“盛れてない=黒歴史”じゃなくて、

 “そのときの私の記録”くらいにしたい)


おばあちゃんがくれたぬか漬けきゅうりをかじると、

しょっぱい酸味が口の中に広がった。


(こういう味は、フィルターかけなくていいんだけどな)


---


**午後**


五時間目は、ホームルームで進路の話。


スクリーンに「将来の働き方について考えよう」と出ている。


(はい来た、“将来どうしたい問題”)


担任の先生が、

ざっくりとした説明をひと通りしてから言う。


「まだ一年生だから、

 “絶対これになる!”って決めなくて大丈夫です。


 ただ、自分がどんなふうに働きたいか、

 何を大事にしたいかは、

 少しずつイメージしていってほしいですね」


そのあと、班ごとに話し合い。


「はい、じゃあ“将来どんなふうに働きたいか”を一人ずつ」


同じ班の一人が、

笑いながら肩をすくめる。


「うちは別に、なんでもいいかな〜

 安定してて、休みそれなりにあって、

 そこそこ給料もらえて、家からそんなに遠くないところ」


「リアル〜」


別の子が、

プリントにペンをくるくる回しながら言う。


「女子はさ、結婚とか出産とかもあるし、

 あんまりハードな仕事より、

 事務とかのほうが無難かな〜って親には言われる」


(“女子はさ”第二弾……)


胸の奥が、

また小さくチクッとする。


(でも今日は、“モヤモヤ仮タイトル一個は誰かと共有する”実験中……)


手の甲に目を落とすと、

今日のキーワードが書いてある。


『ちょっとだけ出す』『翻訳+本音一言』


(よし、②の練習チャンス)


里奈は、いつものように

まず空気を少しだけ柔らかくする方向から話す。


「たしかに、“安定してるのも大事だよね”ってのはわかる。

 事務とかのほうが、体力的には楽そうだし」


それから、一呼吸おいて、

自分の本音を一言だけ混ぜる。


「でもさ、

 “女子だから無難なほうにしときなさい”って言われるのは、

 ちょっともったいない気もする。


 自分で“これやりたい”って選んだ仕事で、

 自分のペースで働けるのも、なんかかっこよくない?」


「自分のペース……あー、それはわかるかも」


さっき「事務が無難かな〜」と言っていた子が、

少し考えるような顔をした。


「なんか、“安定=我慢”みたいになるのはイヤだよね。

 安定しつつ、ちょっとは選びたいというか」


「そうそう。

 “ちゃんと働いて、自分の歯医者とかも自分のタイミングで行ける大人”とか、

 地味に憧れるんだよね、私」


「あ〜それめっちゃわかる。

 平日の昼間に病院行ける大人、なんかレベル高い」


みんなで笑う。


(翻訳=“安定も大事だよね”

 本音=“女子だからって無難一択にされたくない”)


②の目標、

今日はちゃんと使えた気がする。


---


**夕方〜夜**


放課後。


校門を出たところで、

友達の一人がスマホを掲げた。


「ねえねえ、駅前の新しいプリクラ、今度の土曜行かない?

 照明やばいらしいよ、“盛れない人いない”って」


「またすごい広告だな」


「“盛れない人いない”って言われると、

 逆に試してみたくならない?」


「確かに。

 でも、“盛れなかった人”になったら立ち直れなさそう」


わいわい話しながら、

それぞれの方向に分かれていく。


里奈は、

夕方の光の中を一人で歩きながら、

ポケットの中のスマホを握った。


(“盛れない人いない”機械で撮った自分の顔、

 ちゃんと笑って見れるかな、私)


