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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十七章 "七帝魔導士"との出会い

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第1275話 キミの力を見たい



 なんか、アルテミィミスさんに「あなたを超える」と宣言したみたいになっちゃった。

 もちろんそんなストレートに言ってはいないんだけど……そう取られてもおかしくない。というか、そうとしか取れない言葉だった。


 なんせ、この世界で一番の魔導士である師匠を超えるってことは、誰よりも強くなるってことなんだから。

 あ、ちなみに私が師匠のことを"魔導賢者"だと知ったのはこの学園に来てからだから、最初から世界最強とか考えていたわけではない。


 でも、よく考えてみなくても……そういうことだよなぁ。


「お前は、本人を前に良くもまあ……」


「いつも私たちの予想を超えてくるな」


 シルフィ先輩もサテラン先生も、もう苦笑いを浮かべることもできないみたいだ。まあ、まさかこんなことになってしまうとは。

 でも、目標を聞かれて素直に答えただけなんだから。悪いことはしていないよね。


 とはいえ、アルテミィミスさんは怒っているだろうか。そんな気持ちがありつつ、彼女に視線を移した。


「くふふっ……ふふっふふふ……」


 ……お腹を抱えて、めちゃくちゃ笑いをこらえていた。


「あの……」


「ふふふ、も、もうだめ……ふはっ、あははははは!」


 そしてついには笑いを抑えきれなくなり、大きく口を開けて笑ったのだ。

 一体なぜそんなことになっているのかわからない私たちは、ぽかんとした様子で見つめていた。クロガネも同様に。


 しばらく笑ったあと、私の視線に気づいたのかアルテミィミスさんは涙の浮かんだ目元を指先で拭っていた。

 泣くほど笑うってどんだけだよ。


「ご、ごめんごめん。別に、キミの目標を笑ったわけじゃないの。ただ、まさか目の前でこうも堂々宣言されるとは思わなかったから……!」


 笑いは収まっても、まだ時折震えている。


 本人の言うように、私をバカにしたとかじゃあないんだろう。ただ、私の言葉が突拍子がなく、ツボに入ってしまったのだ。

 それは、良いことなのか? 悪いことなのか?


「あ、あの……私、別にそういうつもりじゃなくて……」


「意識せずにあの宣言? だとしたら、ますますすごいんだけど」


 と、とりあえず怒ってはいないみたいだけど……なんだか、釈然としない。


 それからまたしばらくして、「ふぅ」とようやく落ち着いた様子のアルテミィミスさん。

 彼女は私に近寄り、ポンと肩を叩いた。


「気に入ったよ、キミ。応援してるよ」


「お、おう」


 おもしれー女、から気に入った女にランクアップした。ランクアップなのかこれ?

 自分を超えるといった相手に、身の程知らずだとか貶すこともなく……純粋に応援してくれるなんて。


 この人、すっごくいい人だ……


「わ、私、がんばり……」


「じゃあ、キミの実力を見せてくれないか」


 ……ん? 今なんて?


「えっと、聞き間違いかな。今、なにを……」


「キミの力を見たいな」


 ……シルフィ先輩とサテラン先生に振り返る。二人とも驚愕の表情を浮かべていて、どうやら私の聞き間違いでなかったことがわかる。

 もう一度アルテミィミスさんへと視線を戻す。彼女はニコニコ笑っていた。


 あれー? これ……本気の顔だ?


「ええと、アルテミィミスさん」


「なんだい?」


「私は別に、そんなつもりはなくて……」


「そうなの? 誰彼構わず戦いを挑む学園の狂犬、って聞いたけど」


 し、"七帝(しちてい)魔導士"のアルテミィミスさんにまでそんな伝わり方してるの!? とんだ危険人物じゃないか私は!


「それは、なにかの間違いです。私は、今回はおとなしめの設定で行くんですから」


「そう言っている時点で、ほとんど自白しているようなものだと思うけれど。

 ……でも、よく考えてみて。今回は、"私が"キミの力を見たいと言ったんだよ」


「……」


 その言葉に、少し考える。確かに、アルテミィミスさん相手に戦いを挑むな……とはシルフィ先輩に言われたけど、それは私からの場合。

 相手から、力が見たいと言われたのだ。私、悪くなくない?


 そう思って、シルフィ先輩を見る。


「……そういうことなら、俺から言うことはなにもない」


 小さなため息をつきながらも、認めてくれたみたいだ。認めたというよりは、諦めたというのが正しいかもしれないけど。

 その隣では、サテラン先生も同様にうなずいていた。


 わざわざ相手から言ってくれたのだ。断るのは失礼ってもんだもんね!


「おぉ、あからさまに元気になったねぇ」


「そんなことないですよ! で、力を見るって具体的には!?」


「元気いいなぁ。……そうねえ」


 力を見ると言っても、いったいなにをどうすれば彼女に力を見せることになるのか。

 方法を考えていたアルテミィミスさんは、しばらく黙っていて……それから、手を叩いた。


「なら、こうしよう。キミと黒竜くんで、私とスティに挑んでくるといい。私からは、攻撃はしない……あくまでも力を見る、だからね」


 不敵に笑う彼女の言葉に、最初は理解ができなかった。私とクロガネで、つまりは無防備のアルテミィミスさんたちを攻撃するってことだよね?

 そ、それは……私たちが、ずいぶんと舐められているってことじゃないかな。


 いや、別にアルテミィミスさんはそんなつもりはないのかもしれない。けど……


「そういうことなら……」


 私、容赦しないからね!

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

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