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魔王の器 作者:月野文人

第四章 大陸大乱編

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崩壊への序曲

 ニコライ皇帝率いるルースア帝国本軍は大陸中央部で中央諸国連合軍と対峙している。中央諸国連合軍、というよりはヒルデガンド率いるカムイ軍の積極的な攻勢をルースア帝国本軍が防いでいるという形で戦闘は行われているが、戦況はほぼ膠着状態といっていい。そうなっている原因はルースア帝国本軍の戦術目標の一つにヒルデガンドを捕らえるという、大軍が向き合っての戦闘における目標としては、少しおかしなものが混じっているからだ。

「何故、たかが女一人を捕らえることが出来ない!」

 ルースア帝国軍の本営でニコライ皇帝の怒鳴り声が響いている。

「もう少しのところまでは追い詰めているのですが、あと一歩というところで運悪く逃しておりまして」

 ニコライ皇帝の怒声を受けたセルゲイ・バスキン将軍が必死に言い訳をしているのだが。

「いつになったらそのあと一歩が届くのだ!?」

 同じ言い訳を何度もしていてはニコライ皇帝が納得するはずがない。

「次は必ず」

 そしてこの返事ももう何度目になるか分からない。ヒルデガンドはほぼ毎日、砦を出て出撃してきている。その度にルースア帝国本軍はヒルデガンドを捕らえようと動き、そして逃がしてきているのだ。
 では何故、ルースア帝国軍がヒルデガンドを捕らえようと必死かというと。

「分かっているのか? カムイは必ず人質を盾に交渉をしてくるはずだ。その前になんとしてもヒルデガンドを捕らえなければならない」

 ステファン皇太子をはじめとして多くの人質をカムイに取られたことを知ったニコライ皇帝。その人質を使ってカムイが脅してくると考えて、それに対抗出来るようにルースア帝国も人質を取ろうと考えたのだ。何度も野戦を挑んできている中央諸国連合軍を率いているのがヒルデガンドと知っての考えだ。

「それはもちろん分かっております。しかし、戦場で人一人を生きて捕らえるのは容易ではなく……」

「今更そんな言い訳が聞けるか!」

 そんなことはニコライ皇帝も分かっている。最悪、皇后や皇太子の犠牲も覚悟していたニコライ皇帝にヒルデガンドを人質にすることを進言してきたのは臣下たちなのだ。その臣下たちに今更ヒルデガンドを人質に取るのは困難だと言われても納得出来ない。

「我らの失態は幾重にもお詫びいたします。しかし陛下、あまりにもこの場で時を無駄にしては本国の状況は益々悪化する可能性がございます」

 皇帝も皇太子も不在。ルースア帝国本国は現在そのような状況で、帝都は真神教会に奪われ、東部は東方諸国連合の侵攻を受けている。東方諸国連合の動きがまだそれほど積極的ではないという報告を受けてはいるが、いつまでもそのままであるはずがない。

「……貴族どもは何をしている?」

 ルースア帝国もただ手をこまねいているだけではない。各地の貴族家に全力で帝都奪回に動くように伝令を送っている。

「各地の暴動がまだ治まらず、すぐに軍は領地から離すことは出来ないと」

「軍を出動させてもすぐに鎮圧出来ない暴動など誰が起こしているのだ? そんな勢力が我が国にいるはずがない」

 ニコライ皇帝は貴族家からの報告は軍を出さない為の口実だと思っている。ルースア帝国は王国時代から王権が強く、国内の隅々までその統治が行き届いていたはずだった。大規模な暴動を起こす勢力など存在していなかったのだ。

「しかし、伝令の者たちも確かに暴動は起こっていると報告しております」

 実際に暴動は起こっている。それを扇動する者たちがいるからだ。盗賊や各地の裏社会を牛耳っている者たち。ダークの配下の者たちだ。ただそれが全国的かとなるとそうではない。大陸東方西部。ルースア帝国本軍から見て、目立つ地域に集中しているだけだ。

