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俺にブサイクと言われたら学年一位の美少女がなぜか懐いてきた  作者: 雪方ハヤ
第一章 学年一位の子のこと

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第四十七話 金沢?

 明里さんは革のカバンから携帯を取り出し、ぽちぽちと操作する。


「ほら、これ。知ってるかな?」


 送信者……金沢!? 彼は玉緒さんと手を組んでいたわけじゃないの?


 ◇


 娘さんが危ないですので、今すぐ駅の方へ。


 ◇


 簡潔な一文……でもいきなりこれを送られてきたら不気味に思うし、金沢が送る理由もわからない。


「泉くんの知り合い?」


「ええ……って! 萌ちゃんが危ないです!」


「も、萌が?? 家に寝てるはずなのに」


「逃げ出したんです、俺を救うために。だから連絡を取らないと……」


 俺は手が滑りながらも携帯を取り出し、萌ちゃんの連絡先にメールを送る。


『そっち大丈夫??』


 しかし思っている以上に、既読がつくのがはやかった。


『モエは大丈夫! 金沢も私になにかするつもりはなさそうだから、すぐ帰るよ』


『明里さんもいるよ、なんて言えばいい?』


『すぐ戻ってくるって、言ってくれない?』


『おけ』


 携帯を閉じ、不安な表情をする明里さんに顔を向ける。


「萌ちゃん、すぐ戻ってくるらしい」


「わかったわ……泉くんは帰って早く寝てね。本当に、本当に何度もありがとうね」


「わかりました」


 ※


 家に帰った俺は、電気をつけてシャワー室に入る。肌を刺激させるほどの熱い湯に当てられ、寝ちゃいそう。


 今日の出来事が映像のように脳内に再生される。狂った玉緒さん、萌ちゃんの真相などなど。


 頭をクールダウンさせたい。もう眠いし、頭を空っぽにしてベッドで寝転がりたい。


「ねっむ」


 簡単に体を洗った後、髪を乾かすひまもなく、ベッドに全身で突っ込む。


 ふかふか……いつも寝ているベッドだけど、すっごく居心地いい。


 そのまま、俺のまぶたはだんだんと閉じていく――。


 ――一方、『最上萌』の視点――


「金沢ぁ……そろそろ私を帰らせない? 千里兄ちゃんから連絡きてたし」


「…………わかりましたよ」


 最初から最後まで、私はなんでこいつの部屋にいなきゃいけなかったのかわからなかった。


 彼は部屋の扉を開き、私を通らせる。


「……じゃあね。まあ、私たち、また会えるよね、裁判所で」


「君は僕を警察なんかにチクったりしませんよね」


「ん?」


「君にはプライドがありますので、子どもみたいに喧嘩したらすぐ先生に言う人間ではなさそうです」


 どういう理屈だよ。イジメられたならチクるのは当然でしょ……まあ、たしかに普通に喧嘩してて相手があたかも被害者かのように先生にチクるのは……うざいかも。


「まあ私、ケンカは負けたことないんで」


「ふふ、そうですか……ではさようなら」


「バイバイ」


 ※


 家に戻った私は、リビングの明かりがまだついていたのを気づく。


「母さん?」


「萌!! どこに行ったのよ!」


 やばい!! しまった。

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