短編集

選べないが故、命は延ばされる。

薄く光るおじさんと、本棚。 重なると、ややこしくなる。

ただ、なんとなく始めた音楽。ただ、なんとなく捨てたくなった。

機械の心臓に、記憶はあるのか。

４足（猫）と２足（人間）の、ある日の交流譚。

自由な文字達とお祈りメール。世界が滅べばいいと僕は思った。

欲しくもない本を盗む僕。それはただの遊びだった。

気がついたら、私は犬を叩いていた。

夜10時。私と父さんは近所のファストフード店に来ていた。

私には、みっちゃんという友達がいる。

ある朝目を覚ますと、目の前を死んだはずの祖父が歩いていた。

チョコに一喜一憂するなんて、そんな奴は馬鹿だ。

僕が破いた本は、彼女の目の前でゴミ箱に捨てられた。

桜並木の中、少女は走る。

いだだきます、と言った瞬間。妻の鼻から血がだらり、と出た。

この湖には、船に住む一族がいる。

桜ってのは、不気味なもんさ。

幼い頃、父と海に行った。

本棚と本棚の間。 その通路に、女は立っていた。

僕の部屋は、いつだって散らかっている。

僕は、病気で死んだ妹に会いたかった。

私は、誇らしかった。