「……これもカムイの仕業か?」

 ニコライ皇帝は問いをヴァシリーに向けた。以前から忠告は受けていたのだが、あまりに何もかもがカムイの策略だというヴァシリーの言葉がどうにも受け入れがたく、ニコライ皇帝は全てを受け入れていなかった。それが身動きが出来ない今の状況になって、ようやく全面的に信じる気になったのだ。

「私はそう思います。そしてヒルデガンドを人質に取ろうとしている今の状況もそうではないかと考えております」

「何だと?」

「私は文官ではありますが、それでもヒルデガンドの動きは不自然に感じます。どうして彼女はここまで頻繁に砦という守りを捨てて、出撃してくるのでしょう?」

「それが彼女の戦い方だからだ。以前の我が国がシュッツアルテン皇国に侵攻したときの戦いでも、彼女はああして何度も騎馬部隊を率いて出撃してきていた」

 ヴァシリーの問いにはボンダレフ将軍が答えた。軍部は全てがカムイの手の平の上だという主張を繰り返すヴァシリーを快く思っていないのだ。

「その時は我が国の軍勢を追い払う必要がありました。ですが今はどうですか? 本国に去ろうとしている我が国の軍勢をどうしてわざわざ引き留めるような真似をするのでしょう?」

「……その可能性は我らも考えている。東方諸国連合の我が国への侵攻を手助けする為に足止めを図っていると」

 軍部も馬鹿ではない。中央諸国連合の戦いが自軍を足止めするための策である可能性は考えていた。

「それが分かっていて、どうしてこの場に留まっているのですか?」

「皇后陛下、皇太子殿下が人質に取られたと知ったからだ。陛下が本国に戻られたとしてもお二方が戻ってくるわけではないのだ」

 二人がどのような交渉の材料に使われるか分からない。今、東方諸国連合が占領している地域と引き換えと言ってくるかもしれない。大陸西方の放棄を求めてくるかもしれない。それを受け入れることは出来ない。だが妻と子供を見捨てたという汚名をニコライ皇帝に被せるわけにもいかない。

「そう思わせる為にカムイは人質を取った上でこちらにそれを知らせ、そしてヒルデガンドは捕らえることが容易だと思わせるような戦いをわざと見せているとは思わないのですか?」

「……王妃であるヒルデガンドをそんな危険にさらすというのか?」

 ヴァシリーの説明を聞いたニコライ皇帝が問いを発した。いくら策略の為とはいえ、家族を危険にさらすような真似をするのかと疑問に思っている。

「カムイはもう王ではありません、という話は関係ありませんね。妻であるヒルデガンドだからこそと私はこう考えます」

「妻でさえ策略の道具か……」

 妻であるからこそ死地に置ける。死の要求がカムイの信頼の証であることをニコライ皇帝は知らない。

「何度も申し上げますが、今の状況は間違いなくカムイたちが何年もかけて周到に準備してきた結果です。東方諸国連合の侵攻も、各地で起きているという暴動も。もしかするとまだ見えていない何かがあるかもしれません。今はその危険を出来るだけ回避する方向に動くことが最善だと私は考えます」

「それが本国に戻ることだと?」

 ヴァシリーの主張はずっと変わらない。速やかに本国に戻り体勢を整え直すこと。一時、ルースア帝国がその勢力を大いに縮小することになってもそれが必要だとヴァシリーが訴え続けている。捉えようによっては大陸の覇者であることを止めろと言っているようにも聞こえる。そうであるから周囲には受け入れがたいのだ。

