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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十七章 "七帝魔導士"との出会い

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第1091話 興味ある



「……それにしても、私が居た頃よりもすごく立派になってるわね。設備もしっかりしてるし、もう一度この学園で学んでみたいわ」


「はは、さすがに学生には見えませんよ」


 ここでもう一度、なんて言うアルテミィミスさん。気持ちは……まあ、ちょっとわからないんだけど。

 学生をするにしても、学生には見えない。せいぜい教師だけど、こんな先生が居たら授業どころじゃないよ。


 しっかし、ローブの上からでもスタイルがいいのがわかるけど……もうちょい身体のライン見てみたいなぁ。


「お前、なんだかおじさんのような目線をしているぞ」


「そ、そんなことないよぉ」


 シルフィ先輩の指摘に、軽く口笛を吹く。でもうまく吹けなくて、ひゅーひゅーと空気だけが抜けていく。


 校内を見て回るには、生徒たちが騒ぎになりそうなので……それは後回し。訓練場内を見て回るアルテミィミスさんは、「ほぉ」と声を漏らしている。

 私たちは毎日のように使っている施設だけど、初めて見た人にはまた違った感じ方があるのだろうか。


「うん、すごいね。壁から床……天井に至るまで、精度の高い造りになっている」


「そうなの?」


 壁を触りながら、彼女はつぶやいた。

 それを聞いても、私はピンと来ないけど……サテラン先生は、私を見てため息を漏らしていた。


「訓練場は、特殊な造りをしてあると……初めの頃に言ったはずだが?」


「……そうだっけ」


 あははは、と苦笑いを浮かべる。シルフィ先輩も、あきれた様子だ。

 私ってば話を聞いていなかったのか、お茶目さんだなぁ。


 ……訓練場が丈夫なのって、結界とかのおかげかと思っていた。でも、それだけじゃなかったんだな。


「ふふ、やっぱりキミ、おもしろいねぇ」


「へ」


 すると、いつの間にか目の前にいたアルテミィミスさんが……私の顔を覗き込んでいた。

 顔立ちの整っている子は、周りに何人もいるけど……これほどの美形となると、そうはいない。同じ女なのにドキドキしてしまうよ。


 うわぁ、それにいい匂いもする。大人の香りと言うか……いや、でもなんか匂いが濃い気がするような……?


「って、なにを顔をしかめているのかな?」


「いや、なにも……き、きれいな顔すぎて、逆に顔がこんなになっちゃったみたいな」


「なんだそれ」


 クスクス、と彼女は笑う。くそう、かわいいな。

 年上が見せるかわいさってのも、いいもんがあるな。


 それからアルテミィミスさんは、私の全身を上から下まで見つめていた。いやん、恥ずかしい。


「噂には聞いてるよ、キミのこと」


「えっ」


 学園内だけでなく、すでに学園の外にまで私の噂は広まっていると聞いていた。

 だけどまさか、上級魔導士の選りすぐりの人にまで届いているなんて!


 ……でも待って、私の噂って……


「そ、それってどういう……?」


「さて、どういう噂でしょう?」


 人差し指を立て、口元へと持っていく。さらには片目ウインクをするおまけ付き。

 ちくしょう、かわいい。


 学園の狂犬だの危険人物だの言われているわけだけど、まさかそういうことまで?


「真偽の程は、まあ直接見ればわかる。……だから、見たいな」


「え?」


「キミの使い魔」


 ……アルテミィミスさんの目が、細められた。その瞬間、なんだか……ちょっとした寒気みたいなのが。


 私の噂を知っているのなら、使い魔……クロガネのことを知っていても、おかしくはない。

 そして、クロガネに興味を抱くのだってわかる。なんせ、クロガネは……


「黒竜を使い魔にしている魔導士なんて、聞いたことがない。しかも、それは学生だという……そんなもの、興味を抱くなという方が難しいじゃない」


「ア、アルテミィミス様?」


 なんだか、だんだん雰囲気が変わってきたような。それを察してか、サテラン先生もつい口を挟む。

 けれど、止まらない。アルテミィミスさんは自分で自分の身体を抱きしめるように、腕を回す。


 さらに若干頬を染めて、私のことを見ていた。なにこの人、危ない人とかじゃないよね。


「見たい、って言われても……ここじゃあ」


 別にクロガネを召喚することに、嫌とかいう気持ちがあるわけじゃない。でも、問題はある。

 クロガネは、でかい。とても大きい。なので、建物の中で召喚すると、その建物を壊してしまいかねない。


 最近は、クロガネの大きさを調整できるようになってきたとはいえ、アルテミィミスさんが望んでいるのはそういうことではないだろうし。


「なるほど。けど、それなら心配いらわないわ」


 私の心配に納得したようにうなずき……アルテミィミスさんは、ぱちんと指を鳴らした。


 すると、瞬きしたその瞬間……周りの景色が、変わった。

 建物の中にいた。なのに今目の前に広がっているのは、草原。だだっ広い草原が、障害物のない地平線まで続いていそうな草原が、そこにはあった。


「こ、れは……」


「一時的に、別の空間に置き換えたんだよ。ここなら、キミの心配事も必要ない」


 ……あっさりとした顔で、さらっとすごいこと言ったなぁ。すごいや、


 けれど、私の心配事を見抜いた上での行為というのなら……

 ありがたく、使わせてもらおうじゃあないか!

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