宇宙への道を、僕らは造る ~2026年、軌道エレベーター建設計画始動~

作成ユーザ: IORI
これは、宇宙へ行く人の物語ではありません。

宇宙へ行くための「道」を造ろうとした人々の物語です。

時は2026年。

舞台は、私たちが暮らしている現代の地球。

ロケットが空を飛び、人工衛星が地球を巡り、人類が再び月を目指している時代。

けれど、宇宙はまだ遠い。

大量の物資を宇宙へ運ぶには、莫大な費用とエネルギーが必要です。

もし、地上と宇宙を一本の道でつなぐことができたなら。

その発想から生まれたものが――軌道エレベーター。

宇宙エレベーター。

長い間、それはSFの中に存在する建造物でした。

しかし2026年。

ある材料技術の進歩によって、その夢は突然、「建設可能性のある構造物」へと変わります。

そして、一人の建設技術者の人生も動き始めます。

相馬直人、38歳。

子どもの頃からSFを愛し、いつか自分の手で軌道エレベーターを建設することを夢見て、大手ゼネコンへ入社した男。

橋を造った。

海の上でも働いた。

巨大構造物の振動を学んだ。

材料を調べた。

施工方法を考え続けた。

誰にも頼まれていないのに、十五年以上。

すべては、いつか来るかもしれないその日のために。

そして、その日は本当にやって来た。

ただし。

宇宙エレベーターは、一人の天才が造れるようなものではありません。

一つの会社でも。

一つの国でも。

造ることはできません。

技術者がいる。

研究者がいる。

建設作業員がいる。

政治家がいる。

家族がいる。

そこに暮らす人々がいる。

そして、それぞれに夢があり、生活があり、譲れないものがあります。

材料が足りない。

予算が足りない。

工期が足りない。

政治が動く。

世界情勢が変わる。

事故が起きる。

計画そのものが消えかける。

それでも彼らは考えます。

どうすれば、造れるのか。

これは、何も存在しない空へ一本の線を引こうとした人々の物語です。

完成まで、およそ二十四年。

その頃、彼らはもう若くありません。

それでも。

人は、自分の人生より長い夢を造ることができるのか。

――これは、その答えを探す物語です。

第1部 夢が工事になるまで

2026年、日本。 大手ゼネコンに勤める相馬直人、38歳。 彼には、子どもの頃から追い続けてきた夢があった。 ――軌道エレベーターを、この手で建設すること。 SFを愛し、「宇宙へ行く側ではなく//
作品情報 N6738MU 連載中 宇宙〔SF〕
掲載日:2026年 09月 26日
最終掲載日:2026年 09月 27日
キーワード: ESN大賞11 現代 未来 職業もの 近未来 宇宙エレベーター 軌道エレベーター 国際的