「もっとも安全な場所はやはり本国であると思います」

「その本国は帝都を奪われ、東部を他国に侵され、各地で暴動が起こっている。そんな場所が安全だというのか?」

「そのように思えるからこそ、そうするべきだと申し上げております。大陸東方の混乱は陛下を大陸西方にとどめておくための策の可能性であると私は考えております」

 もっとも危険と思える場所が安全な場所。全てがカムイたちの策であるとした前提でのヴァシリーの考えだ。間違いではない。カムイたちのホームは大陸西方であり、もともとは旧シュッツアルテン皇国に抗うために始めたことだ。それを大陸東方に広げたといっても掛けている時間が全然違う。
 だがこんなことはルースア帝国の人々には分からない。それこそ死地に飛び込めと言っているようなヴァシリーの主張は簡単には受け入れられない。

「……難しいな」

 ヴァシリーの言っていることはニコライ皇帝にも分からなくはない。策略の裏をかこうと思えば、危険に飛び込む勇気も必要だ。だが失敗した時にことを考えるとニコライ皇帝にはすぐに決断が出来ない。なんといっても自分が討たれたり捕らえられたりするような事態になれば、それでルースア帝国は終わりなのだ。

「陛下が本国にお戻りになれば、軍を出し渋っている貴族たちも必ずや素直に従います。今、本国に必要なのは国を一つにまとめる存在。皇帝陛下なのです」

「……そうだな」

「お待ちください、陛下!」

 ようやくヴァシリーの説得を受け入れたニコライ皇帝。だが、それに異を唱える声が上がった。バスキン将軍の声だ。

「何だ?」

「本国にお戻りになられるのが陛下のご決断であれば、臣下である我らはそれに従いましょう。しかし、残された兵士たちはどうなるのですか?」

 大陸西方におけるルースア帝国の総兵力はディア王国軍を除いて九万。ルースア帝国本軍三万が本国に戻った後も六万のルースア帝国の騎士、兵士が残ることになる。

「……何を今更。もともと我らは本国への帰還途中であったではないか?」

 ニコライ皇帝とその軍勢は本国に戻ろうとしていた。そこを中央諸国連合に足止めを受けたのだ。六万の軍勢が大陸西方に残ることは今始めて決まったことではない。

「その時と今では状況が異なります。中央諸国連合の反乱により、大陸東西は分断されました。それに……」

「それに何だ?」

「……軍勢のほとんどは西部の戦いに投入されており、シュッツアルテン王国、元東方伯家の押さえの軍がおりません」

 ニコライ皇帝に促されてバスキン将軍は説明の続きを口にした。だがこれはまだ全てを語っているわけではない。

「どうしてそうなる? 本軍から送った三万はどうした?」

 ニコライ皇帝の知る軍の配置は、西部におけるオッペンハイム王との戦いに三万。シュッツアルテン王国の押さえと王都ウエストミッドの守りにディア王国の三万。そして本軍を二つに分けた一方の三万をノルトエンデと元東方伯家の押さえに送り込むというものだった。

「それもまた西部に向かったようでして……」

「どうしてそのような勝手な真似をした?」

「いえ、我らの指示ではございません」

「では誰が指示したというのだ!?」

 将軍たちの指示でなければ、あとはニコライ皇帝本人しか権限を持っている者はいない。ニコライ皇帝はバスキン将軍が責任逃れか何かの為に惚けているのだと思って語気を強めたのだが。

「はっきりとしたことは分かりませんが……皇后陛下のご命令があったとの情報も……」

「何だと……?」

「い、いえ。まだ確証があるわけではございません。今まさに詳しい状況を調べさせているところでして」

「クラウが……そんなことがあり得るのか……」

 ニコライ皇帝の知るクラウディアは、まるで子供のような無邪気さを持つただの女性。軍を勝手に動かすなど考えられない。つまりクラウディアのことを何も知らないということだ。

