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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十六章 二年生突入編

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第1074話 帰ろうよ



「ふぅっ、出たぁ!」


 外の光にさらされ、眩しさに目を細める。

 うんと伸びをすると、身体がぽきぽきと音を立てる。結構凝っているのかもしれない。


 魔獣との戦いを終えた私たちは、ダンジョンから出た。二階層から一階層、そして今外へ。

 二階層から出る際、周囲の氷を溶かしていった。別に放置していても問題はなさそうだけど……氷漬けの魔獣の倒し残しがないように、全体的に燃やしてきたのだ。その過程で氷が溶けた。


 そして、一階層への階段を上る前に……念のために、また魔獣が復活しないか、その場で十分くらい待機してみた。

 結果なにも起こらなかったので、ダンジョンから出てきたわけだ。魔石も完全に壊れていた。


「いやあ、大変な目に遭ったな!」


「ダンジョン探索……せいぜいモンスターや魔物の相手をするくらいだと思っていたんだがな」


 ガルデさんとフェルニンさんも、腕や背筋を伸ばしていた。二人も結構疲れたみたいだな。

 ダンジョンには慣れている二人だけど、やっぱり予想外の出来事には神経を使ってしまうみたいだ。


 そして、初ダンジョンのリーメイは……


「リーメイ、大丈夫?」


「うン。みんなが居たし、怖くなかったヨー」


 ダンジョンに入る前と同じ笑顔を浮かべたまま、なんてことはないと言ってくれる。たくましいな。

 今回、リーメイのおかげで助かったところは多い。誘ってよかった。


 なので、頭を撫でてみる。リーメイはにへら、と笑っていた。


「そうだリーメイ、生徒会に興味ある? メンバーを探してて、リーメイが入ってくれたらありがたいかなーって」


「今その話!?」


「生徒会ー? いいよ、入る入ルー」


「しかも軽い!」


 ダンジョン内では、いろんなことが起こりすぎて聞くことができなかったからな。

 一段落したこのタイミングなら、問題ないと思った。そしてリーメイは、思ったよりもあっさりとうなずいてくれた。


 さすがに私も少し驚いてしまう。


「嬉しいし、私から聞いておいてなんだけど……いいの?」


「うン。エランに、マヒルに……それに、シルフィもいるんでしョ? 楽しそう」


 指を折り、すでに居るメンバーを数えていく。

 まだ一年生のことは知らないから、そこは仕方ないけど……その中にシルフィ先輩が入ってくることが、なんだか嬉しいやらおかしいやら。


 けれど、名前が出てくるってことは……リーメイにとっても、シルフィ先輩は特別に思っている相手だったりして?


「シルフィと話すの楽しいから、一緒にいるの好キー」


 ……まあリーメイ的には、そんな甘酸っぱい感情はなさそうだけど。シルフィ先輩は喜びそうだけどな。

 というか、私が言うのもなんだけどリーメイって色恋の問題に興味はあるのだろうか。今度聞いてみよう。


 今はとにかく……帰ろう。


「それじゃ、みんな……準備はいいか? 準備って言っても、特になんもないとは思うけどな」


 ガルデさんの言葉に、私もリーメイも身の回りを確認する。今回持参したのは魔導の杖くらいだし、忘れ物もない。

 一方フェルニンさんは、ダンジョン入り口に立っている憲兵さんとなにか話している。


 多分、中であった出来事を報告しているんだろうな。


「お待たせ。さ、帰ろうか」


「うん」


 ダンジョンでの一騒動。それを終え、私たちは来た道を戻っていく。とりあえず、ガルデさんたちと合流したギルド前まで行こう。

 そこで、ガルデさんたちは報告をする。なんなら、私たちも着いていってもいいし。


 ……それにしても、あの魔獣なんだったんだろう。復活したこともそうだけど、私にやたら執着してたり……喋ったり。

 確か……「見つけた」とか言っていたっけ? 私のことか?


「ねー、今後もダンジョンに入れたりするのかナー?」


 歩きながら、リーメイが口を開いた。

 それは、今回の騒動で……またダンジョンに入れなくなってしまうのではないかと、心配してのものだ。


 あんなことが起こるんじゃ、下手に生徒をダンジョンに入らせることはできないもんな。


「そうだな……それも、あり得る話だな」


 ガルデさんが答える。


「だけど、それも一つの情報として。あのダンジョンで起こったことが、他のダンジョンでも起こるのか……それとも、あのダンジョンだけなのか。それにもよると思う」


 続いてフェルニンさんが答える。

 他のダンジョン……か。そうだよな、今回のダンジョンで起こったことが、どの程度の規模で起こるのか。それが問題だ。


 ガルデさんたちの反応から、今回ダンジョンで起こったことは初めてのこと。他のダンジョンでは起こっていない。

 であるなら、今回の件はあのダンジョンだけで起こった……危ないのは、あのダンジョンだけってことだ。


「どちらにしろ、しばらくは様子見だろうな」


「あぁ。学園の生徒の問題だけでなく、我々冒険者としても無視できない問題だからな」


 ……しばらくは待ち、かぁ。そうなるよね。

 冒険者ギルド、そして学園側もどんな答えを出すのか。私もこのあと、シルフィ先輩始め先生たちにも報告しないといけないし。


 はぁあ、私の安全なダンジョン探索は、いつになるのやら。

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