お姫様
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今日は外国のお姫様がこの国の王宮に来ているらしい。
鍛錬生を指導する騎士も護衛に駆り出されたため、珍しく鍛練も休みになった。
することもないから街に出ると、そこら中お祭り騒ぎだ。
人を掻き分けながら通りを歩いていると、遠くにハルの姿が見えた。
庭園の外で会うのは初めてだ。
近づいて見ると、ハルの隣に誰かがいる。
…その人はハルよりも少し背が低く、ミルクティー色のロングヘアーで薄桃色の瞳をしている。
二人は仲良さそうに、並んで手を繋いで話している。
まるで御伽話の世界から出てきたようなお似合いの二人だった。
俺はなんだか不安になって、これ以上見たくなくて、人混みを掻き分けて二人から離れていった。
日が暮れて、いつものように庭園の扉を開く。
「今日、街でハルを見かけたよ」
「え、そうなんだ!気づかなかった街めぐりをしてたんだ。」
「そう。隣にいたあの子は?」
「ああ、あの子…私と結婚する子だよ。」
「______________っっ!!」
嫌な予感は的中していた。無性に腹が立って、焦る気持ちを押さえられずに、
…ハルにキスをした。
唇が触れ合う。柔らかい。
_____パンッッ
一瞬、視界が真っ白になった。右頬が痛い。
「ハル、俺は」
「___ごめん、私は、無理だ。」
ずっと押さえつけていた。秘密にしていた思いだったのに。
頬と心がズキズキ痛い。
「そっか。ごめん。」
「…今まで通り、友達のままでいてくれる?」
「うん。もちろん。じゃあね!」
声は上ずってしまったが、我慢出来ずに溢れ出した涙をハルに見せないように走って庭園をあとにした。
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