「恐れながら申し上げます」

 呆然としているニコライ皇帝にヴァシリーが進言を申し出てきた。

「……何だ?」

「もし、万が一ですが、皇后陛下に叛意があった場合……」

「そんな馬鹿な!?」

 ヴァシリーの話を遮ってニコライ皇帝は大声をあげた。ヴァシリーが何を言いたいのか分かったのだ。もしクラウディアに叛意があった場合、ルースア帝国軍は本軍の三万のみとなる。もちろん西部にいるルースア帝国軍の騎士や兵士がクラウディアに素直に従えばという前提付きではあるが、その可能性はゼロではない。三万のルースア帝国本軍は大陸西方では一気に弱者に落ちる。勝ち馬に乗ろうという将が出てもおかしくない。そして将の命令には多くの場合、兵士は従うものだ。過去の歴史の中でそういう例はいくらでもある。

「調査結果が判明すればその上でご判断をなされば良いと思います。ですがそれを待っている時はあるか、私は疑問に思います」

「…………」

 何故こうなった。これを言葉にすることをニコライ皇帝はかろうじて耐えて見せた。それを口にすることはルースア帝国が崩壊への道を辿っていることをニコライ皇帝自ら認めてしまうことになるととっさに思ったからだ。

◇◇◇

 カムイたちの策略、だけが原因ではないが、とにかく一気に追い込まれたルースア帝国。物事はカムイたちの思い通りの展開だ。だが全てがそうかというとそうではない。今のカムイたちにとってルースア帝国から戦う力を奪うことは本筋ではない。あくまでも勇者を名乗る精霊、そしてそれを従える神族を討つために必要な条件の一つに過ぎない。その本来の目的である勇者と神族を討つという点に関して、カムイは多いに悩んでいた。

 オッペンハイム王国領内。ルースア帝国との戦いの前線、ではなく、そのかなり後方の野営地に騎馬で駆け戻ってきたカムイ。

「ああ、鬱陶しい!」

 そのカムイの第一声がこれだ。

「どうした? 作戦は失敗か?」

 そのカムイに問いかけたのはカルロス。シドヴェスト王国連合の、ディーフリートの臣であるカルロスはルースア帝国軍の後方を攪乱する役目を担っている。そのカルロスの率いる部隊にカムイは紛れ込んでいるのだ。カムイを紛れ込ます為にカルロスが後方攪乱役を買って出たが本当のところであるが、それはシドヴェスト王国連合の兵士たちには内緒の話だ。

「お前たちの作戦は成功だ。運ばれていた兵糧のかなりの量を燃やすことが出来た」

「では何に文句を言っている」

「俺が出てくるのが分かっているから輸送部隊に勇者が張り付いている。その勇者どもが鬱陶しい」

 勇者たちの最優先事項はシドヴェスト王国連合とオッペンハイム王国の連合軍に勝つことではなくカムイを討つことだ。もともと彼らにとって戦争は人族を殺す為の手段に過ぎず勝敗など意味はない。前線の指揮を放棄してカムイと遭遇出来る後方に下がってきていた。

「その勇者を討つために戦っているのだから望むところだろ?」

「そうなんだけど、まだ討つ方法が分からない」

「討つ方法が分からない?」

「ウエストミッドで勇者の一人を不意打ちで襲ったのだが、両腕両足をその時に切り落としたはずのそいつが戦場にいた。五体満足でな」

「……治癒魔法か?」

「そこまでの治癒魔法なんて……まあ、神族なら使えるのかもしれないか。そうだとしてもその魔法を受けるまで両腕両足を切断されたままで生きていたってことだぞ?」

 神族であれば常識外れの治癒魔法を使えるのかもしれないとカムイは考えた。実際に以前、ミハエルが神教会では直せなかった怪我を直してみせたところにカムイは立ち会っている。だがたとえ治癒魔法によって回復したのだとしても、大量出血した状態で生きていられたことが驚きだ。

「死者を復活させられるってことか?」

「……それはないと思う。死者を復活させる魔法、生き返らせるのではなくアンデッドという魔物を作り出す魔法だが、それをアウルは毛嫌いしていた。人の死を操るのは神のみが許される仕業だって」

