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リナの冒険ノート2  作者: リナ


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19/93

リナ、最後の追い込み

**20xx年8月19日(月曜日) 高校1年生**

**朝**


文化祭まで、あと2週間。


いよいよ最終段階に入った。


「時間が足りない」


朝食を食べながら、焦りを感じていた。


細かい修正点が、まだいくつも残っている。


お母さんが「大丈夫?」と心配そうに見た。


「うん。でも、やることがたくさんあって」


「でも、もう十分良い出来なんでしょ?」


そうなんだけど、完璧にしたい。


観客に最高のものを見せたい。


その想いが、私を駆り立てる。


「いってきます」


今日も、長い一日になりそう。


**午前**


学校で咲希ちゃんと会った。


「リナ、また早起きしてた?」


「うん。台本チェックしてた」


「ちゃんと睡眠取ってる?」


「大丈夫」


でも、実際は睡眠不足気味。


やりたいことが多すぎて、時間が足りない。


部室に入ると、みんなも同じような顔をしていた。


緊張と疲労が、混じっている。


「今日は、第二場の修正から」


山口先輩が言った。


昨日の稽古で見つかった、細かい問題点。


台詞のタイミング、立ち位置、感情表現。


一つ一つ、丁寧に直していく。


でも、修正すると別の問題が見つかる。


「完璧なんて、ないのかも」


そう思いながらも、手を抜けない。


**昼**


お昼休み、一人で台本と向き合った。


咲希ちゃんは照明の最終調整で忙しい。


みんな、それぞれの担当で精一杯。


「私にできることは何だろう」


脚本家兼演出助手として。


台詞の細かいニュアンス。


場面転換のタイミング。


キャラクターの心情の流れ。


考えることが、山ほどある。


弁当を半分残して、台本に集中した。


「ここの感情、もう少し深く」


「この台詞、もっと自然に」


赤ペンで、修正点を書き込んでいく。


時間が、あっという間に過ぎた。


**午後**


午後の稽古で、修正点を伝えた。


「この場面、もう少し間を取って」


「はい」


佐藤先輩が、素直に受け入れてくれる。


でも、修正するとリズムが変わる。


全体のバランスを考え直さなければ。


「頭がパンクしそう」


川田先生が「田中さん、無理しすぎない」と声をかけてくれた。


「大丈夫です」


でも、実際は限界に近い。


考えることが多すぎて、整理しきれない。


稽古の途中で、ミスが起きた。


音響のタイミングがずれた。


「すみません」


音響係の先輩が謝った。


でも、私もイライラしてしまった。


「もっと集中してください」


きつい口調で言ってしまった。


部室の空気が、重くなった。


**夕方**


稽古が終わった後、反省した。


「さっきは、すみませんでした」


音響係の先輩に謝った。


「いえ、こちらこそ」


でも、自分の余裕のなさが情けなかった。


みんな頑張ってるのに。


咲希ちゃんが「リナ、疲れてるよ」と言った。


「大丈夫」


「大丈夫じゃない。顔真っ青だよ」


確かに、体調がすぐれない。


でも、今休むわけにはいかない。


「あと2週間だから」


「でも、倒れたら元も子もないよ」


咲希ちゃんの言葉が、胸に刺さった。


また、以前と同じ道を歩もうとしている。


帰り道、一人で考えた。


完璧を求めすぎている?


でも、妥協はしたくない。


観客に、最高のものを見せたい。


その想いは、間違っていない。


ただ、方法が間違っているのかも。


**夜**


家に帰って、お母さんに相談した。


「最近、イライラしてしまう」


「疲れてるのね」


「でも、やりたいことがたくさんあって」


「全部、一人でやろうとしてない?」


お母さんの指摘が、的確だった。


確かに、一人で抱え込んでいる。


みんなで作るものなのに。


「信頼することも、大切よ」


「信頼?」


「みんなも、同じように頑張ってる」


「そうだけど...」


「リナが全部背負わなくていいの」


夕食の時、お父さんも同じことを言った。


「チームワークが大事だろう」


「うん」


分かってる。


でも、責任感が強すぎるのかもしれない。


部屋に戻って、今日を振り返った。


音響係の先輩に、きつく当たってしまった。


みんなも疲れてるのに。


「明日、きちんと謝ろう」


そして、もう少し肩の力を抜こう。


完璧じゃなくても、みんなで作った舞台なら。


それで十分なはず。


---



## 後書き


**日記**


**20xx年8月19日(月曜日) 高校1年生 田中里奈**


文化祭まで2週間。


最終段階に入って、焦りが募っている。


やることが山ほどあって、時間が足りない。


完璧にしたい気持ちが強すぎて、余裕がなくなってしまった。


今日は、音響係の先輩にきつく当たってしまった。


みんな同じように頑張ってるのに。


自分の器の小ささに、情けなくなった。


お母さんに「一人で抱え込んでない?」と言われた。


確かに、そうかもしれない。


全部自分でやろうとしている。


でも、これはチームで作るもの。


みんなを信頼することも大切。


完璧を求める気持ちは間違っていない。


でも、方法を間違えてる。


一人で背負うものじゃない。


明日、きちんと謝って、みんなと協力しよう。


あと2週間。


みんなで、最高の舞台を作り上げたい。


でも、無理は禁物。


以前学んだことを、忘れちゃいけない。


どんな時でも笑顔で。


今日は笑えなかったけど、明日は笑おう。


反省と決意の一日だった。


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