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17.楽しい一時の後の決意



「あの、姫様何をなさっているんですか?」

「何って、腹筋」


 私がそう答えるとルイザは驚愕の目でこちらを見る。それを無視し、私は黙々と腹筋を続ける。

 あの日、陛下に横抱きにされたまま運ばれて、私は心に決めたことがある。

 もう二度と陛下にあんな勝手なまねはさせない!次こそは!次こそは絶対に自力で塔に登ってみせる!

 もうね、本当に階段の後半からきつかった!後ろに続く騎士達の生暖かい目が!それに対して陛下は表情一つ変えないし!しかも下まで降りきった時の周りの驚愕の目よ!

 どんな羞恥プレイよ!


「やっぱり、ああいうのは作り話だからいいのよ。現実でしちゃだめ」


 あんなに憧れていたお姫様抱っこだったけど、現実でやってもらうともはや恥ずかしいどころの騒ぎではない!

 もうね、いろいろと辛い!周りの目も!自分の気持ちも!

 こうなったら身体を鍛えるしかない!筋肉を増やして、体力をつけてやる!陛下ぐらいは無理にしてもせめて前世の私ぐらいには体を鍛えてみせる!

 今に見てなさい!次あの塔に登るときは絶対に陛下が運ぶよりも先に私が自力で登ってみせるから!


「絶対に今度は陛下の好き勝手にはさせないんだから!」


 そんな私の熱い決意をルイザは黙って聞く。

 そして全て聞き終えてからどこか遠くを見るように目を細める。


「姫様はどうしてそう、間違った方向に努力されてしまうのでしょうか?」

「間違ってないわよ!今、私に足りないのはこれよ!」

「そんな訳ないでしょうが!!」


 ルイザは何故かそう叫ぶと私を全力で止めにかかった。


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