「それを神族が行うはずがないか……」

「それよりも単純に奴らが精霊だからと考えるほうが正しいと思う。肉体は奴らにとってただの器。いくら傷つけても本体には影響はない」

「不死ってことか?」

「っていうか精霊に死なんてあるのか? ああ、あるか。彼らが生きる世界を回復出来ないほど汚せば精霊は死ぬ。人族もまた生きられなくなると思うけどな」

 かつて人間はそれを行った。人間だけが快適に過ごせるための科学というものを生み出して。それが神の怒りを買い、今の世界がある。だから、この世界には科学なんてない。この世界を汚すことなど出来ない。

「……お前、殺せない相手を敵にしてどうするつもりだ?」

「それをずっと考えている」

「器の方を回復不可能なまで壊せばいいのではないか? 燃やすのが楽か」

「それは考えた。だがそうしても別の誰かを器にして復活するだけじゃないか? そしてその器が今よりも強い奴だと面倒なことになる」

「……確かに」

 精霊を宿した器はその力を大いに増す。器の力がもともと強ければ、それだけより強くなる可能性がある。カムイが勇者たちを本気で討ちにいかないのは、これも理由だ。

「神族を討てばそれでいい可能性もある。だが、その神族はなかなか表には出てこない……ということで今は勇者そのものを討つことよりも、奴らの周囲の力を引き剥がすことを優先しているってわけだ」

「それに巻き込まれる我らはどうなる?」

 西部でカムイが何をしようとしているかカルロスは薄々分かっている。

「巻き込まれないように逃げ出せば良い」

「俺にディーフリートを裏切れというのか?」

「そう言ってもいいが、それが嫌なら言い方を変えてやる。切り捨てれば良い。一番最初に俺はそう言ったはずだ」

「それはそうだが……」

 ディーフリートを中心にして南部をまとめるようにカムイに頼まれたとき、カルロスはあまり乗り気ではなかった。そのカルロスの「支えるだけの資質がなければどうする?」という問いに対して、カムイは「切り捨てろ」と一言で答えていた。カムイが言っているのはその時の話だ。

「心配するな。優しい俺はお前の為にちゃんと手を打っておいた」

「……何をした?」

 カムイに心配するなと言われるほど、心配なことはない。

「シルビアさんにこの先の状況を伝えて、カルロスの為を考えて行動してくれと頼んでおいた」

「……お、お前、シルビアに会ったのか?」

 シルビアとはカルロスの妻。もともとはカムイを好きだったシルビアは、カムイの助言のおかげ?でカルロスの妻になったのだ。かなり強引な、いわゆる押しかけ女房という形で。

「大丈夫だ。手は出していない」

「当たり前だ!」

「シルビアさんは快く俺の頼みを聞いてくれた。相変わらず良い人だ」

「だから何を頼んだ!?」

「私の為、家族の為、民の為にもう戦いは止めてという便りがくる。シルビアさんだけでなく、どれだけの数かは知らないが色々な人の便りと一緒に。家族と民の総意というやつだな。それをどう使うかはお前の勝手だ」

 連合を外れる口実。カムイが用意したのはそれだ。もちろんディーフリートやオッペンハイム王国の者たちはそんなものでは認めないだろうが、もともと彼らを納得させる為のものではない。国民に逃げてきたのではなく人々の意思を尊重して戦いを終わらせたのだと思わせるためのものだ。

「……他にはどこを回っている?」

「俺はシルビアさんにしか会っていない。他にどこを回っているかはアルトに聞いてくれ。まあアルトが顔を見せることはないから聞けないけど」

「やっぱり……ほんとお前らって……」

「何だ?」

「いや、お前らしくなってきたなって思っただけさ」

 カムイはシドヴェスト王国連合を解散させようとしている。もしそれが成功すれば連合軍が今現在かろうじて支えている前線は崩壊するだろう。オッペンハイム王国は完全に追い込まれることになる。そして、その先は。
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