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東京ダンジョン  作者: ルーデル
1章
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33/46

アンチ・モンスター

地上の識者たちが既に立てていた仮説がある。



〝ダンジョン内のモンスターの核たる部分は魔力ではないか〟と。



以下がその根拠としてあげられた。



銃や爆弾等の兵器ではダメージが見込めない事。


切断されたモンスターには内臓や脳などの器官が見られないこと。


モンスターの生命活動を止めるのに必ずしも特定部位の破壊を必要としない事。


魔力の使えない地上では極端に能力が劣化する事。




これらは言い換えると


魔力を帯びない地上の兵器では効果がなく


生命活動に必要な臓器がなくても魔力を核として活動し


切断による部位の欠損で体を覆う魔力の減少または漏出によってのみ生命活動は止められ(それでも部位によってダメージの大小はあるようだが)


活動を維持する魔力のない地上では我々人間が酸素のない空間で活動するようなもので著しく機能が鈍る。


と言える。



つまり調査隊の使う剣はモンスターの魔力を断ち、魔法はモンスターの魔力に作用している。








そして楓の放った魔法はーー






気合と共に魔法を放った楓だったが、特に何が放出されたわけでもなかった。


しかしスレイヤーの体は大きく傾き、片膝をつき意識を混濁とさせた。



楓の魔法、それは〝モンスターの魔力の吸引〟。

そしてーー




もはや口を聞くこともままならない豹悟を抱え楓はその場を離脱した。



「なが…さ…き…?

ヤツは…?」


もはや息も絶え絶えの豹悟を抱きしめながら楓は言った。



「大丈夫、もう終わるから少しだけ待ってて。」



スレイヤーは豹悟の氷が体を覆い、楓による魔力吸引も合わさり殆ど動けずにいた。



楓は倒れている3人を見つめ静かな怒りに震え、その右手には、黒い可視化された魔力が漲っていた。



吸引したスレイヤーの魔力が楓の魔力と混じり、ほとばしりながら解放を待ちわびていた。




(わかる。

今まで何をしても放出できなかったボクの魔力が今なら撃てる、)


右手をスレイヤーにかざした楓の黒い魔力、楓の意思を汲んだが如く激しく解き放たれた。







モンスターの魔力は楓自身の魔力によって解析され、そのモンスターに対する特効と化す。






上半身を消失したスレイヤーにもはや生命の火は灯っていなかった。



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