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強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
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ドラゴンさんと契約しました

『吾輩を呼んだのは貴様か?小さき者よ』


黒いドラゴンが話しかけてきた

いや、口を開いてはいるが口の動きと言葉がかみ合ってない

どうやって喋ってるんだ?


「じゃ、邪龍皇…」


王様がつぶやいた

邪龍皇?え、邪龍なの!?こんなにきれいな鱗しているのに!?


『貴様、なぜ普通に動ける?』

「へ?」

『吾輩は今《威圧》を使っている。貴様ら人間ならば後ろの奴らのように動くことはできないはずなのだが?』


後ろを振り返りよく見ると、みんな震えているが体を拘束されているかのように動かない

でも僕は何も感じないけど?


「僕何も感じないけど?王様たちが動けないところを見ると威圧が発動してないってことはないんだろうけど。あの、ドラゴンさんの名前教えてもらってもいいですか?邪龍っていうけど綺麗な黒色でかっこいいからあまり邪龍って呼びたくないんです…」

『…フフ、ハハハ!貴様、吾輩の威圧を受けて平然としているだけでなく吾輩の名を知りたいと言うか!それだけでなく吾輩がかっこいいと!ハハハ!』


ドラゴンさんは声を上げて笑い出した

…僕そんなにおかしいこと言ったかな?


『なぜそんなに笑っているのか不思議に思っているな?龍皇の威圧を受けて平気でしかも邪龍に名前を知りたいと言い放つやつがいるのだぞ。邪龍は龍の中でも特に危険視されている龍だ。その邪龍に…クク。名前を知りたいと…フフフ。しかも邪龍の中の皇である吾輩に…クハハハハ!』

「そんなに笑わなくてもいいじゃん!かっこいいと思ったのは本当なんだから!それに邪龍が危険視されてるとか信じられないし」

『…何故だ?』


笑うの必死に抑えてる…

また何か面白いこと言うので張って思ってるな?


「ドラゴンさんの目がきれいだから。澄んだ色をしていたから」

『なに?』


今まで笑いをこらえて震えていたドラゴンさんは笑うのをやめた


「こんなに綺麗で済んだ眼をしている人…ドラゴンが危険なわけがないって思ったんだ。それに、危険なドラゴンなら僕が召喚した時点で暴れたりこのお城を破壊するだろうしね。その点ドラゴンさんは僕に言葉をかけてきた」

『・・・』

「言い方がね、やさしかったんだ。怯えさせるのが目的なんじゃなくて、ただ語り掛けるだけ。この時点で僕はドラゴンさんが悪いドラゴンさんじゃないって確信した」

『…貴様、よく他人を信用しすぎとか言われないか?』

「よくわかったね!」

『これでわからなければただの馬鹿だ…。はぁ…こんな奴が吾輩の主になるかと思うと胃が痛くなるわ』


そこまで言わなくてもいいじゃん!

って


「主…?僕が?」

『貴様以外に誰がいる?もともと召喚に応じた時点である程度容認したことになる。そこで気に入れば契約を結び、気に入らなければ帰る、というのが召喚だ。吾輩は貴様のことを気に入った。吾輩の威圧を受けて何も感じない人間は初めてだ。あと邪龍にかっこいいだの目が綺麗だの言うやつもな』


褒められてる?

いや、あの顔はおちょくってる!

でも今はそんなことどうでもいい!


「なら僕と契約してくれるんだね!」

『そう言っているだろう?契約するには互いに手の甲に接吻するというものだ』


接吻…接吻!?ほあ!?キスっすか!!?

手の甲とかなんか逆に恥ずかしいんですけど!

恥ずかしさで顔を赤くしながらドラゴンさんの左手にキスをした

次にドラゴンさんがする番と思ったら何やら顔を背けて震えている……まさか?


「ドラゴンさん?まさか…」

『すまん…ブフッ!まさか…本当にするとは…思っていなか…ハハハハハ!』


またもおちょくられた!

しかも今回のはひどいぞ!


「早く本当の契約の仕方を教えて!」

『はぁ…はぁ…。そうだな、冗談はここまでにしよう』


息切れするほど笑うとか!


『契約の仕方は簡単だ。吾輩が真名を教える。そして貴様が吾輩に名を与える』

「…それだけ?」

『そうだ』


さっきのやり取りほんと要らねぇ!


『真名はおいそれと教えられぬ。貴様、吾輩の手に触れ目を閉じろ』


言われた通りにドラゴンさんの手に触れ目を閉じた

これで何が?


『もう目を開けてもいいぞ』

「これで何が…ここどこ?」

『ここは吾輩と貴様の深層の部屋。つまり心の中だ』


そこは何もない場所だった

色もなく僕とドラゴンさんしかいない

どこまで広いのかもわからない場所だった


『安心しろ。契約が済めば元の場所に戻る。ここは真名を教えるための部屋だと思えばいい』

「…なるほど」

『順応が早くて助かる。それとこれから契約をしともにある存在だ。堅苦しいのは無しだ』

「わかった」

『よろしい。では教えるぞ。吾輩の名は邪龍皇レイダムだ。さあ、新たなる主よ。吾輩に名を』

「邪龍皇レイダム……「レイ」はどうかな?」

『なんとも安直だがよかろう。レイという名、しかと受け取った』


そういった途端レイの体が光りだした

いや、レイだけでなく僕の体も光っていた

光はすぐに消えた


「何今の・・・」

『無事契約できたようだ。ステータスを確認してみるといい』


そう言われ、すぐにステータスを確認した

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