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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十六章 二年生突入編

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第1059話 気があるのだ



「……今日は、顔見せという形でいいだろう。役職については、本人の希望があれば絶対とは言えないが可能な限り配慮する。なければ、こちらで決めさせてもらう」


「わ、私、書記がやりたいです!」


 はいはい、と手を上げるカリナちゃんは、やる気充分だ。

 書記かぁ……最初からやりたいことが決まっているのは、いいことだね。


 対してルーランドは、特に希望はなさそうだった。

 まあ、連れてこられた形になっているのだから、希望なんてないか。


「そうか、わかった」


「ねえ、シルフィ……ドーラ先輩」


 呼ぼうとすると、ギロリ、と睨まれてしまった。

 ここにいるのは、これまでのようにシルフィ先輩を昔から知ってた人ばかりじゃない。むしろ全然知らない人だ。


 そんな人たちの前で、気安く『シルフィ先輩』とは呼べないか。先輩としての威厳ってやつがあるもんね。


「どうかしたか?」


「ええと……マヒルちゃんも、どの役職にしたいか決めたほうがいいかなって」


「……なにか、やりたいものはあるのか?」


 視線を受け、マヒルちゃんは肩を震わせる。

 けれど、私の後ろに隠れることはなく……もじもじしながらも、口を開いた。


「か、会計を……」


「そうか、わかった」


 それぞれやりたいことを聞き、シルフィ先輩はうなずいた。

 これで、人数も役職も……揃ってきたな。


 人数だけで言えば、前年度の役員数まであと一人……か。人数に関しては、多くても出来る人が居なければ意味がない。

 ルーランドはシルフィ先輩が元々目をつけていたから問題ないとして、マヒルちゃんとカリナちゃんか……


「おい、エラン」


「はい?」


 ふと、シルフィ先輩に話しかけられる。それも小声で。

 なにか私に伝えたいことでもあるのだろうか。もしかして愛の告白だろうか。


 シルフィ先輩は確かに顔は悪くないし、仕事もできるし、性格はアレだけど優しいところもたまにあるけど……


「ごめんなさいタイプじゃないんです」


「……お前はなにを言っているんだ」


 変なものを見る目で見られてしまった。どうやら私の考えていたこととは違っていたらしい。

 呆れた様子ながらも、気を取り直し……誰も聞いていないことを確認し、私の耳に顔を寄せた。


「お前……リーメイはどうした?」


 ……ニンギョ族のリーメイ。その名前が出て、私ははっとした。

 そう言えばシルフィ先輩は、リーメイに生徒会に入って欲しいんだったっけ。口では否定していたけど、この人多分リーメイに気がある。


 そのため、リーメイを誘うかもって言ったときは気持ち喜んでいた。表情は変えないのはさすがだったけどね。


「あー、声かけるの忘れてました」


「なんだと……!?」


 いや、これは仕方ないんだよ。エルフの一年生に頼まれ事されたり、一年生に決闘挑まれたり、なんやかんやで生徒会に入ろうってことになったり。

 いろいろあったせいで忘れてたんだ。


 同じ生徒会関連のことなら、その時に思い出しておけよって? ちっちっち……人間の記憶ってやつは、そう便利にできていないものさ。


「でも、リーメイは先輩のお眼鏡に合う基準を満たしているかわかりませんよ」


「それを確認する意味でも、声をかけて来てもらうべきだろうっ」


 それは確かに。ちくしょう、頭の良い先輩相手じゃ私は口じゃ勝てない。


「ちっ、お前がああ言うから期待して……いや人数が増えると思って、期待していたんだ。だというのにお前は、やはりだらしなくなにも変わらない……」


「そんなこと言うとリーメイに声かけませんよ」


「……」


 口では勝てないけど、リーメイの名前を出すことでシルフィ先輩を黙らせることができる。

 これもう好きとはいかなくても気になる存在だって言ってるようなものだよね。


 まあ、今回は私の落ち度でもある。先輩をからかうのはこれくらいにしておこう。


「明日、ちゃんと聞いておきますね」


「あぁ、そうしてくれ。わからないことがあれば、俺が教えてやるとも付け加えろ」


 わからないところをマンツーマン指導でいろいろ教えてやるぜ! ってか!


「何か変なことを考えていないか?」


「いえー、別にー?」


 最近、私がなにを考えているのか先輩にバレてきている。というか、先輩目ざといから、変なことを考えていたら察せられる。


 そんな私たちを見ていた三人は、仲良く首を傾げていた。


「エランちゃんと先輩、仲良いですね?」


「でしょー、そう見える?」


「良くない」


 マヒルちゃんの問いかけに、私とシルフィ先輩の声が重なった。

 お互いにハモるなんて、相性バッチリだ。まあ言葉の中身は正反対だけども。


 シルフィ先輩はとても嫌そうな顔をしていた。


「そんじゃ改めまして。生徒会へようこそ!」


「よ、よろしくお願いします!」


「……します」


 新たなメンバーが入ってきたんだ、盛大にお祝いしないと!

 私たちは、パチパチパチと拍手をして……照れる様子のカリナちゃんとぶすっとした様子のルーランドが印象的だった。


 なにはともあれ、これで一気に二人追加だ。

 とりあえず、前年度と同じ人数がいたほうがいいとして……


 やっぱりリーメイでも、誘ってみますかね。彼女物覚えはいいほうだし、案外向いている作業なのかもしれない。

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