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蕾
ご覧いただきありがとうございます。
それから月日がたち、いつものように庭園を歩いていると1週間前では蕾だった花が咲いていた。
花はまだ小ぶりだが、色が濃くて綺麗だ。
そうだ、ハルは花が好きだから教えると喜ぶかもしれない。
ハルの所までかけていく。
「いいところに連れて行ってあげましょう。」
ベンチに座っていたハルは不思議そうにしている。
「こっち、こっち」
少し遅れてハルが付いてくる。
目を閉じて、開けた時にあの花があった方が喜ぶかもしれない。
「じゃ、目を閉じて」
「え、なになに」
少し嬉しそうにしてハルが目を閉じる。あの花のところまでハルの手を引く。
ハルの手は柔らかくて、滑らかで、温かい。
なんだか手の平がむず痒い。
顔が熱い。
ハルが目を閉じていて良かった。
たぶん俺の顔は真っ赤になっているだろう。
「はい、着いた!目を開けて」
「うわぁ。綺麗。八重になってる。」
ハルが嬉しそうに声を弾ませる。
なんだかこっちまで嬉しくなっていく。
元々、友達が一人もいなかった俺は、これが友達に向ける感情なのか、それとも違う何かなのか分からない。
その違う何かであったとして、ハルは男だ。
友達が喜んでいて嬉しい。
そんな友情だと思うことにした。
読んでいただけて嬉しいです。
ゆっくり進んでいきます。




