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マナー講師適正:極めて高い

 鳥達は探す。

 狼達は人との知恵比べに負けたものは囚われ、残りは何処かに消えた。

 狩猟は終わり、帰路へ。

 帰ればまた家庭教師としての仕事が始まる。




 「モリアーティー先生にお願いがあります。」

 「……どうしたのですか?」

 クソガキが頭を下げているなら、いつもの魔法の指南についての話で終わりだ。

 だが今回は違う。

 オドメイド一人でやって来た。

 しかも、主が裏庭に出ている最中に、あたかも鉢合わせをしてその場を見られるのを避けるように。そして、僅かに震え、血の気が少し引いた申し訳なさそうな顔をしていた。

 「以前、ご指導ご鞭撻いただいたマナー講座。先生はその時にこう仰いました。

 『これで最低限(・・・)は習得出来ました。』と。」

 クソガキの決闘もどきの準備の際、裏でメイドを良家のお嬢様に仕立て上げている時に、確かに言っていた。

 あの時は適切な方法で間違い無く茶会や決闘の作法を教えていた。が、所詮は付け焼き刃。短期間で教えられることなぞ限られている。

 たとえば、今の状態でこのメイドが着飾って社交界デビューをしたら、青い血の貴人方は即刻看破する。その程度だ。

 「確かに、そう申しました。

 実際に、最低限決闘茶会に間に合うように、不要な部分、省略できる部分は除いてお伝えしましたよ。」

 「それはつまり……」

 「えぇ、正式な式典やパーティーへ行くには足りません。」

 先んじて質問を予測し、それに答える。

 「そう……ですか。」

 「はい、貴族社会において振る舞いは剣や魔法以上の武器とされるくらいですからね。

 学園でも非常に重要とされていました。」

 確かに、学園でもマナーについては重要視していた。

 具体的には、マナーや振る舞いの講義はかの淑女が教鞭を取っていた……と言えば解るだろう?

 文字通りの教鞭を取って、それはそれは厳しく念入りに徹底的に教わっていた。

 炸裂音がする。

 呻き声が聞こえる。

 啜り泣きと咽び泣きの合唱が起きる。そして静かに、鋭く叱責される。

 「幾ら振る舞いが美しくとも、泣いては意味がありません。」

 中々な見物だよ。

 なにせ、普段シェリー君に手出しする連中が、あの講義に限ってはそれどころではなくなるのだ。

 仮に手出ししようものならそれはそれで教鞭の餌食。実に面白かったよ。



 ちなみに、特待生になるには当然、この講義でも最上位の成績優秀者でなければならない。

 つまり、そういうことだ。

 私と出会う前からシェリー君はこの分野において隙はなかったとも。

 付け焼き刃でなく、今は無銘の一振りというやつだ。


 ここ数日注目度ランキングに拙作が載っておりまして、大変有り難く。

 しかし一体何が???注目?どこで?

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