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東京ダンジョン  作者: ルーデル
1章
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31/46


「ガハッ…」


顕人の鮮血が宙を舞う。



スレイヤーは爪を引き抜くと先端のない右腕で顕人を殴り飛ばした。



壁に激突し顕人は崩れ落ちた。




「山縣!」


吹き飛んだ顕人に豹悟が気を取られた隙にスレイヤーは次の標的を手に掛けようとしていた。



「あああ!」

その光景を見た楓が半狂乱で天井を踏み抜き飛び出したが一瞬間に合わない。



汗がつたう豹悟の前に躍り出たのは昴だった。


しかしスレイヤーの膂力は凄まじく、足場が不安定な事もあり踏ん張りがきかず爪を受け止めた剣毎吹き飛ばされてしまった。



そこは楓が飛来しスレイヤーに斬りかかり肩口に傷を負わせたが猛然と反撃するスレイヤーに爪をいなすだけで精一杯だった。



(山縣…岩手…永崎…)



豹悟は目の前の状況が刻々と悪くなる中必死に頭を冷やしていた。


(一体どうしたら…!)



その時楓と切り結ぶスレイヤーの背後を昴が取った。


「小野!こっちは任せろ!」


昴は感じていた。

スレイヤーは楓の剣で持ってしても倒せない。

この状況を打開するには策がいるが自分では思いつかない。

ならば豹悟がせめてそれを考える時間を作るために前に出る。


その決意を乗せた昴の刃がスレイヤーの背を薙いだ。


「オアァ!」


その瞬間スレイヤーが怒りにより力を更に増し右腕で昴の腹を殴り遥か後方に吹き飛ばした。


「くそっ…」


そこで昴の視界は暗くなった。




そして自らの爪を受け止めていた楓の剣に強力な圧をかけた。


ピキキと楓の剣にヒビが入り今にも砕かんとした時


「永崎!下がれ!」


豹悟が叫び、楓は後ろに跳躍しようとしたが一歩間に合わず剣は折れ袈裟懸けに爪をその身に受けてしまった。



「くっ…」



幸い深手にはならなかったが楓の鎧が砕け、着込んでいた衣服が裂け、楓の肌が覗いた時、楓が抱えていたモノが露わになったのだった。




「永崎…!お前…!」



裂けた衣服の下に覗いた胸の膨らみが楓が女であることを告げていた。




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