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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十六章 二年生突入編

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第1064話 ダンジョンの魔物



 ダンジョンの二階層目。ここからはモンスターや魔物が出てきても、不思議ではない。なんとなく、空気が違う気がする。

 そのため、私たちの間にも緊張感が走る。手慣れのガルデさんやフェルニンさんが居るとはいえ、油断はできないもんな。


 ……まあリーメイに関しては、呑気に魔石を眺めているけど。


「わー、これもきれイ! キラキラー!」


「り、リーメイ。もう少し落ち着いて行動を……」


「あはははっ、彼女は大物だなぁ。それとも、さすがはエランちゃんの友達だと言うべきか」


「それどういう意味ですか」


 リーメイの行動に、呆れるどころか笑い出すガルデさん。そして私の友達だとはいい意味なのか悪い意味なのか。

 類は友を呼ぶ……ってか。そりゃ、リーメイとは友達だけど、その解釈だとなんか釈然としない……


 むーっ、と頬を膨らませてみるけど、効果はない。ガルデさんは素知らぬ顔だ。


「では、この階層を歩いて、ダンジョンというものを肌で感じてもらって……一階層に戻るとしようか」


「はーい」


 フェルニンさんに応え、私たちは歩き出す。離れないように、ひとかたまりになって。

 私にとっても初めて来る場所だし、はぐれないようにしないとね。もちろんリーメイも。


 まあ、これだけ魔石があって光源があるんだ。あまり障害物もない場所だし、はぐれようとしたって難しい話だね。


「ねえねえ、ここの魔石ちょっとくらい取っていったらダメかな?」


「依頼にない魔石採取は、やめておいたほうがいい。いろいろと問題になるからな……それに、規制をしていないと、後々の依頼に影響する」


「あぁ。まあ隠れて取ろうって考える輩もいないことはないが……そういうのは、出るときに念入りに調べられるからな」


 フェルニンさんもガルデさんも、揃って首を振る。

 依頼にないことはしないほうがいい……か。これだけの魔石があるんだから、少しくらい。そういう気持ちがあっても、やってはいけないことなんだ。


 出るときに調べられるっていうのは……入り口に憲兵の人がいるから、その人に調べられるってことか。

 そこで、こっそり魔石を取ってきたとかがあったら、奪い去ろうとした人に処分が下るのだろう。


 そうでなくても、ダンジョンに入る際は憲兵さんとやり取りをする。つまり、ギルドにも報告が行くのだ。

 こっそり、少しだけ……と考えても、きっとなんらかの方法でバレちゃうんだ。悪いことを考えていると、それに対する処分も大きくなる。


「そっか、なら気をつけるよ」


 これはちゃんと、注意しておかないとね。

 私たちは冒険者じゃないけど、私たちが問題を起こせば引率してくれたガルデさんやフェルニンさんに迷惑がかかる。


 リーメイみたいに、鑑賞するに留めておけってことだね。

 学園でも魔石採取をしたことはあったけど、あれはあくまでも授業の範囲内ってことだしね。


「! みんな、止まれ」


 すると、鋭い声が響く。足を止めたフェルニンさんが私たちの前に手を伸ばす。まるで、その場から先へ行くなと言うように。

 それに伴い、私たちも足を止める。すると、獣の低い唸り声が聞こえた。


 明かりが届いているので、よく見える。そこにいたのは、四足歩行の獣だ。真っ黒な毛並みに、鋭い牙を揃えた凶暴そうな獣。

 興奮しているのか呼吸が荒く、血走った目で私たちを睨みつけている。


 ……魔物だ。何度も見てきたし、すぐにわかった。

 魔獣ではないのが、救いだろう。魔獣は魔物が進化した姿で、魔物とは比べ物にならない強さだもんな 。


「フェルニン」


「あぁ」


 ガルデさんは前に出て、フェルニンさんの隣に立つ。

 二人とも、腰に構えていた剣を抜き……構える。剣を使うというスタイルは同じだけど、個々の差があるのか構え方が違う。当然、剣の形も。


 ガルデさんもフェルニンさんも、先ほどまでと雰囲気が違う。真剣な……オーラみたいなのが出ている。


「ガァ!」


「来るぞ!」


「おう!」


 獣が叫ぶか、駆け出すか。どちらが先かわからないけど、それに反応したフェルニンさんが声を上げる。

 飛び込んできた魔物の一直線の動きを、二人はそれぞれ左右に飛び避ける。動きは直線的、避けることは簡単だ。


「合わせろ、ガルデ!」


「わかってらぁ!」


 そして、隙だらけの胴体に右から左から、二人の剣が同時に振るわれ……鋭い刃が、その胴体に食い込んだ。

 切っ先でない、刀身が食い込んだのだ。


「ギ、ァアア!?」


 魔物って言っても、身体の硬さは他の生き物と変わらない。別に岩のように硬いわけでも……いや、中にはそういうのもいるだろうけど。

 ともかく、この魔物は違ったようだ。肉は斬り裂かれ、血が溢れ出す。そして、痛覚は当然ある。


 そして剣が震わせ、ザクッ……と肉が裂ける。傷口から出血し、血が溢れ出す。ほんの数秒前までは元気に吠えていた獣が、今は苦しみに叫んでいる。


 二人の鮮やかな連携に、魔物はなすすべなく倒れていく……ドサッと、その身体が横たわった。

 これが、冒険者か。魔導を操る魔導士とは、また違った戦い方! それに、剣は剣でもやっぱり魔導剣士とも違うんだなぁ!

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