ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

無能で役立たずの俺が「お前との婚約は破棄だ!」と言われたら、竜王の娘に「今すぐ結婚してください」と迫られた!? ~俺、そんなに大したことしてないんですけど?~

短編
あらすじ
「レイン・ノクス。貴様と令嬢との婚約を、今ここで破棄する」

 数百人が見守る中庭で、第二王子がそう宣言した。
 俺の返答はただ一言。
「——あ、そっすか」

 三年間、「無能」と笑われてきた、死神の紋章を持つ落ちこぼれ、役立たず、勉学平均以下の平民。

 それでも俺は特に気にしていなかった。昼寝ができて、誰の迷惑にもならなければそれで十分だと思っていたから。

 ところが婚約破棄を宣告されたその瞬間、人込みをかき分けて一人の少女が歩いてくる。

 学年トップの成績。魔力測定で計測不能。剣術大会では教官を相手に五本取り「もう教えることがない」と言わしめた、竜王国の第一王女——セレフィーナ・ドラグニス。

「失礼を承知で申し上げます。——私と、結婚してください」

 三年前、密林で罠にかかっていた銀竜の子を助けたことがある。あれがこの人だったらしい。竜族には生涯に一度だけ魂で決まる「番」というものがあり、あの瞬間に決まったと言う。

 三ヶ月間ずっと声をかけるタイミングを探していたと言う。そして今日、俺の婚約が終わったのを聞いて、足が動いたらしい。

 それと同時に、この三年間俺が「普通にしてきたこと」が次々と暴露されはじめた。

 泉の地脈を直した? 大陸規模の大魔術師が何年もかけてやる作業らしい。

 魔力炉を一晩で安定させた? それも普通じゃなかったらしい。

 寝ながら川の流れを変えた? 「寝ながら、ですか」と絶句された。

 暇で書いた課題レポートは、専門家三人が「即時発表すべき学術論文」と言ったらしい。

俺には全く心当たりがない。普通にやっていただけだ。
 
 実績が明らかになった途端、婚約破棄を言い渡した令嬢が突然甘い声で「戻ってきてほしい」と近づいてきた。

 俺には、返す言葉が何も見つからなかった。

婚約破棄の翌月——エヴァンス侯爵家が、領地の一部を没収された。川への不正が発覚したらしい。第二王子も、令嬢との仲も、人心も、全部ひとりでに崩れていった。

 俺は何もしていない。本当に、何も。

「あなたは本当に、とんでもない方ですね」
その事実とも言える言葉だけが、この学園内に響く。
Nコード
N4741MF
作者名
しろ
キーワード
男主人公 学園 現代 チート ハッピーエンド 異世界 ざまあ 無自覚最強 婚約破棄 才色兼備ヒロイン 一族没落 竜族 番 天才 令嬢
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2026年 05月21日 12時01分
最終更新日
2026年 05月22日 17時21分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
5件
総合評価
66pt
評価ポイント
56pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
10,320文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N6282MF| 作品情報| 連載(全13エピソード) | ローファンタジー〔ファンタジー〕
「貴様と令嬢との婚約を、今ここで破棄する」 ——全校生徒の前で宣言されて、俺は「あ、そっすか」と返した。怒る気にもならない。  そんなことよりも昼飯の新メニューの方が何倍も気になった。  どうしようかと俺が考えている//
N2758LZ| 作品情報| 連載(全148エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
かつて世界に君臨した魔王ヴァルセイドは、勇者との死闘の末に封印された。滅びの寸前、彼はただ一つの疑問を抱いた。 ――俺が人間だったら、もっと強くなれたのか?  数百年の時を経て目覚めると、そこは見知らぬ青空の下だった。//
N4741MF| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
「レイン・ノクス。貴様と令嬢との婚約を、今ここで破棄する」  数百人が見守る中庭で、第二王子がそう宣言した。  俺の返答はただ一言。 「——あ、そっすか」  三年間、「無能」と笑われてきた、死神の紋章を持つ落ちこぼれ//
N6822LY| 作品情報| 短編| ハイファンタジー〔ファンタジー〕
「転生したい」――そんな軽い願いが、本当に叶うとは思っていなかった。 元の世界で指揮者をしていた青年・鈴木凌牙は、ある日目を覚ますと、魔法と異能が当たり前に存在する異世界に転生していた。与えられたのは“鼓動の棒(バトン)//
N5063LW| 作品情報| 完結済(全111エピソード) | ローファンタジー〔ファンタジー〕
能力者育成校・聖凰学園に、名前のない転入生が現れた。席番だけが割り当てられた彼は「17」とだけ名乗り、スコアは計測不能。過去も能力も、何もかもが不明だ。国家機関は動き始め、学園の中には監視の目が増えていく。それでも17は//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