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東京ダンジョン  作者: ルーデル
2章
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護衛任務


翌日顕人達は、先に出発した調査班達の後方支援を充実させるべく物資の輸送を護衛する任務に出発した。


いくら急増の詰所とはいえ調査班、地上から派遣され常駐する隊員全員の寝床と飲食物を賄うスペースを要するもので物資の量も決して少なくない。

これがより深層となると中々大変なものになりそうだ。


とはいえ、今回は地下4階を目指し、なおかつ道中の敵は殆ど倒してしまっているので交戦する事も稀だった。


一応輸送組に戦闘の心得はないから油断は出来ないが、顕人達3人は少しもどかしさを感じていた。




「そういえば私の書類偽装不問になったよ。」


楓は性別偽装の件で審議にかけられていたが、この非常時においてチームを2つも壊滅させたモンスターを倒した楓の戦力は手放せないという事で思いの外あっさりと許された。


「まぁ、妥当だよな。

それにあぐらかいちゃいけないけど、現実的に代わりはそういないんだもんな。」



「許されたのはよかったけど、代わりに皆からの蔑みの視線が痛かったよ…」




(うーん、その視線は多分蔑みじゃないな)

ガックリと肩を落とす楓を見て顕人は少し困ったように笑いながら思った。



楓は男である事をやめた。

男と偽ってたことを詫びたのだからその嘘を正すのは当然の流れだが、楓の変化に周囲は様々な感情を持った。


髪こそ未だショートだが、低く発していた声は高く澄んでおり、締め付けていたボディラインも本来の女性らしいものとなり、元々整っていた顔に“女性という事実”が相まって、困惑するものや心臓が高なるもの、女性ながら圧倒的な強さを誇る楓に複雑な感情を抱くものなど様々だった。




顕人も昴も楓に対する周囲の変化に気付いていたが、2人も微妙に戸惑いを感じていたため顔を見合わせて頭をポリポリとかいた。



「まぁ、なんだ。

多分他の皆も別に永崎を蔑んでなんかいない。

どっちかというとあれは好奇の視線だな。」



「え?そーなの?

いやでもまぁ、男だった奴が急に女になったらそりゃ変に思うか…。」


結局楓は肩を落とした。



(永崎は自分の“女である弱点”にばかり頭がいって、“女としての魅力”に関しては頓着がないんだな…)


顕人はうーんと唸ったが、少し時間が経てば周りの人間も楓も、そして自分自身も慣れていくさと思い今は考える事をやめることにした。





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