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356話 らぶらぶモンスターゼット。トウ・ダーラギリギリ! ぶっちぎりの凄いヤツ!!

 ナハトは変なサークル。

 もとい組織を立ち上げていたのだが。

 無害な内容であったため、俺は存続を黙認する。


 ナハトへ活動するのはいいけど、他所へ迷惑がかからないよう注意することは忘れないよ。


「わかったのじゃ。僕はマスターに迷惑をかけぬ。

 どこかの狂科学王マッドサイエンティストとは違うのじゃ」


 うん。いい顔で返事してるぜ。


 でも……勘が先ほどから警鐘を鳴らすことを止めてくれない…………。

 フラグがたったように思えるのだが氣のせいだろうか。


「ごっつ嫌な予感がするのう」と、さっきから予感が止まらないのだ。


 建物から外に出た後、城へ向かい歩き出した時だった。




 ゴウン、ゴウン、ゴウンと何かの起動音がしたかと思うとゴバアァーーーー!!

 でかい音がして、ナハトたちのいる建物から光る柱が立ち昇る。


 空と地を一直線に貫くその姿はオーラ・〇ードのようだった。


 俺が出てきた建物の屋根にエネルギーが集まり、人型を作ってゆく。


 その姿は黒い肌に、赤い目をしたナハトである。


 なんだいアイツは!? ダークリン〇かな?


 ナハトなのは最初だけで、その黒い影はシャーリー→アデル→アメシスと姿を目まぐるしく変えていく。


 俺が動く暇もなく影は跳躍し、トウ・ダーラの夜空に消えていった。




 悪い予感がする俺は急いでナハトたちがいる部屋に戻るが、彼女たちは変わったところが何もなく普段通りだったのだ。


「建物の屋根に魔物がとりついていたんだ。

 誰か! 体に変化を感じた人はいるかい!?」

「いえ、ひとりもおりません。

……タイセイ様が…………我らの集いに来て下さるなんて感激です!!」


「えへへ…………!?」


 集会にいる全ての人間に体をモフられてしまい動けない。

 あ、おなかはやめて。


 この日は結局、何もわからないまま終わったのだった。


─────────────────────


 後日。

 勘が告げた通り事件が起きる。


【ななつのくに】の国民が体調不良を訴えだしたのだ。

 トウ・ダーラではなく、【ななつのくに】全体である。

 被害の範囲がでかいよ。




 ある者は手が動かないだったり、またある者は足に力が入らないと言った具合にだ。


 その者たちに接触したエージェントからの報告によると。


 犯人はナハトらしい。

 そしてシャーリーもそうだし、アデルでもある。

 アメシスも犯人なのだ。


 ようするに、俺がみた建物の屋根にいた魔物は〈変身能力〉を使いわけ、いろいろな人物に成り代われるというわけだ。


 やつはその力を使って被害者に近づき魔力と闘氣。

 ようするに、戦闘能力を奪い取ってるということがわかったのである。




 エージェント。

 シャッテンと森四郎、アデルの報告の続きから判明したこと。

 魔物が化けれる人間。

 それは『エメット・アモル』に所属する人間だけなことがわかったのだ。


「私の無実をアベル様が信じてくれてうれしいです。ムフー」

「シャーリーは、レムと別宅にいたし、アメシスは他のセンセキの魔王将(兄弟たち)から一緒にいたと報告がされている。

 私の無実というけど……アデルは寝ずの番で俺の部屋の前にいたじゃない…………。途中まで部屋の中で、一緒におしゃべりしてたし。

 みんなアリバイがあるから、容疑者から外れるのは当たり前だよ」


 俺は仲間たちが、俺を裏切らない自信があるのだ!!




「しかし、魔物の狙いがよくわかりませんねぇ」

「部門長の言う通りです。

 命まで奪わず〈戦闘能力〉をちょっぴりだけいただく。

 なぜ、回りくどいことをするのか? 理由がわかりません」


 俺は予想ができている。


 恐らくだが、考えてるこの内容で間違いないだろう。


 そして、やつ…魔物を仮にゼットと名付けるが………。

 ゼットが最後に狙う人間も想像できているのだ。




「話は聞いた! マスター、それからアデル。体に異常はないか!?」

「じゃうぅ~。にゃぜか体に力が入らんのじゃ〜〜」


 グッタリするナハトをわきに抱え、サタナが出現する。


〈使い魔の能力〉を使い部屋に現われたのだ。


 そしてサタナいや、名探偵殿は事件の解説をはじめた。

 解答は俺が考えてる内容のままだった。


「ナハトたちは建物にあつまり日夜、()()()()で話し合っていた。

 トウ・ダーラに害があるわけではないので内容は語らないが。

 問題はその思念を、外部に漏らさなかったことなんだ!」

蟲毒(こどく)をしてしまったんだろう。

 本人たちに、そんなつもりはないだろうが、蟲毒が結果として行われちまったようだね」


「さすがだなマスター」サタナがそういって回答を続ける。


 


 蟲毒。

 やり方は、毒を持つ生物を一か所に閉じ込め殺し合わせる。

 そうさせて、最後に生き残った一匹に殺された生物たちの怨念が呪力として加わり、最強の毒をつくり出すという呪法である。


 ようするに、こういうことだ。



・ナハトたちは建物に集まり、"アベルへの愛"という念を生み出していた。


・普通は問題ないのだが。

 外部の人間が寄り付かぬよう建物に掛けた〈結界〉は、外に念を逃がさないというマイナスの働きをしちまう。


・マイナスエネルギーが臨界点を超えたとき、

 念から生まれる魔物。ゼットは自分が生まれた存在理由を満たすべく行動を開始する。


・目的である「アベルを手にいれる」。

 コレを達成するためには力がいる。

 なぜならアベルはムンドモンド最強であるため、力ずくで言うことを聞かすには、アベルを超えねばならないからである。

 俺は魔物に求愛されても絶対に断るので、考え方としては間違っていない。

 今のレベルでは無理だと判断したのだろう。


・ゼットは【ななつのくに】中をまわり、国民から〈戦闘能力〉を吸収している。〈※:いまここ〉



 ぶるああああって叫ぶ、ドクターゲ〇産の人造人間かしら?

 ベジー◯が「俺の細胞が、お前のような醜い化け物に使われてショックだぜ」とかいうアイツ。


 ともかく、ゼットに【ななつのくに】を荒らしまわられてたまるかい。


 見つけだして退治してやるぜ。

珍しく【魔神】が関係しない純粋なトラブルになります。


トウ・ダーラは西遊記が書かれた唐の時代〈※:西遊記内の年代でもあります〉と、ガンダーラがもとになっております。


  面白かった次も読みたいと思われた読者さま


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作者の彦馬の作品投稿と創作のモチベーション維持に繋がります。お願いです。

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