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- あらすじ
- 「僕は美しい物が好きなんだ。どうせなら、美しい娘を産んでみないか?」
何を言っているのだろう、この人は。
美しいも何も、何人産んだとて、今まで生まれた子と大差なんて出ないだろうに。
そこに耳を疑う言葉が、私アニエスの上に降り注がれた。
「僕の精子と傾国と言われる女性の卵子を、人工受精させて君の子宮に戻すんだ。君が産めば君の子だし、僕の精子であれば我がイクセント家の子に違いはない。………産んでくれないかなぁ?」
悪びれもせずに笑顔で囁く、金髪碧眼の麗しい顔かんばせの夫ロビンソン。
私達には息子も二人いるし、娘も一人いる。
もう子供は必要ではない今、人工受精など無用の長物なのに。
彼はただ言外に、私以外の女の子が欲しいと言っているのだ。それも美しい子が欲しいと。
その夜、私は泣いた。
声を殺して泣いていた。
夫は私のことを好きだと思っていたのに…………
私はすごい美女とまではいかないが、富裕階級の娘としてはそこそこ綺麗だと自負している。
勿論青色髪で薄桃色である私が、夫の美貌に太刀打ちなどは烏滸おこがましく、結婚も家格のバランスでなったものだ。それでもこの家の嫁として、妻として、母として尽くして来たつもりだ。
それなのに…………
この日から私は、夫のことを嫌いになり始めた。
それでも夫に逆らうことは出来ず、彼の指示する産科の門を叩くのだった。
- Nコード
- N4106JI
- 作者名
- ねこまんまときみどりのことり
- キーワード
-
ESN大賞7 人工受精 医師 義両親 義父 義母 異父兄弟 社長
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2024年 07月29日 17時47分
- 最終更新日
- 2024年 08月11日 13時36分
- 感想
-
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- 総合評価
- 166pt
- 評価ポイント
-
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- 開示中
- 文字数
- 8,839文字
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アルミスカのことについて、少し付け加えました。
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(アルファポリスさん、カクヨムさんにも載せています)
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