- あらすじ
- 将軍の妻は、三十三回目の見送りの朝に笑顔を作れなくなった。
夫の荷物の中に副官の手紙を見つけたから、ではない。
口角を上げようとした自分に気づいてしまったからだ。
一度見えたものは、もう見えなかったことにはできない。
離縁届を携えて訪れた法務官の書房で、不器用な男と出会う。
書類の最後の一行にだけ、法の言葉ではない文を書く男。
彼が嘘の下手な人間だということだけが、ここ数ヶ月の唯一の収穫だった。
将軍邸は妻が去った翌日から静かに崩れ始める。
帳簿も社交も商人の信頼も、すべてはたった一人の女が回していた。
けれど彼女は振り返らない。
笑顔という蓋を外した胸の中は、空だった。
空なら、これから自分で選んだもので満たせばいい。
「さようなら」の反対語を、彼女はまだ知らない。 - Nコード
- N4569LX
- 作者名
- 九葉(くずは)
- キーワード
- R15 残酷な描写あり 女主人公 ハッピーエンド ざまぁ 離縁 溺愛
- ジャンル
- 異世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 03月14日 12時10分
- 最終掲載日
- 2026年 03月14日 12時11分
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- 25,468文字
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さようなら、と言えなかった朝をもう繰り返さない
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