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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十七章 "七帝魔導士"との出会い

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第1089話 ボンキュッボン



 たくさんの花火と共に現れたのは、"七帝(しちてい)魔導士"の一人であるビビアン・アルテミィミス。箒に乗って、空に浮いている女性だ。

 その姿は、まさに……


「おぉ、魔女だ魔女!」


「お兄静かに!」


 ……あっちは盛り上がってるなぁ。


 黒いローブに黒いとんがり帽子。そして箒で想像するのは、ヨルがめちゃくちゃ嬉しそうに魔女と呼ぶそれだ。

 その人は、私の知ってる女の子とよく似ているけど……全然違う。あの人、すごくボンキュッボンだもん。


 私、目がいいからちゃんと見えるんだもんね!


「お姉さんかな」


 あの女の子のお姉さんというなら、説明はつく。見た目どころか格好まで同じなんて、よほどの仲良し姉妹なのだろう。


 それと、あの人の名前って……確か、ノマちゃんが憧れているって人と同じ名前だ。

 同じ"七帝魔導士"で同じ名前ってのはないだろうし、あの人が本人で間違いないだろう。


 その本人を前に、ノマちゃんは……


「……!」


「な、泣いてる……」


 見慣れたブロンドのドリルヘア。てっきりノマちゃんのことだから、本人を前にしたらわーきゃーとめちゃくちゃ騒ぐものだと思っていたけど……

 ただ黙って、涙を流していた。それは、痛いとか悲しいとか、そんなのじゃなくて……感涙だ。見れば分かる。


 あんなノマちゃん初めて見る……クラスの子もそうだろう。

 それだけ、憧れの人と会えたのが嬉しいってことかな。


「あ、降りてくるぞ」


 箒が地上へと降りていき、ある程度の位置でビビアン・アルテミィミスが飛び降りる。

 その際、スリットの入ったスカート部分がふわりと舞い上がり、白い脚が見えた。なんて魅惑的な脚なんだ……ごくり。


 彼女が降り立つと、周囲からは「おぉ」と歓声が上がる。

 顔を上げた彼女は、にこりと微笑む。


「……泣きぼくろ?」


 その左目に……泣きぼくろが見えた。

 大人の女性、黒いローブに身を包んでもボンキュッボンなのがわかり、そして左目の泣きぼくろ……なんとも妖艶な雰囲気を出している。色気があるのだ。


 でも、その泣きぼくろって……昨日会った子と、まったく同じ位置にあるような?

 よく似た姉妹だからって、泣きぼくろの位置まで一緒なんてことがあるのだろうか?


「……改めて、本日は"七帝魔導士"であるビビアン・アルテミィミス様にお越しいただきました」


 彼女を紹介するように、魔導学園校長である……ええと、ゼシリアス・マーマレンヒだっけ。が話す。

 校長とか、あんまり見ないからなぁ……それでも名前を覚えていたのは、生徒会室に名前があったのを思い出したからだ。


 それから、やたらと話があったけど……私たちの注意は、もはや校長にはなかった。

 上級魔導士の中でも選りすぐりの七人。そのうちの一人が、今そこにいるのだ。興味が湧かないほうがおかしい。


 それに、ナイスバディのお姉さん。男の子の中には、別の意味で目が離せない子もいるのだろう。


「……」


 そんな中、生徒たちを見回す彼女と……気のせいだろうか、目が合ったような気がした。

 それから、うっすらと微笑んだのだ。


「なあおい、今俺に笑いかけたぞ!」


「バカ俺だよ!」


「俺だっての!」


 と、近くの男子生徒たちが騒ぎ出す。

 その様子を見て、女子生徒はため息を漏らすばかり。


「バカねぇ、男子って」


「まったく」


 それから校長の話が終わり、ビビアン・アルテミィミスが一歩前に出る。


 わぁ、とっても綺麗な人だ。男子たちが釘付けになるのもわかるな。

 正直、女として羨ましい……という気持ちすらわからない。ローブを纏っている、露出の少ない服なのにどうしてこうも刺激的に見えるのだろう。


 いやぁ、見えないほうが逆に……って、そういうんじゃなくて!


「皆さんは一流の魔導士を目指す、いわば魔導士の卵。そんなあなたたちに少しでも力になることがあればと、私は今ここにいます」


 透き通るような、美しい声。なんか聞いているだけでも気持ちいいな。

 こんな声で耳元で囁いてもらいてぇ……


「これからしばらくの間、学園で皆さんに教えていくつもりですので、どうぞよろしくお願いします」


 物腰丁寧な挨拶に、自然と拍手が起こる。

 なんか、見惚れているのは男子生徒だけじゃないなぁ……教師たちの中にもちらほら。


 そして、次は……


「それでは、生徒会長のシルフィドーラ・ドラミアス。副会長のエラン・フィールド、前へ来なさい」


「え」


 突然名前を呼ばれ、きょとんとする。しかし、隣のクレアちゃんに脇腹を突かれ、生徒たちの間を割って前へ。

 シルフィ先輩も表情には出していないが、驚いている様子だ。そりゃそうだ、なにも聞いていない。


「二人には、アルテミィミス様の学園案内を頼もうと思う。よろしいかね?」


 よろしいかね、じゃないよ。断れるか! 断る気もないけど。

 まあ、こういうことは生徒会の仕事だってのはわかるけど。マヒルちゃんやリーメイは加入したばっかだし、一年生は一年生だから呼ばれないのだろう。


 ……それにしても、近くで見るとますます似てるなぁ。これじゃああの子のお姉さんというより、まるであの子を成長させたかのような……


「よろしくね、シルフィドーラ・ドラミアスくん、エラン・フィールド学生」


「はい」


「はい……ん?」


 なんだろう、今の呼び方。なんか引っかかるなぁ。

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