僕らの箱庭

　会いたい人がいる。 　その人は突然消えてしまった。 　大人になって教師になった成美は母校へと戻ってくる。 　それは彼を探すため。 　突然消えてしまった彼がまだこの学校にいるような気がしたから。 「//

いつも楽しそうにしている彼女が気になる。 だから聞いてみた。 どうしてそんなに楽しそうなの？ その質問に困惑する彼女。 結城は彼女が気になってしかたなかった。

あの人のニコニコと笑う顔が嫌い。 イライラするのだ。 だから、いつも見てしまう。 見てしまうのは、嫌いだからだ。 それ以外の理由なんてない。

陽子と朋美は仲が良い。 正反対の容姿と性格の二人。 だが、二人はとても気が合う。 そんな二人を見てクラスメイトは言う。 「どうして一緒にいるんだろうね？」と。 誰も理解してくれなくても、お互いが理解//

誕生日が来たら結婚するの。 親友が突然そう告げた。 彼が迎えに来るらしい。 運命の日、彼は来るのだろうか？ それとも…

春になると思い出してしまうことがある。 それは私の罪。 けして消えることのない罪。 それを共に支えてくれる大好きな幼馴染。 高校生になった歌歩は、幼馴染から離れようと思う。 これ以上迷惑をかけない//

夏休み、親友と共に見上げる空はとても青く澄んでいて泣きそうになった。 私はこんなに穢れているのに、チカはそんな私を好きだと言ってくれる。 彼女はとても大切な親友なのだ。

前田遥は久しぶりに友人である西崎裕一に会いに来た。 それはこれからのことを話すためであったのだが、 「妻だ」と紹介されて驚き、話すのを止めた。 当日驚けばいいんだし、そう思った遥だったが…？

梨香には好きな人がいる。 その好きな人は実の姉が好きなようだった。 うまくいかない想いを抱え、梨香は…

生物教師の中井は悩んでいた。 女子高生の白い腕が美しい。 まるで変態みたいしゃないか！ 俺は教師なのに… 悩む中井は同僚の西崎と酒を飲みに行くことにした。

美術教師の上野慎二は悩んでいた。 個展の絵の題材がうまくいかないのだ。 そんな時、「私をモデルにしてください」と美術部員の女子生徒がやってきて…？

恋人の赤い指先が美しくて好きだ。 年上の恋人に何もしてやれない、と悩む男子高校生の話。

飛鳥は洋館へと来た。 そこには大きな姿見があって、それに触れようとしたら声をかけられた。 「その鏡に触れてはいけないよ」と。 その鏡は…

幼い妹を残して事故死した母の代わりに、幸一は妹の世話をしている。 大泣きをする妹は幸一が歌うと泣き止む。 とある男子高校生の日常の話。

翔太は一人の少女、恵と出会う。 高校に入学した翔太は、恵と再会するが彼女はそっくりな双子だった。 やがて翔太は双子と仲良くなる。 しかし、ある日双子の母親から「あの子はもう亡くなっているのよ」と聞か//

琴子には許婚がいる。 それは幼い頃に決められたことで、何も疑問に思うことはなかった。 友人の恋バナを聞くまでは。 恋に未来に悩む女子高生の話。

満月は人を狂わせるという。 月に酔って殺人を犯す。 満月の夜、狂った女が友人を襲った。 文化祭の準備で帰りが遅くなった日だった。 彼女が殺人事件の犯人なのか？ それとも…

更紗は毎日森へ出かける。 その森は更紗の心を浄化してくれる。 学校での出来事、母親との喧嘩。 煩わしい日々に埋もれていく心。 そんな心を静めてくれるのだ。 ある日、更紗は森で寝ていた。 起きると隣に//

小夜は夏休みに実家へと帰る。 そこには大好きな父と母と弟がいる。 小夜は森で生まれた。 森は大切な場所であり、実家である。 それは小夜の心を支え続けるのだ。

和泉高等学校の文化祭の日。 斉藤琴子は婚約者と喧嘩をしてモヤモヤしていた。 来ないと思っていた婚約者が女連れで文化祭へとやって来て…！？

人混みにいても都は孤独だった。 学校にいても、家にいても、寂しさは消えない。 だから家出をした。 行くところもない都は街中でただボーっと立ち尽くすしか出来なかった。 そんな都に隣のクラスの男子が声を//