家に帰ると、

台所から味噌汁と蒸し野菜の匂いがした。


「おかえり。

 今日、お腹の調子どう?」


お母さんが、

鍋をかき混ぜながら聞いてくる。


「んー、“なんとかデー”って感じ。

 学校は行けるけど、階段ダッシュしたら死ぬレベル」


「じゃあ今日は、

 ご飯もおかずも“優しめ仕様”にしといたから。


 ほら、ブロッコリーとにんじん蒸したやつと、

 鶏むねの蒸したのと、

 あとヨーグルトも食べなさい」


「女子は鉄分とたんぱく質と乳酸菌、ね?」


「そう、“人間として”」


二人で笑って、

蒸し野菜をお皿に分ける。


(なんかもう、お母さんの中では

 “女子は〜”より“人間として〜”のほうが口癖になってる気がする)


ごはんを食べ終わるころには、

さっきより少しだけお腹の重さがましになっていた。


お風呂に入って、

湯船で体を温める。


下腹部の重さが、

お湯のなかでふわっとやわらぐ。


(こういう日は、

 “全部がんばる日”じゃなくて、“残量を見ながら動く日”でいい)


お風呂上がり、

タオルで水分をとったら、

すぐにボディミルクを脚と腕にのばす。


(お湯につかったあと放置すると、

 ふくらはぎが“カサカサ砂漠”になるから)


鏡の前で、

今日の自分の顔をもう一度見る。


(寝不足+生理前コンボのわりには、

 そこまでひどくない。

 これなら、“ふつう寄りの顔”で写真残してもいいかも)


部屋に戻って、机の前に座る。


壁の体調メモ表をちらっと見てから、

スマホのタイマーを手に取る。


(今日は“おやすみデー寄りのなんとかデー”だから、

 30分×2セットが限界ライン。

 一セット目は『二人の季節』、二セット目は英語の置き換えにしよ)


タイマーを「30:00」にセットして、

一回目をスタート。


ノートを開いて、『二人の季節』のページをめくる。


今日は、

登場人物の女の子たちがプリクラを撮りに行くシーンを書くことにした。


> 「ねえ、“盛れない人いない”って書いてあるけどさ」

> 「うん」

> 「“盛れなくてもいいから、泣かないで笑ってる自分”で写りたいかも、私」


自分で書いたセリフに、

ちょっと胸がきゅっとする。


(これ、完全に今日の私じゃん)


> 「フィルター強めの一枚と、

>  ほぼそのままの一枚。

>  どっちも残しときたいな」


> 「将来見返したとき、“この頃の私、がんばって笑ってたな〜”って

>  ちゃんとわかるように」


ペンを止めて、

(あー、この子たち、私よりちょっとだけ勇気あるな)と思う。


タイマーが鳴るまでに、

プリクラ機の光と、

女の子たちの笑い声まで書き込んで、

一セット目は終了。


二セット目は、「土台科目」英語の置き換えメニュー。


壁に貼ってある新しい紙を見る。


『英語置き換え案

 ・洋楽一曲+歌詞ざっと見る

 ・英語ショート動画一本』


(今日は、洋楽一曲のほうでいこう)


スマホで、前から好きだった曲を一曲再生して、

歌詞サイトを開く。


わからない単語に全部マーカーを引くとかはしない。


ただ、「smile」とか「light」とか「stay」みたいな、

知っている単語を目で追いながら、

(あ、この歌も“自分で自分の居場所選びたい”系なんだ)とぼんやり思う。


ノートの端に、一行メモ。


『今日の英語:

 歌詞の中の“stay”は、

 “ここにいて”っていうお願いと、

 “自分はここにいる”っていう決意、両方っぽい』


(将来、

 自分のペースで働ける大人になれたらいいなって思うのも、

 ある意味“自分で居場所選びたい”ってことなんだろうな)


タイマーが鳴ったところで、

英語セットは終了。


(本当はもうちょっとやりたい気もするけど、

 今日はこれでおしまい。

 明日の私のために、ちょっと残しとこ)


