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東京ダンジョン  作者: ルーデル
1章
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19/46

戦慄のトカゲ


「散れ!!上だっ!!」


モンスターが剣を振りかぶりながら飛びかかってきた所を豹悟の怒声で全員間一髪でかわした。


しかし前方にいた3体もこちらに気付いてしまい向かって来ている。


「まずいな、合流される前にこいつを一気にやるぞ!」


言うや否や後ろに陣取っていた楓が突っ込む。



ガッ!


楓の剣は胴を薙いだが両断どころか表面の鱗を切り裂いたに過ぎなかった。


「かった!」



モンスターが振り向きざまに剣を振り回した。


楓はそれを受け止め距離を取った。



「ティーロ!」



その隙を見逃さず顕人のティーロがモンスターの背中、楓が裂いた箇所に直撃した。



「ゴアッ」



モンスターは小さな呻きをあげたが貫くには至らなかった。

再び楓が距離を詰め剣戟を浴びせるがやはり有効打にはならない。


そして前方にいたモンスターも肉薄してきており4人に焦りを与えた。



(どうする。有効打を与える方法がわからないまままま合流されるのはキツイ。)

(俺が三体を足止めして、その間に皆んなにこいつに有効な攻撃を探ってもらうか?

もしくは一人一殺で当たるか?)


豹悟は頭をフル回転させて考えた。



「3重!カデーレ!」



顕人が豹悟に難しい判断が迫っていることを察し向かってくる3体に向け衝撃波を放ちモンスターを吹き飛ばした。



「流石に体重があるのか、ゴブリンほど吹き飛んでくれないしダメージもほとんどないな。

こりゃつらい。」



「ヴェレーノ!」


吹き飛んだモンスターに昴が追撃を放つ。



「グォォ」


ヴェレーノを浴びたモンスターは苦しみ悶えている。



(ヴェレーノは有効だが即効性のある攻撃力はない。

腹、目、口当たりを地道に削り倒すか?

しかし楓の攻撃を見る限り少なくとも腹には斬撃は通ってないな。

なんて硬さだよまったく…。)


(ん?硬さ?もしかしたら…)



「グラセ!」


豹悟は最大出力でグラセを撃った。


地下二階のゴブリン達にグラセを撃った時はいとも簡単にゴブリンの体を貫いたため発想に至らなかったが、グラセは着弾時に氷が広がる。

そして今の豹悟のグラセでは恐らくあのモンスターを貫けない。

それはつまりあのモンスターを凍らせることが出来るのではと豹悟は考えた。



グラセが顕人と昴が足止めしたモンスターのうち一匹に命中した。


パキキ…。



豹悟の目論見は当たりモンスターは氷に包まれた。



「くっそー、最初からグラセ撃ってれば良かったのかー。

山縣!やってくれ!」



「ティーロ!!」

意図を察した顕人が最大出力でティーロを放った。



パキィンという氷が砕ける音と共にモンスターは砕けた。



「ナイス山縣!」


(永崎なら一対一で負ける相手じゃない。

なら今は残りの二匹を!)



「続けて行くぞ!グラセ!」


慣れない連射で残り2体にグラセを放つ。



命中を確認した顕人と昴が突っ込む。



「剣でもいけるか!?」



顕人と昴は少し不安だったが杞憂に終わり、モンスターの体を砕くことに成功した。


「次は永崎のところのだ!」


「ああ!」


3人は楓の援護に行くべく目をやると



ドサッ




モンスターが楓の前に倒れた。



「え。」


3人は呆然とした。



「ふぅ…疲れた…」


楓は数十を超える攻撃を浴びせ、ゴリ押ししてモンスターを降したのだった。



「あ、呆れたやつ。」



(永崎は元々脳筋なのかもしれない)


そう思う3人であった。



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