- あらすじ
- この記事は、「円安の本当の原因って、金利差とか日銀の政策だけなの?」という素朴な疑問から始まる。
結論から言うと、筆者はこう考える。
円安の根本原因は、「世界が日本のモノやサービスを以前ほど必要としなくなった」からだ。
円の価値は、天然ガスという「絶対に買わなければならないもの」に支えられたロシア・ルーブルとは違う。日本には資源がない。円の価値は、日本人の労働成果――つまり、日本の技術・製品・アイデア――への世界の需要に依存している。
ところが、現実を見てみよう。
· 自動車の輸出台数は中国に抜かれ、差は広がる一方だ。
· 水素エネルギーという「孤児技術」に賭けたが、世界はリチウムイオン電池を選んだ。
· ゆとり教育を受けた世代が企業の中枢に座り、競争より調和を優先する判断を下している。
· 60歳定年という制度が、ベテラン技術者を「ゴミ」扱いし、彼らは中国や韓国に「宝」として迎えられている。
· ヤマハが捨てた技術者が、張雪機車でエンジンを設計し、ヤマハをレースで倒した。
さらに、日本はアメリカの同盟国であり、「中立国」ではない。資金が地政学リスクを避けて逃げ込む「避難所」にはなれない。一方、香港はアメリカの「敵対陣営」にあることで、大量の資金を吸い寄せ、スイスを超えるオフショア資産管理センターになった。
これらはバラバラの話ではない。ぜんぶつながっている。 どれもこれも「世界が日本を必要としなくなっている」という一つの現象の、異なる側面にすぎない。
金利差は「引き金」に過ぎない。本当の「燃料」は、日本という国が世界の中でどれだけ「必要とされなくなったか」という現実だ。
この流れを変えたいのなら、日本はもう一度、「世界がどうしても欲しがるもの」を作らなければならない――そうでなければ、円安が本当の意味で止まることはないだろう。 - Nコード
- N5989MP
- シリーズ
- エッセイ・ノンフィクション
- 作者名
- 香詠 Koei
- キーワード
- 円安 ビジネス 日本経済 コラム 地政学 時事問題 ニュース批判 日本の未来 為替 技術流出 香港金融 産業構造 ノンフィクション
- ジャンル
- エッセイ〔その他〕
- 掲載日
- 2026年 08月15日 11時13分
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円安の理由――それは「世界が日本を必要としなくなった」からだ
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