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【二年生編】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第十六章 二年生突入編

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第1050話 魔術について



 その後、授業ではダンジョン関係の話が多かった。

 そのような話題を出してくるということはやっぱり、近々ダンジョンに潜るつもり……ということなのだろうか。


 みんな、ダンジョンの話は真面目に聞いている。魔導の知識は一年生の頃に勉強したからこそ、外の世界の話は興味津々なのだ。

 こうして授業として新しい知識を得ていく。私が知っていた話、知らなかった話、単純に忘れていた話……いろいろある。


 そんな中で、話を全然聞いていない人もいるけど。手鏡で自分の顔を見つめている筋肉男だ。

 ほんっと、ブレないなぁこの男は。


「それでは、各々好きに時間を使うといい」


 それから、丸々自習の時間になった。

 魔導学園では生徒の自主性を優先するので、魔導を極めるには自分で行動するしかない。


 ここが学園である以上、自分たちよりもいろいろなことを知っている先生たちに学ぶのは正解だ。

 でも、やっぱり一番は……


「実戦、あるのみだね!」


 私は数名のクラスメイトと、訓練所へ移動する。

 それは、ルーランドと決闘したのとは別の場所だ。授業で使うには、ここが最適だ。


 みんな、思い思いに魔導の練習をしている。入学したばかりの頃に比べれば、それは目まぐるしい成長だ。

 魔法を使い幅を広げたり、使い魔を召喚して仲を深めたり……それに……


「ぬぅー……だめですわ、全然です」


「……」


 目を閉じしばらく瞑想していたカリーナちゃんは、けれど集中力が切れたのかどっと息を吐く。

 今まで息を止めていたのか、ぜぇぜぇと激しく呼吸をしていた。


 そんな彼女の姿が気になり、私は近寄った。


「カリーナちゃん、大丈夫?」


「! エランさん……はい、大丈夫です」


 彼女は、額に浮かんだ汗を拭った。なんとも爽やかなんだろう。


「今のって……」


「……魔術の訓練です」


 やっぱり、そうか。瞑想してたから、魔力を極限まで集中してるのかと思ったけど……魔術もまた、集中力が必要だ。


 そもそも魔術を使えるようになってからも、制御するにはまた時間がかかる。魔術が使えない現段階では、さらなる時間と集中力が必要になる。

 それに、訓練すれば誰にでも使えるわけではないのだ……魔術は。


 まずは精霊と契約……その前に、精霊を感じることから始めないといけない。

 精霊って言うと神秘的な生き物の感じがするけど、確かに神秘的でも珍しいわけではない。そこら辺にもいるのだ。


「エランさんは、幼い頃より精霊と心を通わせていた……と伺いましたが」


 私の話も、いつの間にか広がってるもんだなぁ。別にいいけど。


 私は、小さい頃から……妙に精霊に好かれていた。それは、多分記憶を失う前から。

 そのため、いつの間にか魔術を使えていたレベルだ。


 ちなみに、私が精霊に好かれていた理由だけど……どうやら、私は精霊に好かれやすい体質らしい。

 なんか、身体から……精霊が好きなフェロモン、というやつが出ているらしい。


「まあ、そうだね。仲良しだよ!」


「……精霊とどう心を通わせることができたのか、よければ教えていただきたいです」


 あー……たまにこういうこと聞かれちゃうんだよ。

 いや、イヤとかではない。むしろ方法が分かれば、私から積極的に教えたいくらいだ。


 ……方法がわかれば、ね。


「ごめん、よくわからなくて……気づいたら、精霊と仲良くなってたから」


 ごめん、と謝る。

 精霊に好かれる体質ってことは、自分でなにをどうすればいいのか意識していないということ。なので、仲良くなる方法も教えようもない。


 聞く人によっては、これは自慢のように聞こえてしまうかもしれない。けど……


「そうですか。それは、実にうらやましい限りです」


 カリーナちゃんは、そんなことを思うような子じゃない。


「ホント、力になれなくてごめんね」


「いいえ、そんなことは」


「他にできることがあれば、なんだってするからね!」


 ふんっ、と鼻を鳴らす。気合いは充分だ。


「ふふ、エランさんは天才肌なのですね。では、魔術を使う際の……気持ちを教えていただきたいです」


「気持ち」


「魔術を使う際、どう感じているのか……とか」


 それを聞かれて、私は少し考える。


 魔術を使う時、なにを考えているか……どう感じているか、か。

 そう聞かれると、なかなか難しいものがあるけれど。


「その時は……ワクワクしてる、かな」


「ワクワク?」


 きょとん、とカリーナちゃんは首を傾げた。

 まあ、ちょっと抽象的すぎたかもしれない。


 そうだなぁ……


「魔術はさ、自分が持っている以上の力が出せるんだ。そんなすごい力を、自分な制御して使う……考えただけでも、ワクワクしない?」


 その時考えるのは、ワクワク。魔術という強大な力を使うこと……そして、それを自分の力で制御すること。

 こんなにワクワクすることが、あるだろうか!


 魔術を使う際、詠唱が必要だ。詠唱の間は、術者は無防備になる。

 隙の大きい技だ。だからこそ、詠唱にはロマンがある。


 あーでも、いずれは無詠唱を使えるようになりたいしなぁ。詠唱もかっこいいけど、無詠唱もそれはそれでかっこいい!

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

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