ベッドに移動して、

日記ノートを開いた。



## 後書き


**日記**


**20xx年5月25日(月曜日) 高校1年生 田中里奈**


今日は、

「“盛れてない写真”を、

 とりあえず全部削除しないでみた日」だった。


---


### 今日できたこと


1. **朝の「3秒自分チェック」で、寝不足顔を“最悪”認定しなかったこと。**

目の下のクマを見た瞬間、

いつものクセで「うわ、無理」と言いかけたけど、

一回深呼吸して、「3秒自分チェック」した。

その結果、

「たしかにクマはあるけど、“盛れない終わってる顔”ではなくて、

 “ちょい寝不足のふつう顔”くらい」と評価できた。

そのおかげで、

今日は一日中「やばい顔で人と会ってる」ってほどの自己嫌悪には

落ちずに済んだ気がする。


2. **お昼の写真トークで、“盛れてない写真も残しておく”ってアイデアを口に出せたこと。**

友達と自撮りの話をしているとき、

本当は「全部盛りたい」気持ちもあるのに、

あえて「盛れてない写真も記録として残したい」と言ってみた。

みんなにちょっと笑われたけど、

変な空気にはならなかったし、

自分の中で「全部消さなくてもいいんだよな」という

許可が少し出せた感じがした。


3. **進路トークで、「翻訳+本音一言」を使えたこと。**

「女子は無難な仕事のほうが〜」という話題になったとき、

まず「安定も大事だよね」と翻訳的に共感を示してから、

「でも“女子だから無難一択”になるのはもったいない」と

自分の本音を一言だけ足せた。

その結果、

班の子が「安定=我慢になるのはイヤだよね」と返してくれて、

会話がいい方向に広がった。

②の目標の練習として、

今日はかなりよくできた気がする。


---


### 今日できなかったこと


1. **“盛れてない写真”を見たときの、最初の「うわ無理」を完全には止められなかったこと。**

ギャラリーを開いた瞬間に、

反射的に「きつ」「顔むくんでる」とか

心の中で言ってしまってから、

あわてて「3秒自分チェック」を発動する、

みたいな場面が何回かあった。

「最初から優しい目で見る」ができているわけではない。


2. **生理前のイライラを、誰かにちゃんと「今日はしんどい」と共有すること。**

お腹が重くて、

体育のときとか階段のときに地味にしんどかったのに、

友達には特に何も言わずに、

いつも通りを装ってしまった。

「今日はなんとかデー寄りだから無理はしない」と

自分の中ではラベルを貼れたけど、

周りには伝えられていない。


3. **英語の歌詞を、もう一歩ちゃんと理解しようとすること。**

洋楽一曲+歌詞を見るところまではできたけど、

わからない単語を調べたり、

和訳をちゃんと読むところまでは行かなかった。

体力的に今日それをやるのはきつかったとはいえ、

「聞いただけで満足」モードに

ちょっと逃げた感はある。


---


### 障害ハードルとその分析


1. **自分の顔に対して最初に厳しい言葉が出るクセ。**

小学校の頃から、

写真うつりが悪いと家族に軽くいじられたり、

自分で鏡を見て「丸顔だな〜」とか言って笑いにしてきた。

その流れで、「自分の顔を先にいじる」がクセになっていて、

ほめるより先にダメ出しが出るようになっている気がする。

これは多分、

「他人に言われる前に自分で言っておきたい」防御でもある。


2. **体調のしんどさを、人に伝えることへの怖さ。**

「今日はしんどい」と言ってしまうと、

「じゃあ休みなよ」「じゃあ無理しないで」って言われるかもしれない。

本当はその言葉が欲しいくせに、

そう言われたときに「大袈裟だったかな」と

逆に気まずくなる未来を想像してしまう。

そのせいで、

結局「言わないほうが楽」と選びがち。


3. **勉強系のことを“ちゃんとやる”か“ほぼやらない”かの二択にしがちなところ。**

英語の歌詞も、

「全部意味調べてノートにまとめる」か、

「なんとなく聞いて終わり」か、

極端になりやすい。

今日は体力的に前者は無理だったから、

自動的に後者に落ちた感じ。

「一部分だけ調べる」とか「サビだけちゃんと訳す」とか、

