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355話 秘密結社エメット・アモル

 背後の声にふりむくとアメシスが立っている。

 俺はびっくりすると同時に、この男が俺を裏切ったりするか?

 そんな疑念を抱く。


 向うも驚いてるみたいだった。

 でも表情からわかった。

 俺の正体はバレてない。


「お前は………モーブでしたね。結社のメンバーではないですが、ここに辿り着いたなら貴方を『有資格者』と認めましょう。

 ボスもお喜びになる」


 ふっふっふと俺の前で見せない。


 なにやら薄気味悪い笑みを浮べるアメシスは、俺の背中を押して部屋の中に入った。




 何もない広い空間に円卓が一つ置かれている。

 アセンブリーで各国の王が座る円卓を、そのまま流用したらしい。

 デザインが一緒だった。


 この部屋は魔法的なものかい。


 俺がするように〈異空間創造〉で作ったことは間違いないぜ。

 部屋にいる人物で、該当する使用者はあいつだろう。


 レベル3千万を誇る俺の側近(左腕)───………

 ナハトである。




 周りの人間からボスと呼ばれており、俺はこの集会を開く黒幕があいつで間違いないことがわかった。


「僕の呼びかけで、これだけの人間が集まってくれたことを嬉しく思うのじゃ。

 アメシスの横にいる人間〈※:モーブに化けたアベル〉を見よ。

 我らの力は大なり小なりまばらじゃが。

 合わされば大きな力となる。

 かのアベル・ジンジャーアップルにも、僕たちの想いはとどくというものじゃ!!

 モーブよ、僕たちは新たな同志を歓迎するのじゃ」


 ルー、ドリマス、その他たくさんの男女が大きな拍手で、モーブに化けた俺を迎えてくれる。


 さて、目的は『(アベル)の命』か『クーデターを起こし王位を簒奪すること』か。しっかり暴いてやるぜ。


────────────────────


 計算が違った。


 俺は一刻も早くこの場所から退散したい、衝動に駆られている。


「平時はほっぺがもちもちで可愛いのに、戦闘だと凛々しくなって、かっこいいんです!」

「ボーイッシュな外見ですけど。

 たまに出る女性らしさがギャップとなり、可愛いんですよねぇ」


 さっきからこの調子で褒め殺しにあっているのだ。

 褒められるの苦手だ。


「まだありますよ。姫様はボーイッシュゆえご自分の魅力をわかっておらず、無防備なのです!!

 足を開いたり、わきが見えたり……あっ、あぁあああああアーーーッ!!!」


 アメシス…お前………。俺の事をそんな目で見てたのかい。…知りたくなかったぜ……。


 ナハトをボスとするこの集会。

 名を「どうすればアベル様にわが愛が届くの会」と、いい開催は今回で7回目らしい。


 ホントどうでもいい情報である。

 みんなの話から得た情報を整理してみた。


 要するにこういうことらしい。



・アベルを好きな人間は多いが想いを遂げられる人物はメインヒロインのみ。

 アンダルシア、アーガシア、ニャハル、森四郎、ルーナの5人である。


・ナハトは「僕だってマスターが好きじゃ。

 サタナはルーナに魔族の未来を託し、自分は身を引いてるようじゃが。僕はそんなの嫌なのじゃ。

 僕をマスターに愛してもらいたいし、後継者もつくりたいのじゃ」


・サブヒロインがメインになる条件は、アベルがそのヒロインを好きになることである。

 ならマスターが僕を好きになればいいんじゃな←そうだね。まぁ、わかるよ。


・サブヒロインの力を見せてやる。

 マスターを好きな人物(サブヒロイン)を集めるのじゃ←よくわからない


・秘密結社『エメット・アモル』の結成。

 サブヒロイン達と日夜、自分が思う"アベルの好きなところ"を語ることを活動理念としている←意味がまったくわからない。〈※:いまここ〉



 そんなわけで俺は、この場所からすぐに逃げ出したい衝動にさらされていたのだ。


 褒められて嫌な人間はいないのだ。


 でも続いたとすると、どうなるだろうか?

 一方的に褒められ続け嬉しい反面、氣恥ずかしさが勝り、最後はいたたまれなくなる。


 そうです! 今の俺の状態です!!




 らぶらぶウォーの参加者が確かに多い氣がする。


 創造神バルケスティ(サンのやつ)がこの中に、しれっと紛れ込んでることは変な意味ですごいと思う。


 あんた! あたしの事が好きなの!? と、思わずタツマ〇ちゃんが出ちまうぜ。


 秘密結社の人間は【ななつのくに】の幹部だけじゃないみたいだ。




 一般人も、ちらほらいる。

 名前がわからない人が多いな。


「モーブ。秘密結社『エメット・アモル』に加入する条件は君のように、自力でここを探すか。

 ボスが"アベル様を愛する気持ちが強く、入団の資格有り"そのように認めた人間だけです。

 君が持つ姫様への想いを、誇りにしなさい」

「あっはい」


…アメシス………。知らなくていい情報をくれて、どうもありがとう〈※:皮肉〉。


「ルーヴァンはエメット・アモル内の活動がいつも控えめなのじゃ。

 冷静なのは何か理由でもあるのかや?」

「ボス。いいえナハト殿。()()()()()()()()()()()()()()()()()

 皆さんの語る内容をとっくに、承知してるだけですよ」


 ナハトが「そういうものかのぅ」と、顎を触る。が、彼女はルーをあやしんでる。


 ナハトの目が俺と、ルーの間に自分の知らない()()()()()()と悟っているのだ。


 さて、適当に理由をつけて抜け出すとしよう。

 

 悪だくみでないことがわかったので、もう用はない。




 行動しようと動いたとき、ナハトに「あと少しで今回の集いも終わるのじゃ。

 最後までいてくださいなのじゃ」と、声を掛けられる。


 その後、彼女は俺の膝の上に座りおもむろに、抱き着ついてくる。


「逃がさぬ、貴女様だけは。……()()()()()()()()()()()()…………」


 ナハトは俺の耳元にヒソヒソ呟き、

 俺の胸に顔をすりよせて来る。

 〈幻影〉を見破られ、"正体がばれてた"のか。


 欲望に忠実な娘だね。まったく。

 俺はそんなナハトを可愛いと思ってしまった。

エメットは〈ヘブライ語/真実〉アモルは〈ラテン語/愛〉という意味になります。

秘密結社のボスはナハトで、補佐役にアデルとシャーリーが就任しています。


アベルは、ナハトの聞き取れない発言を『アベルを仕留める』と勘違いしました。

ところが、真実は『アベルのハートを射止める』になります。


アベルとくっつくサブヒロインはいません。

メインヒロインのみになります。


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