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東京ダンジョン  作者: ルーデル
2章
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女である強さ


次の調査に向けて着々と準備が進められていたが、基本にして重大な問題がある。


調査隊員の不足である。


豹悟達のチームはリーダーである豹悟を欠き、顕人も薬草の力でそれなりに動けるようになっていたが今回の調査に赴くのは見送られた。


そして、1人を除き全滅した2つのチーム。


そしてその残った1人も根付いた恐怖は拭えず敢え無くリタイアした。


当初6チーム24人で組織されていた調査隊だが機能するチームは半数となってしまったのだ。


隊員の新たな募集はかけ始めたようだが今日明日でどうにかなる話ではないため調査の進行は緩やかになる見込みだ。



そんな中未だ全快ではない顕人を含めた3人で調査隊の詰所を設営するための物資の輸送を護衛することとなった。

もはやこの階付近に敵は少なく、今の3人なら難なく対処できるとの事で白羽の矢が立った。


輸送チームの出発は翌朝となり、3人は地上詰所にて一晩を明かす事となった。



集会も終わり解散となり楓と昴は顕人の元へ決定事項の報告にむかうことにした。



楓が重い口を開く勇気を集めていると昴が察したのか口火を切った。


「俺は別に騙されたなんて考えちゃいないぞ。」


先手を取られ楓は動揺したが、意を決して話し始めた。


「そう言ってくれて嬉しいよ。

ちょっとあまえちゃいそうだけど結果として〝私〟は皆に嘘をついてたことになるからちゃんと理由を話して謝りたいの。」


楓の懇願に昴は正直理由については大方の察しはついていたが、楓のケジメに付き合うべく頷いた。



「ただでさえ日常からかけ離れたダンジョンで私が女だと知れれば女である事がマイナスに働くんじゃないかってばっかり考えちゃって、私も死んだ親友の為にダンジョンの調査を自分の手で成し遂げたいのに最悪外されちゃうかもしれない。

そう思うとこわくなって、選考用紙に男で丸したの。

岩手君も山縣君も小野君も今にして見れば私が女だからって何か害するような人達じゃないって分かるけど、私が女である事を隠して得た覚悟を無くしちゃいそうな気がして話せなかった。」


一呼吸置いたあと楓は頭を深々と下げた。

「本当にごめんなさい!」


昴は少し得心がいった。


(永崎の鬼気迫る強さはその覚悟のおかげでもあったのか。)


「永崎が罪悪感を感じてても俺や、きっと山縣や小野も永崎を責める気なんて全くない。

寧ろその強さには何度も助けられている。

唯一思う所があるとすれば、女だと知ってたなら夜寝るときもうすこし違った気持ちを味わえたかもしれないな。」



かくして楓と昴にわだかまりはなくなり

話の途中まで神妙にしてた楓の顔は茹で上がったように赤くなったのだった。


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