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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十六章 二年生突入編

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第1083話 話したいこと



 ギルドマスター、そしてフェルニンさんとガルデさんと別れ、私たちは学園へと戻った。

 道中、今日の出来事を振り返る。ただのダンジョン探索のはずが……魔物はともかく魔獣と戦ったり、その魔獣が変だったり、冒険者ギルドに戻ってフェルニンさんと手合わせすることになったり……


 訓練所にも結界が張られていたから、あれだけ激しい戦いの後でもダメージは残っていない。疲労はあるけどね。

 でも、私としても得るものが大きい戦いだった。


「……というわけで、冒険者ギルドの調査待ち……って感じですかね」


 学園の、生徒会室。そこに足を踏み入れ、私は目の前の人物に報告していた。

 新生徒会長の、シルフィドーラ先輩。彼は専用の席に座り、黙々と私の話を聞いていた。


 途中驚く素振りがあったけど、私の話を折るまいと黙っていてくれたのだ。聞きたいこともあっただろうに。

 そして、報告を終えて最初に……


「そう、か」


 と、つぶやいたのだ。とても重々しいニュアンスだった。


 そこにどんな意味があるのかわからないけど……もう少し、労いの言葉とかくれてもいいんじゃないだろうか。

 そんな私の視線に気づいたのか、シルフィ先輩は私を見つめて……


「ご苦労だったな」


 願っていた労いの言葉をくれた。ただし、まったく気持ちがこもっていない。

 なんて人だ。こっちから物申してやろうか。


 そんな彼が、私の隣へと顔を向ける。その表情は、どこか柔らかになっていた。


「り、リーメイもご苦労だったな。疲れただろう?」


「大丈夫! リーはたくましいかラ!」


「そうか、それはなによりだ」


 私の時と全然声色が違うよこの人。あからさますぎる。

 でも本人にはそのつもりはないんだろうし、リーメイもまた鈍感だから気づかない。


 リーメイは生徒会の人間じゃない、まだ。でも、今日の報告として生徒会室に来てもらったのだ。

 その方がシルフィ先輩も喜ぶと思ったからだ。実際に、表情と声が私の時と明らかだもん。


「……う、んん!」


 そんなシルフィ先輩を見ながら、私はわかりやすく咳払いをしてみせる。

 その意味がわかったのか、シルフィ先輩がじっとこちらを見つめてくる。でも、私も私で見つめ返す。その視線に、甘い雰囲気なんてない。


 数秒の後、シルフィ先輩はようやく口を開いた。


「こほん。そ、それで、リーメイ……キミは、その……せ、生徒会に……」


 うまく言葉が出てこないのか、ゆっくりと話している。なんだよその純情な感じ。


「あ、エランからも聞かれたヨ。いいよー、入ル!」


「そ、そうか! うん、なら、歓迎するぞ!」


 対してリーメイは、とてもあっさりしていた。あっさりというかさっぱりというか。


 軽いやり取りだ。でもシルフィ先輩は、とても嬉しそう。私が同じことやったらめちゃくちゃ怒るんだろうなー、くそが。

 ともかく、これでリーメイも正式に生徒会に入ることに。シルフィ先輩、冷静に努めようとしているけどすげー嬉しそう。


 今回のダンジョン報告より俄然興味あるんじゃないのか。


「……じゃあ、報告も終わったし帰っていい?」


 もう用事も終わった。なんならリーメイを残していくから、二人きりに……


「待て。お前に話したいことがある」


 そんな私の気遣いを無視して、シルフィ先輩は私を止める。

 待てと言われたら待つけども。話したいことってなんだよ、愛の告白か? ないな。


 そんな私の気持ちを知る由もなく、シルフィ先輩は言葉を続けた。


「"七帝(しちてい)魔導士"。この言葉は知っているな?」


 前置きもなにもない、ストレートな言葉だった。

 ま、直球に言ってくれたほうがこちらとしてもありがたい。


 "七帝魔導士"か……そもそも魔導士の中にも、冒険者のようにランクみたいなのが存在する。下級、中級、そして上級。

 確か……上級魔導士の中でも、選りすぐりの七名。それが"七帝魔導士"って呼ばれているんだっけな。


 ついでに、それよりも上の階級もあるらしい。この世に四名しかいない"四柱(しちゅう)魔導士"。

 そして、全ての魔導士の頂点に立つただ一人の存在……それが"魔導賢者"だ。ちなみにこれ、私の師匠ね!


「……なにを考えているのか知らんが、鼻を伸ばすな」


 おっとっと。私の師匠すげーんだぜって思うと、つい顔が緩んでしまう。


 それにしても、なんで"七帝魔導士"の単語が出てきたのか? まさかなんの関係もない話をここでしないだろうけど。

 そんな私の困惑を気にすることなく、シルフィ先輩は続ける。


「上級魔導士の中でも選ばれた七名、"七帝魔導士"。そのうちの一人が、この魔導学園で教鞭(きょうべん)をとってくれることとなった」


「……えぇ!?」


 淡々と告げられるけど、それはかなり驚きの言葉だ。

 なんの冗談だと思う。でも、シルフィ先輩はそんな冗談を言う人ではない。しかもリーメイが隣にいるのに。


 ってことは……本当なのか。言葉しか聞いたことはないけど、そのすごさはよくわかる。

 かなり……そりゃもうかなり強いんだろうなぁ。ゴルさんさえ、下級魔導士相当だって話だったし……


 上級魔導士の、選りすぐりの……えへっ、えへへへ……


「そういうわけで、むやみに勝負を挑むようなことは……おい、聞いているのか。おいっ、おいっ!」

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