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東京ダンジョン  作者: ルーデル
1章
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34/46

戦いの終わり



「ぐ…ゴホッ…」


豹悟は虚ろな目を開けた。


(…あれからどうなった?

永崎は、皆んなは無事なのか…?)



辺りを見渡すと上半身のないスレイヤーと相対していた楓を見つけた。


(あれは、永崎か。

状況を見るにアイツが勝ったんだな。)


「永崎…!」


豹悟はもはや痛みすら感じぬほどの深手に意識を揺さぶられながら必死に声をあげた。



「小野君!」


豹悟に気付いた楓が駆け寄った。


「大丈夫、じゃないよね!?立てる!?」


楓は極度の緊張状態から豹悟の声で己に立ち戻りその目には涙が浮かんでいた。



「……ああ。」


(これが、〝自分の体のことは自分が一番わかる〟ってやつだな。)



「永崎、お前女の子だったんだな。」



楓は己の今の格好を思い出しこの上なく赤面した。



「あ、あの…その…えっとー……黙っててごめんなさい…。」



結果として楓が女を隠した動機は他の3人を信用していないとも取られかねないもので楓は気恥ずかしさよりも罪悪感が勝り謝罪した。



「何も謝ることはないさ、訳ありなんだろう?」


その言葉に楓はまた潤んだが未だ起き上がらない昴と顕人を思った。


(言い訳するのは後だ。今は皆を!)


「小野君ありがとう、上に戻ったら絶対話すから。

今は山縣君と岩手君を急いで上に連れて帰らないと!」


楓の必死な顔から豹悟は顕人と昴の状態が非常に良くないことを悟った。


「落ち着け永崎。

まずは上に連絡をして救援を呼ぶんだ。

幸いスレイヤーは倒したようだし、俺たちは地上に比較的近い位置にいる。

手負いの俺たちが運ぶより早いはずだ。」



「そ、そうだね!

急いで連楽するよ!」


楓が慌てながら電話をかけ始めると豹悟は静かに空のない天を見上げた。



(…………。)







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