中間の選択肢をまだ上手く使えていない。


---


### 明日以降の具体的な対策(小さな実験)


#### 1. 「写真三枚セットルール」を試してみる


* 自撮りや友達との写真を撮るとき、

・フィルター強め

・フィルター薄め

・ほぼノー加工

のどれかをセットで残すようにする。


* 「これはSNS用」「これは自分専用」みたいに、

用途も頭の中で分けておく。


→ 「盛れてないから全部消す」を減らして、

 「記録として残す自分」も許可したい。


#### 2. 「今日の顔の好きポイントを一個だけ探す」


* 鏡を見るたびに全部チェックするのはしんどいので、

朝か夜どちらか一回だけ、

「今日の顔でまあまあ好きなところ」を一箇所探す。


例)

「今日は前髪のラインいい感じ」

「肌の調子昨日よりマシ」

「笑ったときの目の形わりと好きかも」


→ 「ここがダメ」探しばかりじゃなくて、

 「ここは悪くない」も混ぜる練習。


#### 3. 「英語歌詞の“サビだけちゃんと見る”中間メニュー」


* 洋楽を聞くとき、

サビの部分だけは、

単語を二つ〜三つ調べてみる。


* 全部を理解しようとしない。

「今日はサビの中のこの一行だけ」と決める。


→ 「ちゃんとやる or ほぼやらない」の間に、

 「ちょっとだけやる」選択肢を増やしたい。


---


### 中期目標のメモ(今のところの二つ)


① 理科・国語・英語を「土台科目」として、

 週のうち三日はどれか一つに必ず触れる。


② 進路や将来の話題が出たとき、

 「翻訳した一言」+「自分の本音一言」を返す。

 (一回の会話で全部言えなくても、

  どちらか一つでも出せたら前進としてカウント)


今日は、


* ①について → 英語の歌詞+一行メモができたので、

 「置き換えメニュー」としては合格。

 本気勉強ってほどではないけど、

 「英語ゼロの日」にしなかっただけでも、

 自分的には○をあげていい気がする。


* ②について → 進路トークで翻訳+本音をセットで出せたので、

 これはかなりの前進。

 “女子だから無難な仕事”という空気を、

 少しだけ違う方向に曲げられた感じがあった。


どっちの目標も、

一気に達成!って感じじゃないけど、

「じわじわ進んでるな〜」くらいの手応えはある。


---


### 繰り返しの意識


最近、

フィルターの広告とか、

脱毛とか、美容歯科とか、

「こうすればもっと綺麗になれるよ!」っていう情報が

スマホ越しにどんどん飛んでくる。


見てるだけなら楽しいときもあるけど、

そのたびに

「今の自分じゃ足りてないですって言われてるみたいだな」って

ちょっとだけ心がしんどくなる。


たぶん私はこれからも、


・「元気デー/なんとかデー/おやすみデー」と

 「元気多め/元気少なめ」で自分の残量をざっくり見て

・しんどい日は“全部がんばる日”から“できる範囲の日”に切り替えて

・モヤモヤした言葉は仮タイトルにしてノートに逃がして

・『二人の季節』の登場人物に、

 ちょっと勇気多めのセリフを言わせてみて

・日記で「今日できたこと」を三つ数える


みたいなことを、

地味に続けていくんだと思う。


十年後、

「盛れてない写真=黒歴史」って

本気で思ってた自分を見て笑える大人になれてたらいいな。


そのとき、

今日の私が消さなかった“ふつうの顔”の写真も、

きっと一緒に笑ってくれるはず。


今日は、


「全部盛れなくても、

 “これが今の自分だな”って写真を

 一枚くらいは残しておけた高校生」


だった、ということにしておく。


自己採点は、

“おやすみデー一歩手前のなんとかデー”。

(“体力低めだったけど、削除ボタンはちょっとだけ我慢できた日”)


キラキラでもないし、

やっぱり「うわ無理」って思った瞬間もあった。


でも、

ギャラリーの中の自分に

「まあ、これはこれでアリか」と

一回だけでも思えたから、


それだけで今日は、とりあえずよし。


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