ITエンジニアの物語開発工程の説明メモ
ITエンジニアである私が小説を書こうとした結果、自然発生した開発工程。
執筆というより、設計→製造→検査→改善の流れに近いため「開発」と呼んでいる。
とカッコつけていますが、要はこうしないと私は書けないんですという独白ですね。
工程の説明、工程毎の成果物をこちらで書いていこうと思います。
1. 物語要求整理
1.1.目的
何を書きたいのかを決める。
細かく決めない。
全部決めようとしない。
ノリと勢いを大切にする。
1.2.決めること
一言で言える願望やテーマ。
例
貴人の恋愛を書きたい
現代の恋愛を書きたい
竜を倒す物語を書きたい
箸の使い方をドラマ仕立てにしたい
左折だけでたどり着ける店に車で行く安心感をねっとり語りたい
1.3.ポイント
短くてよい
カッコ悪くてもよい
後で変わってもよい
2. 物語要件定義
2.1.目的
要求を成立させるために必要な資源を洗い出す。
2.2.決めること
登場人物
場所
世界観
道具
状況
時代
関係性
など。
例
要求
「左折だけでたどり着ける店に車で行く安心感を書きたい」
要件
店:ケーキ屋、食料品店
誰と:妻
いつ:休日午前
移動手段:車
道:左折だけで到着できる
2.3.ポイント
ここではドラマを作らない。
必要な部品を並べる。
3. 物語設計
3.1.目的
要件に流れを与える。
3.2.決めること
起承転結
シーン構成
人物配置
関係変化
障害
見せ場
3.3.ポイント
要件を「物語」へ変換する工程。
抽象度は高くてよい。
4. 台本原案(基本設計)
4.1.目的
物語設計をシーン単位まで具体化する。
4.2.内容
イベント一覧
シーンの順序
各シーンの目的
登場人物
キメ台詞(これを言わせたいねん!)
キメ情景(ここを見せたいねん!)
例
シーン1:店へ向かう
シーン2:通行止め
シーン3:回り道
シーン4:到着
5. 台本(構造設計)
5.1.目的
シーンに構造を与える。
5.2.決めること
ト書き
心情
モノローグ
会話
アクション
情報開示順序
5.3.ポイント
読者に何を見せるかを決定する工程。
6. 台帳(詳細設計)
6.1.目的
構造を運用可能な状態にする。
6.2.管理対象
キャラクター状態
関係性変化
伏線
回収
世界観との整合
EID
TID
依存関係
ポイント
物語の整合性を維持するための設計資産。
7. 検査
7.1.目的
破綻や矛盾を発見する。
例
キャラらしいか
動機があるか
伏線は成立しているか
世界観と矛盾しないか
伝えたいものが伝わるか
8. 小説化(実装)
8.1.目的
設計資産を読者向け文章へ変換する。
8.2.内容
地の文追加
描写追加
温度調整
湿度調整
文体変換
8.3.ポイント
小説は設計成果物ではなく実装成果物。
以下は、一言でようやくしてみる。
一言版
物語要求整理
→ 何を書きたい?
物語要件定義
→ 何が必要?
物語設計
→ どう動かす?
台本原案
→ どんなシーンが必要?
台本
→ 読者に何を見せる?
台帳
→ 破綻しないよう管理する
検査
→ 壊れていないか確認する
小説化
→ 読者が読む文章へ変換する




