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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十七章 "七帝魔導士"との出会い

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第1085話 魔導を極めるには



 さて、"七帝(しちてい)魔導士"の一人が学園に来るという話を聞いてから、数日が経った。

 その間、別に変わったことはいくらかある。ダンジョンの件は調査中みたいだし、授業もいつも通りだけど。


 まずは、生徒会新メンバーが発表されたことかな。んで、改めて……

 生徒会長シルフィドーラ・ドラミアス

 生徒会副会長エラン・フィールド

 生徒会会計マヒル

 生徒会会計監査アレクレス・ルーランド

 生徒会書記カリナ・ドーダン

 生徒会書記リーメイ


 書記が二人になっているけど、去年だって二人だったんだ。問題はない。

 そして書記だった一人が、シルフィ先輩。なので、彼から教えられることは多いみたい。


 顔には出していなかったが、リーメイに直接教えることができて嬉しかったのだろう。

 そして……


「やぁあー!」


 一年生エルフの、カリュリアちゃん。勇ましい声と共に放たれる魔力弾は、とてもひょろひょろだ。


 森の精霊と呼称されるエルフは、魔力の扱いに長けている。なのに、カリュリアちゃんは魔力の扱いが下手なのだという。

 それをどうにかしたいと私に相談してきて……時間のある時に、こうして訓練に付き合っている。


 最初のうちは、カリュリアちゃんの魔力の状態を見させてもらって……ある程度わかったので、こうして指導しているわけだけど。


「うーん……上達しないなぁ」


 私は小さくつぶやいた。


 そもそも人に教えるって経験がない私だ、こんな教師みたいなやり方ちゃんとできるのかって疑問はある。

 それに、相手はエルフ。本来魔力の扱いに長けている種族に、どうやって教えればいいのか。


 普通の教師たちも、それがわからずにいるのに。


「す、すみません……せっかく、お時間を取ってもらっているのに……」


 しゅんとした様子のカリュリアちゃん。私の言葉が聞こえたわけではないだろうけど……私に訓練に付き合ってもらって、この結果であるのが申し訳ないのだろう。


 逆の立場だったら、私だってこうなってしまうかもしれない。

 だからこそ……


「ううん、気にしないで。私が好きでやってるんだから」


 相手に気負わせないことが重要だ。

 それに実際に、私は面倒とかそんなことを思っているわけじゃないのだから。


 肩を落としている彼女の肩をポンポンと叩く。


「私こそごめんね、一応ウーラスト先生に話は通したんだけど……」


 今この場には、私たち二人だけだ。誰にも見つからないように、校舎から離れたところで行っている。

 こういうのって、あんまり見られたくないだろうしね。


 私だって、一人で教えられると思っていない。だから同じエルフの、ウーラスト先生にも話した。

 ただ、忙しいみたいでなかなか時間を作れないみたいだ。


「い、いえ、そんなこと! エラン先輩には、感謝しかないです!」


 首をブンブンと振り、カリュリアちゃんは言う。

 彼女はいつしか私を、フィールド先輩ではなくエラン先輩と呼ぶようになった。私としては嬉しい。


 なんだか、仲が良くなったような気がする。


「根を詰めすぎてもいけないし、今日はここまでにしようか」


「はい……」


 今日もうまくいかなかった。その事実に、カリュリアちゃんは軽くため息を漏らした。


 魔法ってのは、魔力をイメージにより具現化したもの。火をイメージすれば火を、水をイメージすれば水を。

 イメージさえうまくできれば、後は簡単……だと思うんだけど。


 私は、十年より前の記憶がない。でも、その後師匠のおかげで魔法を、そして魔術を使えるようになった。

 やっぱり、師匠は教え方がうまかったのかなぁ。


「はい、どうぞ」


「! あ、ありがとうございますっ。今、お金を……」


「いいよいいよ、先輩からの奢りだよ」


 買った水を渡し、近くのベンチに座る。

 カリュリアちゃんも隣に座り、水を飲んでいく。魔法をうまく使えなかったとはいえ、集中し続けるというのは精神的にも疲弊する。


 それを回復させるには、よく休み、いっぱい食べることだ。


「私、なんでこんなにだめだめなんでしょう……」


 そんなに自分を卑下する必要はない……とはいえ、落ち込むよなぁ。

 始めのうちは、魔力をうまく扱えないとは言っても言うほどではないだろうと思っていた。最低でも、学園に入学する基準はあるのだから。


 ……そう、本当に最低基準のみといった感じ。それも、エルフという点で見ればむしろかなり……下だと思う。


「うーん……なにか、悩みでもあるとか?」


「悩み、ですか?」


「そ。魔力に集中するときに、悩みが邪魔して乱れちゃう……とか」


 それは、なくはない話だ。考え事をしていたら集中力を乱してしまうなんてこと、むしろよくある。

 そうならないために、魔法に技名をつけて、言葉と結びつけるのも大切なんだけど。


「悩み……なんで私ってだめだめなのかなって……」


「おう……」


 訓練がうまくいかないことが悩みで、そのせいで訓練がうまくいかない。もし本当にそれが原因なら、なんて最悪の悪循環だろう。

 さすがにそれは違うと思うけど……


 ……魔力の扱い方、か。自分で、いつの間にか当たり前のように思っていたこと。でも、それを人に教えることの、なんと難しいことだろうか。

 魔導を極めるって……人に教えることも、できないといけないのかな。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

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