- あらすじ
- 私は蔵の裏にしゃがみこんでいた。
覗くつもりなんてなかった。
ただ、通り過ぎるはずだったのに。
中では村の女たちが、無言で針を動かしていた。
母もいた。
いつもより背を丸めて、
金の模様をひとつずつ貼り付けていた。
貼っては離れて見て
少し曲がっていると、また剥がしてやり直す。
その隣で別の人が袖の裏に布を継いでいた。
表から見えないように、
縫い目を何度も指で押さえて、隠すみたいに。
「……これで、いいかね」
誰かが小さく言う。
「神さまに出すんだから」
別の声がすぐに返した。
「みっともないのはだめだ」
でも、その声は強くなかった。
自分たちに言い聞かせているみたいだった。
私はそのとき初めて知った。
あれは、私のために作られていた。
——私に着せるために。
私は音を立てないように、そっと離れた。
何も知らないふりをして、
次の日も、いつも通り「いい子」でいた。
そして私は山神鎮撫の雛代として生贄になった。 - Nコード
- N0758LV
- 作者名
- N
- キーワード
- ガールズラブ 残酷な描写あり ESN大賞10 ダーク 女主人公 和風 日常 超能力
- ジャンル
- ローファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2026年 02月22日 07時36分
- 最新掲載日
- 2026年 02月23日 06時00分
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- 文字数
- 11,944文字
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雛代の箱庭
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N0758LV|
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連載(全5エピソード)
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ローファンタジー〔ファンタジー〕
私は蔵の裏にしゃがみこんでいた。
覗くつもりなんてなかった。
ただ、通り過ぎるはずだったのに。
中では村の女たちが、無言で針を動かしていた。
母もいた。
いつもより背を丸めて、
金の模様をひとつずつ貼り付けていた//
N1308LV|
作品情報|
連載(全1エピソード)
|
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
魔王を倒して“英雄”になったはずなのに。
平穏と布団と金だけが欲しい元勇者パーティのカティア・ロールは帰宅後、なぜか「殺し屋」に狙われる。
「お願い、もう働きたくない。紐になりたい」
そんな願いとは裏腹に、次々と襲い来//
+注意+
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